ネッツトヨタ鳥取株式会社、3年目の若手営業にインタビュー。車が特別好きだったわけではなく、「人と話す仕事」「生活で使うものの営業」という軸で選んだこの仕事。試行錯誤しながらも、お客様との信頼関係を大切に、日々フロントに立ち続けている。23歳の若手営業マンが語る、リアルな仕事の現場とは。

北田力矢(きただ・りきや)さん
短大卒業後、新卒でネッツトヨタ鳥取株式会社に入社し現在3年目。営業職としてフロント業務を中心に、お客様への車の提案や点検案内などを担当。「聞くのが仕事」をモットーに、先輩たちから積極的に学びながら成長中。プライベートでは同僚や友達とサウナやバーベキュー。和やかで落ち着いた雰囲気が魅力。
「身近な生活に関わること」が仕事選びの軸

――車が特別好きだったわけではないとお聞きしましたが、なぜこの業界に?
接客業や営業職のような、人と話す仕事がしたかったんです。せっかくなら自分が生活で使うものを扱う業界がいいなと。鳥取県で生活していくなら車は必須だし、知識をつけておいた方がいいと思い自動車販売の仕事に絞りました。その中でも、学生時代に住んでいた三重県の家の近くにネッツの店舗があり、身近に感じていて。地元に戻り、ネッツ鳥取を志望しました。
――入社して、車への愛着や知識は増えましたか?
知識は絶対に上がりましたね。タイヤ交換も自分でできるようになりましたし、故障しても大体の原因が分かるようになりました。早くも当時の目的は達成したと思います。
買っていただいた後のフォローが本質
――では、会社の事業内容を学生にも分かるように教えていただけますか?
お客様に車を販売する際の接客や提案が大前提。また点検の案内やリコールの連絡、お客様が事故にあった時の対応など。買っていただいた後のフォローの割合が多いんです。
――北田さんご自身の普段のお仕事内容は?
基本的にはフロントでの接客が中心で、点検の受付や新しい車の提案などをしています。フロントとはお客様と店舗の最初の接点。基本的に、お客様1人に対して営業1人が担当につきます。突発的に来店されたお客様の営業担当が不在の場合は誰かが対応するケースもあるので、営業間でのお客様情報の共有もしっかりとします。
――営業を行う中でのやりがいや面白さを教えてください。
お客様が増えていくことですね。入社当初は、担当のお客様がゼロのところから、ベテランの方から引き継いだりもしました。一番やりがいを感じるのは、やはり車を買っていただけた時。まだ営業担当がついていない新規のお客様とゼロから関係性を築けていけたときは本当に嬉しいです。
――初めて車を売ったのはいつですか?
2023年の4月に入社し、試用期間を経て10月から接客・販売できるようになり、初めて契約が成立したのは12月。最初の1台は友達が買ってくれたんです。次のお客様が初めての本格的な商談でした。60代の方だったのですが、契約のときに「あなたじゃなかったら買ってなかった」と言ってもらえて。人生で初めてのお客様からの言葉に「この仕事を選んでよかったな」と心から思いました。
――「あなたじゃなかったら買ってなかった」と思っていただけたのは、何が要因だったと思いますか?
初めての商談だったので、ぎこちなさが前面に出てたと思うんです。相手の方は人生経験豊富で、今までいろんな営業担当を見てきた中で、多分僕が一番若かったと思います。それが逆に良かったんじゃないかなと。仕事に慣れたスタッフだと、がむしゃらさは伝わらなかったかもしれません。新人だから頼りないと思うお客様もおられると思いますが、その方は僕の真剣な気持ちを汲み取ってくれたんだと思います。
――素敵なエピソードですね。その経験が今も活きていますか?
そうですね。どのお客様にも「あなただから買った」と思ってもらえるような接客を心がけています。そういう経験が一発目にあるとないとでは全然違ったと思います。
制限もあるからこそ、人と人のつながりが大事

――逆に、折れそうになった経験や壁にぶつかったことは?
まだ3年目でこんなこと言うのもなんですが…成績が出ないときは本当にきついですね。単純にきついです。入社当初も同期が2人いて、その2人は、入社から8ヶ月目に僕が初めて受注できたタイミングで6台くらい売っていたので、ちょっと出遅れた感があったんです。最初は同期に勝ちたいという気持ちが強かったです。(笑)
――その状況をどう乗り越えようとしていますか?
やっぱり先輩たちに聞きますね。「僕みたいな時期ありました?」って。それでアドバイスをもらうことも多いです。助けられてばっかりですね。まだまだ分からないことしかないので。でも「聞くのが仕事だ」と思っているので、躊躇なく聞いています。学生時代のアルバイトで教える側の立場にいたことがあって、それが普通という感覚だったんです。だから自分が後輩の立場になっても、ガンガン聞いていますね。
――好調なときとそうでないときの違いは?
それが分かればいいんですけど……。(笑)調子がいいときは、何か雰囲気でお客様に伝わるものがあるのかもしれません。無自覚で出てしまっているんでしょうね。
業界的にも変化がありますね。昔はどんな車も注文できたんですけど、今は受注が中止している車も多くて。「この車が欲しい」と言われても「今はちょっと注文できないんです」というケースが何件もあるんです。制限もあるからこそ、人と人のつながりが大事になってくるんだと思います。
チャンスがいつ来るか分からない、日々の現場
――基本的に1日のスケジュールは決まっているのですか?
日によって全然違いますね。自分が担当しているお客様の点検が全くない日もあれば、たくさん予約がある日もあります。商談が入っていればまた動きも違いますし。新規のお客様の対応をする場合もある。いつどんな仕事が入るか読めないのは大変ですが、見方を変えるとチャンスがいつ来るか分からないということでもあります。
――お店で一緒に働くメンバーはどんな雰囲気ですか?
大体18名のスタッフがお店にいますが、僕の店舗は明るくてノリがいいですね。プライベートでもよく遊ぶような年の近い先輩もいます。工場・店舗間のスタッフの仲も良いです。飲み会にもほぼみんな来る。
――他店舖の方と関わることもありますか?
ありますね。若い年次の人だけでの研修があったり、自分の担当のお客様が他店舗の近くに住んでおられれば、近隣店舗に予約を入れることもできます。店舗間で電話もたくさんしますし、プライベートでも遊びます。店ごとの数字を求められたときはライバルのような関係にもなるけど、協力し合うことの方が多いかな。
「こいつがいるから」という存在に

――今後、会社の中でどう成長していきたいですか?
役職を上げることには正直興味がなくて。でも、チームの中で「こいつがいるから今月の目標は大丈夫だな」という存在にはなりたいですね。
――3年続けている理由、これからも続けるであろう理由は?
お客様に車を買っていただき、これから付き合っていこうという中で、すぐ辞めたら失礼だと思うんです。僕を選んで買ってくれたんだから。
あとは、この会社の人間関係で悩んだことがないこと。これが一番大きいかもしれません。自分はどんなに給料が良くても、人間関係がダメなら続かないと思うんです。
――最後に、就職活動中の学生さんにメッセージをお願いします。
自分がやりたいことをやるのが一番だと思うので、そこはぶれずに仕事を探してほしいですね。入ってからでないと分からないこともあるので、適当にもガチガチにもなりすぎず、自分らしくいられる仕事を見つけてほしいと思います。
(取材・執筆:田野百萌佳)
健康食品・サプリメントの開発・製造や通販事業を展開し、どんな方でもわかりやすい商品名や広告で知られる八幡(やわた)物産株式会社。同社の制作係は、お客様へ商品の魅力を伝えるチラシやDM、パッケージデザインなどのクリエイティブを担当している部署です。
今回は、大学で学んだ心理学とは異なる道を歩み、未経験から制作のプロとして活躍する櫛田 彩香(くしだ あやか)さんにインタビュー。入社時はデザインツールを触ったこともなかった櫛田さん。入社から4年、成長のきっかけとなった制作や先輩社員の支え、八幡物産のチーム力について聞きました。

制作係 櫛田 彩香(くしだ あやか)さん
鳥取県出身。大学では心理学を専攻しカウンセラーを目指すも、キャリアチェンジを決意。地元企業で働きたいという想いから、八幡物産株式会社に総合職として入社。入社後、デザイン未経験ながら「制作係」に配属。お客様の手元に届くチラシ、DM、カタログなどの販促物制作を一貫して担当する。
「キャッチーさ」を大切にお客様の心を動かす。八幡物産の制作係
──まず、八幡物産の事業内容について教えていただけますか?
弊社は、健康食品やサプリメントなどを扱う通信販売会社です。テレビショッピングや新聞広告などを通じて全国のお客様に商品をお届けしています。若い方々にも手に取っていただきやすいよう、ドラッグストア販売へも裾野を広げています。
──八幡物産の商品といえば『ホップ・ステップ・ジャンプ!』や『見えるんです!』といったユニークでキャッチーな商品名が印象的です。商品づくりではどのような点にこだわっているのでしょうか?
お客様に手にとってもらいやすいような、わかりやくキャッチーな商品名の立案を心がけています。社内の掲示板で募集される時もありますね。
私も応募したことがありますが、お客様に親しみを持っていただけるよう、遊び心がありつつも、商品の良さが伝わるような名前を大切にしています。

──櫛田さんが担当されている仕事のやりがいや面白さについて教えてください。
私は「制作係」でお客様に届けるチラシやDM(ダイレクトメール)、カタログなどの販促物の制作を担当しています。現在、計4名のデザイナーが在籍しており、 皆で分担・協力しながら進めています。
新商品のパッケージ案を作成することもあります。どうすれば「商品の魅力を分かりやすく、正確にお客様に伝えられるか、「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤しながらデザインを仕上げていく過程が楽しいですね。出来上がった自分のデザインに対して同僚や上司から「いいね」と褒めてもらえると、クリエイティブな仕事ならではの喜びを感じます。
未経験からカタログ制作に挑戦。仕事の景色が変わった
──制作係に入ったのはどのようなきっかけだったのでしょうか?
大学では心理学を勉強していたのですが、授業や実習を通して「自分にはカウンセラーは向いていない」と気づいて。就職を機にやりたいことを見つけようと、地元での就職活動を始めました。
八幡物産の面接で「興味がある部署はどこか」と聞かれた際に、美術の授業での作品作りやプレゼン資料を作るのがすごく好きだったことから「制作」と答えたんです。それがきっかけで配属が決まったのかなと思います。

──入社後、実際に制作の仕事に取り組んでみていかがでしたか?
正直、毎日が葛藤でした。デザインの経験も知識もないため、まずはチラシの簡単な修正からスタートしました。先輩がつくったものを参考に作業をしながら、デザインの基本的な考え方や意図を教えてもらいました。
入社して間もない頃、初めて完成させたチラシ案を他部署の方々に見ていただいた際、大幅に修正点や変更点がでたことがあって。「自分なりに頑張っているだけではダメだ……」と、自分の至らなさに悔しさを感じました。
先輩はそんな私の悔しさを受け止めてくれたうえで、「何が違ったのか、お客様視点で何が不足していたのか」を丁寧に教えてくれたんです。「制作物は自分の作品ではなく、お客様に一番伝えたいメッセージを届けるもの」だと学び、プロとしての視点が足りていなかったと気づきました。
好きな美術の作品やプレゼン資料の作成のように取り組んでいたのですが、このときの私は「自分が楽しい」で完結していました。仕事では制作物を届けるお客様がいます。この「届ける」プロセスこそが最大のやりがいです。学生時代は一消費者として「受け取る側」だった自分が、今度は「届ける側」になれていると思うとなんだか感慨深いです。 先輩方の具体的なフィードバックがあったからこそ、未経験でも一歩一歩、 制作のプロとして成長できたと感じています。
──これまでの4年間で、とくに印象に残っている制作物について教えてください。
入社3年目のとき、シーズンキャンペーンで使う全16ページのカタログ制作の担当者として、ゼロから作り上げたカタログです。弊社の商品を購入してくださるお客様へお送りする、いわば「やわたの顔」となる販促物なので、いつも以上に責任を感じながら制作に挑みました。
初めてのことばかりで、ラフの描き方から上司に教えてもらいました。ラフの段階で考えがまとまっていないと、デザインに起こしても全然うまくいかなくて。
初めての大規模な制作をよりよくするために、会社外でも意識的にさまざまなデザインを注視するようにしました。スーパーや図書館に置いてあるイベントのフライヤー、新聞に入っている広告チラシなど……。「他社はこういう配色で目立たせているんだな」「どういうデザインが分かりやすいんだな」とたくさんストックしました。
学びも葛藤も多い制作となり、長い期間と工数をかけてようやくカタログが完成したときは、やり切った達成感を得ると同時に自信にもなりました。

──この経験を通して、ご自身の中で変化を感じる点はありますか?
「自分一人でできる仕事には限界がある」「人の力を借りることで、より素晴らしいものがつくれる」ということを学びました。仕事に対する考え方もガラッと変わったと思います。
カタログ制作を経験する前は、自分から積極的に他部署に質問したり話しかけたりすることは、あまりしてこなかったんです。
でも今回の制作では、商品の情報や伝えたいことを整理するために他の部署の人に話を聞くことが重要でした。実際に話を聞いてみると、知らなかった商品のこだわりを聞けたり、客観的なアドバイスをもらえたりと、想像以上に得るものが大きかったんです。
同時に「もっと周りの人に頼っていいんだ」と気づいた瞬間でもありました。周りの人に頼ることで客観的なアドバイスをもらえたり、良いところは褒めてもらえたりして、前向きに制作に取り組めるようになったと思います。
未経験でも挑戦できる。八幡物産の「味方でいてくれる」安心感
──八幡物産への入社の決め手についても教えてください。
「人」と「環境」が決め手です。八幡物産の会社見学で対応してくださった方が、私の質問に裏表なく誠実に答えてくださって、「この人たちなら信頼できる」と感じました。
福利厚生の面でも、自分に合っていると感じました。私は月に1回は必ず旅行するほどの「旅行好き」なので、土日休みに加えて休日が取りやすいことも魅力に感じましたね。
──人柄や働き方が決め手になったのですね。実際入社してみて、職場の雰囲気はどうでしたか?
上司や先輩に相談しやすく、柔らかい雰囲気の職場だと思います。会社見学の際に抱いた印象と良い意味でギャップがなかったのがよかったです。
メリハリをつけるのが上手な人が多く、会議の際にはしっかりと議論し、ふとした隙間時間では楽しそうな雑談が聞こえるなど、和やかなムードがあります。
先日、私が髪をばっさり切ったときも、他部署の方々がすれ違いざまに声をかけてくれて、「見ていてくれているんだな」と感じてとてもうれしかったです。

──そもそも未経験からのスタートとなると、不安も大きかったかと思います。社内のサポート体制はいかがでしたか?
職場は優しい雰囲気の方ばかりで「何でも質問していいよ」と言ってくれるので、少しでも迷ったことがあれば気兼ねなく質問できました。
私は入社当初、デザイン業務で使用するPhotoshopやIllustratorの使い方すらまったくわからない状態でした。上司や先輩が業務を通して一から丁寧に教えてくださったおかげで、今では制作に必要なソフトを使いこなせるようになっています。
制作部の係長は、具体的なアドバイスをくださるだけでなく、良い点については惜しみなく褒めてくださるんです。デザインの経験がない私にとって「上司が味方でいてくれている」という実感を持てたことが、新しいことにも挑戦する勇気となりました。
制作以外の職種においても、未経験でも安心してチャレンジできる環境だと思います。
自分の「武器」を見つけられるのが働く醍醐味。目指すは人の成長をサポートする存在
──今後の櫛田さんの目標を教えてください。
企画から完成まで責任を持って進行できるようになるのが一番の目標です。「この部分は櫛田に任せれば大丈夫」と頼られる存在になりたいです。
そして、今の制作係には後輩がいないため、ぜひ新しい仲間に来てほしいと願っています。
後輩が入ってきた際には、私が上司にしてもらったように、今度は私が人の成長をサポートできる存在になりたい。手取り足取り教えるのではなく、要点は抑えつつも余白を残し、自分で考えてもらうような教え方で、後輩の成長をサポートしたいです。
自分の成果を出すだけでなく、人の成長をサポートできるよう、私自身も成長していきたいです。
──最後に、就職活動を控える学生の方へメッセージをお願いします。
社会人になるにあたって、アルバイトとは違う責任感の重さや、将来への漠然とした不安、プレッシャーを感じる方も多いと思います。私も就職活動中は、まさにそうでした。
実際に働いてみて分かったのは、新しい環境に飛び込むからこそ、まだ見ぬ自分の強みを見つけるチャンスがあるということです。
私自身、デザイン経験が全くない状態からのスタートでしたが、新しい環境に入ったからこそ上司からプロのスキルを学び、デザインという新たなスキルを身に着けることができました。スキルを自分の武器として得られるのは、社会人として働くからこその醍醐味だと思います。
働くことで「新しい経験を自分の成長に繋げられる」という希望を持って、前向きに頑張ってほしいです。
八幡物産には、未経験の人でも真摯に受け入れて、着実に成長につながる仕事を任せてくれる環境があります。八幡物産で一緒に働けることを楽しみにしています。
(取材:大久保 崇 編集:成田愛恵 執筆:なこてん)
鳥取県と島根県に23店舗の食品スーパーマーケット「まるごう」を展開する株式会社丸合は、地域住民の「毎日のふだんの生活」を支えています。
今回お話を伺ったのは、入社11年目で人事部に所属する上田 亜寿沙(うえだ あずさ)さん。「スーパーマーケットの仕事は、意外と多岐に渡るんです」。そう話す上田さんに、地域に根ざしたスーパーマーケットにはどういった仕事があるのか、社員のキャリアパスや今後の展望などについてお聞きしました。

人事部 採用・能力開発グループ 上田 亜寿沙(うえだ あずさ)さん
まるごうで働く母の勧めを受け、株式会社丸合に入社。店舗でレジ業務を経験後に、人事部 採用・能力開発グループへ異動。採用担当者として、会社の魅力を伝えたり、入社後のフォローをしたりしている。
母の勧めで入社した丸合は、“第二のお母さん”に囲まれたアットホームな職場だった
──まずは丸合の事業について教えてください。
当社は1954年に創立し、山陰両県に23店舗の食品スーパーマーケットまるごうを展開する会社です。「食」を通じ、地域のお客様の「毎日のふだんの生活」を支えるパートナーとして、スーパーマーケットの事業を行っています。
──上田さんは、どのような経緯で丸合に入社されたのですか?
当時、丸合で働いていた母に勧められたことが入社のきっかけです。幼少期から祖父母や両親に連れられてまるごうで買い物していたので、地元で働きたいと考えていた私にとって馴染みある企業で働けることはうれしかったです。4〜5年ほど店舗で勤務したあとに、人事部へ異動し現在に至ります。
最初は正社員ではなく、自分のライフスタイルに合わせて働くパートナー社員として入社し、レジなど基本的な店舗業務を経験。当時の働きぶりが良かったのか、店長から「正社員として働いてみないか」とお声かけいただき、正社員になりました。

──お母様が「娘に入社を勧めたい」と思える職場だったのでしょうね。実際の職場の雰囲気はどのように感じましたか?
店舗で働き始めたとき、とても温かい職場だと感じました。当社の社員はパートナー社員・正社員を含めて1,290名程度おりますが、店舗には幅広い年齢のパートナー社員がかなり多いです。仕事に不慣れな私を優しく包み込んでくれる、お母さんのような人ばかりでした。元気な学生アルバイトさんもいて、明るくて優しいアットホームな場所でした。
ちなみに当社はお互いを役職名ではなく、「さん付け」で呼び合うんです。役職は「身分関係」ではなく「役割関係」と考え、お互いを尊重しあう社風が根付いています。人事部に異動した後も、温かい雰囲気は変わりませんでしたね。
レジに品出し、営業企画。スーパーを毎日“当たり前”に運営する、その裏側
──11年勤めてこられて、印象に残っていることはありますか。
やはり入社したてのころの仕事、レジ業務が印象に残っています。レジ業務は直接お客さまと接する仕事なので、「あなたの接客がよくて毎日買い物に来ている」「あなたの笑顔に助けられているよ」という言葉をいただくこともありました。
実は今でも繁忙期には店舗に入ってレジ業務を手伝うことがあるんです。先日も、店舗勤務時代によくお話ししていたお客さまが私のことを覚えていてくれて、「久しぶり」と声をかけてくださいました。店舗を離れてから何年も経っていたので、覚えていてくださったことに驚きと同時にうれしさがこみ上げました。
──お客さまと接するお仕事だからこそのやりがいですね。スーパーマーケットのお仕事は表に見えているレジや品出し業務以外にも、他にどういった仕事があるのか教えてください。
青果、水産、食肉の部門では、食材をカットしたり袋やパックに詰めたりなどの加工をして新鮮な食材がお客さまに届くようにしています。デリカ部門ではお弁当やお惣菜を作っています。その他にも扱う食品によって部門が分かれていて、「自分が関わった商品が売れることがやりがい」と話す社員も多いです。

──現在の上田さんのように、本部で働かれる方々はどのようなお仕事をされているのでしょうか。
本部のお仕事も多岐に渡ります。市場で生鮮食品を買い付けたり売り場のレイアウトを考えたりする商品部、イベント企画やチラシ作りなどをする営業企画部など、さまざまな本部部署が店舗と連携しています。
──私たちの想像以上に多くの仕事があり、まるごうが運営されているのですね。どのような段階を経て、お仕事(の幅)が広がっていくのでしょうか。
まずは現場を知るためにも、入社後は店舗勤務からスタートしていただきます。経験を積んだ後に、店長として店舗の責任者となる方や本部へ異動する方もいます。定期的に面談を実施しているので、自分が描くキャリアを伝える機会があり、誰にでもチャンスがめぐってくると思います。
組織の成長が社員の人生を豊かにするという考えのもと、2年ほど前に人事制度が改定されました。正社員に対してだけでなく、パートナー社員の方も店舗チーフを目指せるようになるなど多様な働き方が生まれ、生き生きと働かれる方が増えました。
店舗で身につけた「聞き役」の習慣が、人事の仕事でも活きている

──上田さんが人事部でどのような業務を担当しているのか教えてください。
私は社員採用と採用後の定着フォローを任されています。特に入社直後の新入社員は不安だらけの日々を過ごしているので、私が過去に店舗勤務していたときの体験などを交えてコミュニケーションをとってケアしています。当社に入社してくださった方々が活躍できるように、人事部として社員の不安を解消できたらいいですね。
──店舗勤務から大きく仕事内容が変わり、戸惑うことや難しく感じたことはありませんでしたか。
新卒採用においては採用活動の正解が分からないなかで、インターンシッププログラムを作ることが難しかったです。店舗の社員にヒアリングしたり先輩に助けていただいたりしながら形にすることができました。
ただ、社員とコミュニケーションをとることに関しては、店舗勤務時代から自然とできていたかもしれません。困っている方がいたら「聞き役」になることが習慣化していました。サポートする対象がお客様やまわりの社員から、当社に入社された方に変わっただけで本質は変わらないと思います。
人の細やかな部分にまで目を配れることが私の強みだと思うので、強みを活かせる場所に異動できたことが私のキャリアのターニングポイントだったと気づきました。
多部門を経験したり、ひとつの道を極めたり。多様な働き方があるスーパーマーケットの仕事を知ってほしい
──上田さんの今後の展望を教えてください。
採用担当として学生さんに企業の魅力を伝え、当社に入社したいと思っていただけるようにしたいです。まずは採用ホームページを充実させたり、企業説明会で魅力をお話ししたりすることから始めています。
また、今後はSNSにも力を入れたいと思っています。多くの学生がSNSを就職活動にも活用していると知り、変わりゆく時代の変化に合わせて採用方法もアップデートしていきたいですね。
──最後に、就職活動中の学生へメッセージをお願いします。
多くの人にとって身近な存在であるスーパーマーケットですが、意外なお仕事もたくさんあります。店舗でさまざまな部門を経験する方もいれば、本部人事部といった店舗をサポートする部署など幅広い職種を経験することができます。想像以上に楽しい仕事が待っていますので、ぜひ一緒に働きたいなと思います。
そして、社会人になることは不安かもしれませんが、安心してください。かつて私もお札の数え間違いで大きな赤字を出してしまったり、なかなかギフトラッピングが覚えられなかったりと失敗してきました。ですが、まわりの先輩のサポートのおかげで乗り越えることができました。私が先輩に助けていただいたように、今度は私が新入社員のみなさまをサポートしたいと思っています。

(取材・編集:大久保 崇・執筆:儀賀 千春)
山陰地方を中心に26の高齢者施設を運営する日翔会。「自らが受けたいと思う医療と福祉の創造」を理念に掲げ、利用者様が安心して日常生活を過ごしていただけるような介護サービスを提供しています。
今回お話を伺ったのは、介護職の澁谷 早紀(しぶたに さき)さん。認知症専門棟に勤務するチームのリーダーとして新入職員の教育に励んでいます。入職当初は介護の知識がなく不安も多かった彼女ですが、先輩の丁寧なサポートと資格取得制度を活かして成長し、今ではチームの頼れる存在として活躍しています。
介護の現場では、生きるうえで大切な考え方を教えてもらうことが多いと語ります。利用者様との関わりの中で、人生の尊さに触れながら学びを得る澁谷さんの姿から、日翔会の現場の雰囲気と働く魅力をお伝えします。

介護職 澁谷 早紀 (しぶたに さき )さん
実家で祖父母と暮らした経験から、ご高齢者と関わる職種に興味を持ち、大学卒業後に日翔会へ入職。働きながら資格取得制度を使って介護福祉士を取得。現在は、上司とともにケアマネジャーの資格取得を目指す。休日は友人とドライブや映画に行き、リフレッシュをしている。
24時間365日、人生を豊かに過ごしてもらうためのサポート

──まず日翔会について教えてください。
日翔会は医療福祉事業を行っており、自宅での生活が難しくなった方の生活全般を支援する入居型の施設や、生活の一部を支援する通所型の施設などを運営しています。
──澁谷さんの現在の業務内容についても教えてください。
私は介護老人保健施設で、介護が必要なご高齢の方が一時的に入居し、在宅復帰を目指してリハビリや医療ケアを受けられる施設に勤務しています。認知症専門棟でリーダーとして新入職員の教育をしながら、利用者様の食事やお風呂などのお手伝いをしています。

──入居型施設ということは、24時間体制でのサポートになるのですね。
そうですね。チームの中で日勤と夜勤に分かれて勤務しています。日勤は、利用者様が生きいきと過ごせる時間の提供を大切にしています。ご家族との面会や病院などの予定に合わせて動きつつ、食事やお風呂のお手伝い、さらには全員でのレクリエーションや、散歩や将棋など、一人ひとりの趣味に合わせた時間を作ることもありますね。
夜勤は、安心して夜を過ごしていただける環境づくりがメインです。朝晩の食事のお手伝いに加え、眠れない方がいらっしゃれば枕元でお話をし、体調が悪い方がいたらすぐに駆けつけます。日勤帯は医師や看護師が常駐していますが、夜勤帯は介護職員が医師に電話をつなぎながら一次対応をするので、特に気持ちが引き締まります。利用者様が就寝されている間は、掃除や事務処理などを行っています。
楽しい雰囲気は連鎖する。明るいチームで働く介護の現場
──介護職に就こうと思ったきっかけを教えてください。
実家が二世帯住宅だったのですが、祖父母の日々の変化に気づいたり、お手伝いしたりする中で、自然とご高齢の方の力になりたいと思ったことがきっかけです。学生時代の高齢者施設でのボランティアを通して、ご高齢の方が笑顔になる様子が実家での自分の経験と重なり、改めて「介護の仕事がしたい」と感じました。
──数ある介護施設の中で、日翔会を選ばれた理由はなんでしょうか。
日翔会のインターンシップに参加したときに、介護職員のみなさんが朗らかに利用者様と接していたのが印象的だったからです。双方が一緒になって楽しそうに過ごされていて、ここなら心の通った介護ができると思いました。
あと私は、介護とは関係のない大学に通っていたため、就職のタイミングでは介護資格を1つも持っていなくて。なので、資格取得のサポートがとても充実していたのも魅力的でした。入職後、働きながら施設内で開かれる勉強会に参加し、介護福祉士の資格を取得しました。
福利厚生も整っていてワークライフバランスがとりやすいです。なので、子育てをしながら働く方や、子育てがひと段落してパートで働く方と、さまざまなライフスタイルの方が働いています。

──実際に働いてみて、澁谷さんが感じている現場の雰囲気を教えてください。
入職前に思っていた通り、職員のみなさんがとにかく楽しそうに働いているなと、日々感じています。そんな中で、私もレクリエーションや行事を通して、利用者様と一緒に楽しみながら仕事をさせてもらっています。
チームワークもとても良く、体調不良で急に休まないといけなくなったときも、「お互いさまだよ」「どうにかなるから気にせずゆっくり休んでね」と、みなさん優しくて。とても、居心地の良い職場だと感じています。
かつて悩んでいた自分が、新人の背中を押せる存在へ
──澁谷さんご自身も入職当初と比べて成長したと感じることはありますか。
周りの様子を見ながら自分がどう動くべきか判断し、周りと協力して仕事を進められるようになりました。
最初はとにかく自信がなかったんです。そんな自信の無さが仕事にも表れていたのか、利用者様も不安になられて「ベテランの職員さんにお願いしたい」と申し訳なさそうに言われたことがあります。自分はこの仕事に向いていないのだと落ち込みました。
そんなとき、先輩から「最初から完璧な人なんていないから、一つずつできるようになれば大丈夫」と励ましていただいたんです。上司や同僚に何度もアドバイスをもらいながら、少しずつできることを増やしていきました。

──今では教育担当を任されている澁谷さんも、そのような葛藤を抱える時期があったのですね。
そうですね。当時の私と同じように悩んでいる人に、これまで自分が教わってきたことを思い出し、初心に返りながら成長の手助けをしていきたいと思っています。
自分が今まで培ってきた知識と技術を伝えることで、新入職員のできることが増え、楽しそうに仕事をしている姿を見るとやりがいを感じます。
後輩に何かを教える際は、相手の仕事の覚え方によって伝え方を変えるように意識しています。例えば、仕事内容を実際にやりながら身体で覚えるのではなく、マニュアルを読む方が覚えやすいという新入職員がいました。その方には、1日の流れのような仕事内容や利用者様全員の特徴などをメモに書いて渡して、インプットしてほしいことを先に覚えてもらうようにしました。
嬉しかったのは、2年目になった今も、いまだにそのメモを大切に持っていてくれていることです。しっかり仕事を覚えてくれたことは当然嬉しいことですが、そのメモが、今でもその方の役に立っているのを見ると、その方に合わせた伝え方が大事なのだと実感しています。
自分の手助けが誰かの生活の一部に。心が触れ合う介護の仕事

──仕事をしていてどのようなときにやりがいを感じますか。
2つあります。声のかけ方次第で、利用者様の生活を心地いいものに変えられたときと、利用者様の生活において欠かせない存在になれたと実感したときです。
たとえば、お風呂の時間。私たちの施設では、昼食後にお風呂に入ります。ご自宅で生活されていたころ、夕食後に入浴する習慣があった方などは、日中に入りたくないとこぼされることもあります。
そこで、「お風呂に行きましょう」ではなく「お風呂から上がったらお茶と和菓子が待ってますよ」と工夫してお声がけすると、「それなら入ろうかな」と腰をあげてくださるんです。湯船に浸かって歌を口ずさまれる姿を見ると、気が進まなかった時間を楽しいひとときに変えることができたと感じられて嬉しいです。
また、認知症状があるにもかかわらず、私のことを覚えてくださることもあります。本当は介護を受けずに自分で対処したいと思われる場面でも、「あなたにならお願いしたい」と信頼してくださると 、自分の存在が生きる支えになっていると感じられてやりがいになります。
──利用される方一人ひとりに向き合っているのですね。だからこそ見えてくる介護の魅力もありそうです。
そうですね。これまでの人生を過ごす中で培ってきた「その人らしさ」に触れるのが好きなんです。利用者様と接していると、その人ならではの人生の軌跡がふと垣間見える瞬間があります。
裁縫の仕事をされていた方であれば、いまもとても上手に編み物をされますし、国語の教師をされていた方であれば、豊かな表現で日記を書かれます。それぞれが歩んできた物語をみているようで、とても興味深いです。

──利用者様と関わる中で、特に印象に残っているやりとりはありますか。
こちらがサポートするばかりでなく、利用者様からも教えていただくことがすごく多いと感じます。身近なところでいえば、子育ての方法や、生活の知恵などをご自身の経験をもとに教えてくださいます。
それだけでなく、日々の出来事を心に刻みながら生きることの大切さを教えてもらいました。とある利用者様で、認知症の症状が進み、旦那様の名前もわからなくなってしまったという方がいらっしゃいました。でも、名前はわからなくなっても、旦那様やお子様との思い出はしっかりと記憶されていて、ある日その話を語りながら涙を流されたことがあって。
その様子を見て、本当に大事な思い出は記憶から消えずにいつまでも心の中に刻まれているんだと、私も涙がにじみました。私も、日々大切な人たちと一緒に元気に過ごせていることを、大切にしなくてはと思います。
目標はケアマネジャー。現場から全体支援へ、キャリアアップの道

──澁谷さんの将来の目標を教えてください。
現在は、上司である主任に憧れてケアマネジャーの資格取得を目指しています。将来は、要介護認定を受けて生活が不自由になったご高齢の方が、ご自身らしく生きていけるような介護計画を考える仕事をしたいです。
──最後に、就職活動生に向けてメッセージをお願いします。
介護は「してあげる」仕事ではなく、「ご高齢の方の生活の中に自分たちが関わらせていただく」仕事です。誰かの人生に寄り添える、とてもやりがいのある仕事だと感じます。興味がある方は、インターンシップなどで実際に職場の雰囲気を体感して、自分にあった職場を探してみてください。
また、社会人になると生活リズムの変化やライフイベントで友人と会ったり好きなことを勉強したりする時間はどうしても取りづらくなります。学生生活を最後まで目一杯楽しんでくださいね。
(取材、編集:大久保 崇・執筆:赤羽 エリ)
鳥取県西部で地域密着の放送を始めインターネット・電話・ 電力・カルチャーセンター・地域シンクタンクなどさまざまな事業を展開する中海テレビ放送。放送エリアのうち約6割の世帯で利用されていて、地域の暮らしに寄り添う存在を目指しています。また、2020年にはギャラクシー賞「報道活動部門大賞」を受賞するなど、自主制作番組にも力を入れています。
今回お話を伺ったのは、報道課に所属する拜藤 真梨(はいとう まり)さん。小学生のころから憧れていたテレビ局に入社し、持ち前の行動力を生かして日々ニュース作りに奔走しています。
1人で企画、撮影、取材、編集まで行う現場で奮闘する拜藤さん。中海テレビ放送ならではのニュース作りの面白さややりがい、番組制作を通して叶えたい新たな夢を聞きました。

メディア創造本部 報道制作部 報道課 拜藤 真梨(はいとう まり)さん
鳥取県米子市出身。大学進学とともに一度県外に出たが、愛着のある米子市に戻り、2024年に新卒入社。小学生のときに入った放送委員会で「物事を伝えること」の楽しさを知り、大学まで放送関係の部活動・サークル活動に勤しむ。情熱あふれる先輩社員から、番組作りのいろはを習っている。
入社の決め手は地元密着の番組作りと温かい雰囲気
──中海テレビ放送はどのような事業を行っている会社なのでしょうか。
おもな事業は鳥取県西部を対象エリアとしたケーブルテレビの放送です。地域のニュースをはじめ、地域で行われているイベントやスポーツ大会の生中継のような地方テレビ局ならではの番組を作っています。
ほかにも、電力事業や通信事業などを通じて地域の生活インフラとなるような事業をしています。
──数ある放送局の中から中海テレビ放送を選ばれたのはどんな理由があったんですか。
愛着のある地元、米子市の魅力を地域の人にこそ伝えたいという思いがあったからです。会社の拠点も放送エリアも地元なので、番組作りにおいても地元で起きた出来事や地元の美味しいお店などを番組内で取り上げることができます。
就職活動中に出会った社員の皆さんがとても優しい方だったというのも決め手です。インターンシップに参加したとき、社員の方がフレンドリーに話しかけてくださいました。面接でも、私が話しやすいように柔らかい雰囲気で質問をしてくださったんです。皆さんの温かさを感じた瞬間でした。

──面接ではどんな会話をされたか覚えてますか?
「志望動機は?」と聞かれる堅い面接というよりは、「大学時代はどんな生活をしていたの?」というように、私自身に興味を持ってざっくばらんに質問を投げかけてくれて話しやすかった記憶があります。エントリーシートに、放送サークルで魔女の格好をして番組を披露したことを書いていたら、興味を持って話を深掘りしていただいて。私の個性を受け入れてくださったように感じ、ここで働きたいと思いました。
現場は1人でも独りじゃない。アイデアと情熱に溢れる社内
──拜藤さんのお仕事についても教えてください。
報道制作部の報道課に所属していて、記者として、毎日夕方6時から生放送しているニュース番組「コムコムスタジオ」の制作に携わっています。
当社ではビデオジャーナリスト方式を採用していて、基本的には1人で企画から撮影、取材、原稿作成、編集、ナレーションまでを行っています。
──1人で一貫して制作をするんですね。どのようなスケジュールで1日を過ごすのでしょうか。
1本2〜3分のニュースを作る場合だと、その日にあったことを当日夕方のニュースに放送するので、スケジュールは盛りだくさんです。
まず、出勤したら撮影機材を持って取材先に行き、撮影をしながら現場にいる人に取材をします。会社に戻ってきたらナレーションの原稿を作って自ら読んで録音。音声と映像を合わせて編集し、同僚や上司の方にチェックいただいて、夕方6時の生放送に間に合わせます。
生放送なので、放映中も音声をミキサーで調整したりテロップを打ったりしながら、リアルタイムで番組を作っています。放送が終わったら終礼をして、ひと段落です。
特集作りの担当になると、取材や編集だけに費やす日もありますね。

──実際働いてみて、職場環境はどうですか?
1人でニュースを作ると聞くと、個人作業にも思えましたが、まったくそのようなことはありませんでした。担当こそ分かれていますが、みんなで相談しながらニュースを作っている感覚があります。
部署には総勢15~16人の社員がいて、隣の席の人とおしゃべりするような感覚で相談をしています。「最近気になるネタはないか」といった企画作りの話や、「このシーンにはどういうBGMが合うか」というような映像作りの相談など、あちこちで会話が聞こえてきます。
会議の場も和気あいあいとしていて、思ったことを気兼ねなく発言できます。どんな意見を言っても受け入れてくださいますし、時には笑いが起きながら議論を深めています。年齢が近い社員も多く、話しやすい職場ですね。
──安心して働けそうですね。どんな方々が多いのでしょうか。
こだわりが強く、情熱がある人が多いです。こんな特集を作りたい、こんな映像を撮りたいと意志を持って仕事をされていると感じます。
先輩方から教わることは毎日たくさんあります。「場面をスムーズに切り替えるための映像を撮っておいた方がいい」「インタビューの言葉はBGMをつけないほうが伝わりやすいときもある」など、コツがたくさんあることを学びました。先輩方のように特集を作れるようになりたいと思いながら、今はできることを少しずつ増やしているところです。
夢も特集制作も実現させた、小さな行動の積み重ね
──日々成長されている拜藤さん。大変なお仕事だと思いますが、テレビ業界で働くことは小学生からの夢だったとか。
そうなんです。小学4年生の時に放送室に入ってみたいという理由で放送委員会に入ったのですが、やってみたらとても面白くて。
人前で話すのが好きだと気づき、人に何かを伝える仕事がしたいと思った体験でした。よく文化祭や運動会で司会をさせてもらっていましたが、そのたびに家族や友人が褒めてくれるのも嬉しかったです。
中学校では放送委員会、高校では放送部、大学でも放送サークルと、放送に関する活動を続けてきたら、放送関係の会社に就職していましたね。
きっかけは小さなことだったかもしれませんが、興味のあることを積み重ねていくことで夢が叶いました。撮影も編集も思った以上に難しく日々試行錯誤していますが、憧れの職場で働けて充実した毎日です。
──きっかけを掴んで行動を重ねたことが功を奏したのですね。この行動力が仕事でも活きたと思うエピソードはありますか?
2025年3月に東日本大震災に関する特集を作ったときでしょうか。学生時代の後輩に福島出身の人がいたので、その人のインタビューを撮れたらリアリティのある内容になるのではないかと考えました。
当初、私は連絡先を知らなかったのですが、後輩と同じ部活だった同級生に連絡してみたら繋げてもらうことができたんです。さらに、ちょうど米子市に帰省しているという偶然も重なり、インタビューを撮ることができました。うまくいくかわからなくても、まずは行動をしてみることが大事だと思います。
──ご自身で仕事を成功に導いた経験だったと思います。ほかにも手応えを感じた仕事はありましたか?
そうですね。最近担当している健康情報発信のコーナーでは視聴者の方からの反響をいただきました。地域の病院の医師や看護師に解説していただきながら視聴者の方が生活に簡単に取り入れられるような健康情報を発信するというものです。定期的に病院に打ち合わせに行き、これまで、老化予防の体操や健康寿命を伸ばすために気を付けることなどを取り上げました。
私もリポーターとして出演しているのですが、街で「あの番組に出てた人だね」と話しかけてもらえました。
──観てもらえていることがわかって嬉しいですね。
感想をいただけると、頑張って作って良かったと思えます。自分がニュースで取り上げた作品展の来場者が増えたと感謝の声をいただいたこともありました。
知り合いや友達などいろんな人に仕事を通して再会できるのも、ならではの楽しさだと思います。先日、取材で恩師と再会し、仕事に取り組む姿を喜んでいただきました。やりがいがたくさんある仕事だと思います。
──反対に、仕事をしていて大変だと思うことはありますか?
スケジュールに合わせて動くことが大変ですね。とある特集を担当した時に、準備が遅くなってしまったことがあります。
もともと計画的に物事を進めることがあまり得意でなかったのもあり、放送日の直前になんとか仕上げるかたちになってしまいました。早くから準備をしていれば、もっと良い特集にできたのではないかと感じました。
それ以来前倒しで動くことと、1つ1つの作業時間を短くすることを意識するようになり、最近はスケジュール感覚を掴んできました。編集にかかる時間も短縮できるようになってきたと思っています。
放送を通じて好きな地元へ恩返しを。地元・米子に愛着を持つきっかけになる番組作りを

──拜藤さんの今後の目標を教えてください。
番組を通して鳥取県西部の魅力をもっと伝え、地元を好きになるきっかけを作っていきたいです。私の同級生にも進学や就職で県外に出てから戻ってこないという人が多くて。一度県外に出ても「また住みたい」と戻ってきてくれたり、「これからもここで暮らしていこう」と愛着を持ってくれたりする人を増やしたいです。
私にとって米子は、恩師や大切な友達に囲まれて育ってきた大切な場所です。米子を盛り上げて、地元の方に喜んでもらうことが恩返しになると思っています。
──最後に、全国の就職活動生に向けてメッセージをお願いします。
今、自分が好きだと思うことを素直に続けてみてほしいです。好きなこととは、「人と出会うこと」のような抽象的なものでもいいと思います。恩師に再会したり、新たな繋がりが生まれたりするのも今の仕事で楽しいところです。自分の「好き」を信じて進めば、きっと自分らしく輝ける場所に出会えると思います!
(執筆:赤羽 エリ・編集:成田愛恵)
社会福祉法人こうほうえんは、鳥取と東京を拠点に、介護、保育、医療、障がい福祉など、幅広いサービスを展開しています。「お互いが助け合って、お互いが恵み合うこと」を理念として掲げ、地域とのつながりを大切にしながら、信頼されるサービスの提供を目指しています。利用者さん一人ひとりが自分らしく生活できるよう支援し、地域社会の一員としての役割を果たしています。
今回お話を伺ったのは、介護老人福祉施設よなご幸朋苑で働く大村亮平さん(おおむらりょうへい)さん。学生時代からサッカーに熱中し、社会人チームでも活躍した経験を持つ大村さんは、サッカーチームのスポンサーだった介護施設でのアルバイトをきっかけに、介護の道へ進む事を決意しました。地元に戻り、「よなご幸朋苑」での勤務を開始してから5年。利用者さん一人ひとりの生活リズムに寄り添い、心温まるケアを提供しています。
明るく、支え合う職場環境の中で、今では新人の指導も担う頼れる存在となり、仕事とプライベートのバランスを大切にしながら成長を続けている大村さん。介護職としてのやりがい、職場環境の魅力、日々の業務で感じる充実感などについてお話を伺いました。

よなご幸朋苑:大村 亮平(おおむら りょうへい)さん
「よなご幸朋苑」で介護職を務める大村さんは、鳥取県米子市出身の34歳。結婚9年目で、小学校3年生と幼稚園年長のお子さんが2人います。奥様も介護の仕事をしており、家庭でも仕事の相談がしやすく、互いに理解し合いながら支え合っています。学生時代からサッカーに熱中し、社会人チームでも活躍した経験をもつ大村さんは、チームのスポンサーだった介護施設でのアルバイトを機に介護の道へ転身しました。地元に戻り、紹介を通じて「よなご幸朋苑」に入社して5年間、利用者さん一人ひとりの生活リズムに丁寧に寄り添ったケアを心かげています。明るく支え合う職場環境のなか、新人の指導役も担いながら成長を続けている頼れる存在です。仕事とプライベートのバランスを大切にし、子どもとの時間やジム通いで心身のリフレッシュを図る一方で、家ではYouTubeを見たりスポーツ観戦をしてリラックスする時間も大切にしています。また、お酒を飲む事も好きで、一人でゆっくりお酒を楽しんだり、職場の仲間と飲みに行く事もあります。
サッカー青年が見つけた“人生のもうひとつのフィールド”

――介護の仕事に興味を持ったきっかけは何ですか?
小学生から社会人まで、ずっとサッカーに打ち込んできました。仲間と連携しながらゴールを目指す、その瞬間がたまらなく好きでした。そんな僕の人生が大きく変わったのは、社会人時代に所属していたサッカーチームのスポンサーが介護施設だった事にあります。その介護施設でアルバイトを始めた事で、介護の世界に触れました。利用者さんと会話したり、笑顔を引き出したりする時間がとても新鮮で、心が温かくなるのを感じたんです。「人と人とのつながりを大切にする仕事って、こんなに素敵なんだ」と気づき、福祉の道に進む事を決意しました。大学卒業後は三重県の介護施設で経験を積みましたが、家族と一緒に暮らすために地元へ戻る事を決めました。現在は、よなご幸朋苑で働いて5年目になります。サッカーで培った体力やチームワークの精神は、今の仕事にもそのまま活かされています。利用者さん一人ひとりを「自分の家族のように」と思いながら、日々笑顔と安心を届けられるよう努めています。介護の現場は、僕にとってもうひとつのフィールドです。これからも利用者さんの笑顔を守り、安心を届けるために、全力で走り続けたいと思っています。
生活のリズムと個性に合わせる“本物のチームケア”

――よなご幸朋苑での仕事内容や現場の特色は?
私が担当するユニットは11名の利用者さんに7名の職員配置です。食事・入浴・排泄などの生活全般の介助から、季節の行事、地域交流など、幅広い業務に関わっています。特徴は「施設の都合ではなく、利用者さんの生活リズムに合わせる」事です。昼食の時間が皆と一緒でなくても、食べたい人が食べたい時に、できるだけ自分のペースで快適に過ごしてもらっています。“ここは施設ではなく、その人の家”。その意識をチーム全員が共有しています。例えば、ある利用者さんは昔からドラマを観てから食事をとる習慣があり、その時間を大切にされています。私たちはその習慣を尊重し、あえて他の方より遅めの時間で対応をします。そんな小さな積み重ねが「自分らしく暮らせる」安心感につながるんです。
チームの年齢層は20代から50代まで幅広く、性格や得意分野もそれぞれ異なります。しかし、誰かが困っていると自然に声を掛け合い、助け合う関係が築かれています。特に行事の企画時などは、若手が新しいアイデアを提案し、ベテランが経験を活かして支え、外国人スタッフが母国の文化を取り入れるなど、さまざまな“色”が混ざり合ってひとつのイベントを作り上げるのが、この職場の魅力です。チームには女性リーダーや外国人スタッフ(インドネシア、ベトナム)もおり、互いに刺激を受けながら和気あいあいとした雰囲気で働いています。過去には、外国人スタッフによる母国の料理をふるまうイベントもあり、みんなで楽しく協力し合いながら成長できる環境です。
思いが通じない時こそ、心で寄り添う

――仕事で難しいと感じた事はありますか?
利用者さんの思いを感じ取れない時、想いが伝わらない時ですね。特に認知症の利用者さんに対しては、こちらの言葉が届かない事があります。最初はその状況に対して焦りを感じ、「どうすれば伝わるのか」と悩んでいました。しかし、次第に「言葉ですべてを説明しなくてもいいのだ」と気づく事ができました。例えば、入浴介助の際に説明をしても、どうしても拒否される方がいらっしゃいます。そんな時、言葉での説明を繰り返すのではなく、静かに靴下をゆっくり脱ぎながら目を合わせるようにしています。そのシンプルな行動だけで、「ああ、お風呂の時間なんだな」と理解してくださる事があります。このような非言語コミュニケーションこそが、利用者さんとの信頼関係を深める手助けになると感じています。
言葉以上に大切なのは、声のトーンや目線、そして触れ方といった“非言語のサイン”だと感じています。相手を理解しようとする気持ちが先にあってこそ、初めて効果的なコミュニケーションが生まれます。言葉だけではなく、心で通じ合う事を大切にしています。
施設として、月に2回ほど勉強会が開催され、スタッフ全員で最新の知識をアップデートしています。鳥取県が主催する研修にも参加し、認知症を始め様々な知識を深めています。このような学びを通じて、利用者さんに対するケアをより良いものにしていきたいと考えています。
誰もひとりにしない職場文化と育て合う風土

――職場の雰囲気や教育体制について教えて下さい。
介護の現場では、急な体調変化や想定外の出来事が多く、常に柔軟に対応する必要があります。しかし、そんな状況でも不安を感じる事が少ないのは、チーム全員が支え合う文化が根付いているからだと思います。看護師、介護士、栄養士、作業療法士、ケアマネジャー、生活相談員、外部の厨房や清掃スタッフなど、様々な職種が連携し、助け合う風土がしっかりと築かれています。職種に関係なく、誰もが対等に意見を出し合い、協力し合いながら最適なケアを提供しています。
新人教育には、法人全体で導入している「エルダー制度」を採用しています。この制度では、1人の新人に対して、チーム全体でサポートし合いながら成長を支援しています。指導者が一人に偏る事なく、様々な視点での指導を受ける事ができます。チェックリストも活用しており、新人職員の習熟度を見守りながら、チーム全体で「育て合う」意識を大切にしています。
私自身も昨年、エルダーとして18歳の新入職員の育成を担当しました。指導で一番難しかったのは、伝えた事を理解してもらう事でした。自分の伝え方に課題を感じたため、ベテランの先輩に相談しながら改善していきました。
その子の良い所に目を向けると、利用者さんに誰よりも寄り添っている姿がありました。できない事にも前向きに挑戦して、日々成長していく姿を見守る事ができ、とても嬉しく思っています。「教える事は、学ぶ事」新人と向き合う事で、自分の介護に対する考え方や姿勢もより明確になり、成長を実感しています。
家族のように寄り添い、笑顔を共に創る

――仕事のやりがいを教えて下さい。
介護職のやりがいは、利用者さんの「笑顔」や、ふとした時にいただく「ありがとう」の言葉です。気持ちが伝わった瞬間、「この仕事でしか得られない充実感」を感じる事ができます。
勤続20年のリーダーとの出会いを転機に、「利用者さんと共に楽しむ」ケアを軸に働いています。その方がその人らしく過ごせるようにサポートし、施設でありながら、まるで自宅のように感じてもらえる環境を心がけています。私たちは、他人ではなく、家族に近い存在として接しています。
――今後の目標を教えて下さい。
毎日をご利用者さんと楽しく過ごす事です。そのために、知識を深め、今の利用者さんの状態に合ったケアを提供したいと考えています。介護の現場はゴールがないからこそ、常に利用者さんに向き合い、より良いケアを提供していきたいと思っています。
自分の強みは、誰とでも気軽に話せる事です。しかし、話す事がすべてではないと考えています。大切なのは、表情をしっかりと読み取り、その方の気持ちを理解する事だと思っています。失敗や試行錯誤も日々の糧にし、成長し続けています。
“一緒に笑う”がすべての原点——未来への挑戦と新しい仲間へ

――これから介護職を志す人へのメッセージをお願いします。
新しく入社する仲間には、「新しい環境に飛び込む時は、不安があって当たり前!でも支えてくれる仲間がたくさんいます。みんなで一緒に笑い、成長できる場所で活躍しませんか?」と伝えたいです。
介護の現場は予測できない出来事も多く、時には大変な場面もありますが、そうした時こそ、チーム全体で支え合う事が大切です。ここでは、どんな問題も一人で抱え込む必要はなく、必ず頼れる仲間がいます。私たちが目指すのは、利用者さんだけでなく職員も家族のように感じられる場所です。
そんな温かくて頼りにできる職場で、自分も成長しながら利用者さんの笑顔を一緒に作り出す喜びを感じてほしいと思っています。どんなに小さな事でも、共に学び、共に成長する喜びを感じられる環境です。ぜひ、新しい一歩を踏み出し、共に成長し笑顔あふれる職場をつくりましょう!

(取材・執筆:堀角和起)