地域に根差した総合メディア企業として、報道からイベント企画・運営まで、多岐にわたる事業を展開する株式会社新日本海新聞社。
そんな同社で、若手ながら報道部のスポーツ担当として、現場で奮闘する新卒一年目社員の磯江はるか(いそえ はるか)さんに、今回話を伺いました。
実は、もともと新聞社への就職を考えていなかったという磯江さん。そんな彼女が、なぜ新日本海新聞社への入社を決めたのか。そして、新聞記者として地域と人をつなげる仕事のやりがいとは。今回は、入社一年目の彼女のリアルな声に迫りました。

報道部 スポーツ担当磯江はるか(いそえ はるか)さん
大学卒業後、新日本海新聞社に入社。報道部のスポーツ担当で、主に高校生のスポーツを中心に取材活動に従事する。自身も学生時代に、陸上、柔道、レスリングと幅広いスポーツ経験があり、その経験を活かして選手たちの気持ちに寄り添った取材を心がけている。
“取材される側”から“取材する側”へ。地元愛が導いた新聞記者の道
──本日はよろしくお願いします。まず、新日本海新聞社に入社した理由から教えていただけますか。
実は、もともと新聞記者になりたいと考えていたわけではなかったんです。地元で働きたい思いで就職活動を進めていたときに、たまたま新日本海新聞社の企業説明会に参加しました。
地元では、子どもの頃から実家や友だちの家に日本海新聞が届いていて「新聞といえば日本海新聞」というイメージがあり、「地元に根付いた存在感のある会社」という印象を持っていましたね。また、学生時代に、私自身もレスリング選手として日本海新聞の取材を受けたことがありました。新聞に載ると周りの友人に「載っていたね」と声をかけてもらえますし、紙として思い出や功績が残ることがすごくうれしくて。今でもその新聞を大切に保管しています。
そのときは担当記者の方が、レスリング大会や私のことを念入りに調べて丁寧に質問をしてくれたおかげで、安心して話すことができました。そんな当時のことを思い出し、「取材される側」だった自分が、今度は「取材をして伝える人」になりたい、スポーツに励む人々の功績を残す一助になれたらと思い、新日本海新聞社への入社を決めました。

──入社されてから、どのようなお仕事をされていますか。
高校生のスポーツを中心に、部活動の大会やイベントを取材しています。高校野球の大会前には、各学校を回ってチームの展望をお伺いしています。監督や選手の方々に話を伺い、大会にかける想いやチームの特色などを記事にしていますね。
日々変化するスポーツ現場のリアルに触れ、地域の多くの人々とつながりながら、自身の成長を実感しています。
取材を通して広がる世界。人とのつながりがこの仕事の原動力
──取材の仕事には、どのようなやりがいを感じていらっしゃいますか。
自分が書いた記事を読んだ方から「良かったよ」や、大会関係者から「次もお願いします」と声をかけてもらえることが、やりがいですね。また、取材で携わった選手の全国で活躍する姿を見たとき、胸が熱くなります。
取材を通して、行政や学校、地域団体などこれまで接点のなかった地域の多様な分野の方とつながれることも新聞記者の醍醐味ですね。働きはじめてから、地元の人脈が一気に増えて、より地域への愛着が深まりました。そうやって、自分の世界も広がっていく点がこの仕事の魅力だと感じています。
また、学生時代にお世話になった方と仕事を通じて再会したときは感動しました。まさか取材現場で再会するとは思っていなかったので、顔を見てお互いびっくりしました。
「スポーツ一筋だった磯江さんが、次はスポーツ取材しているなんて素敵だね」と声をかけてもらえてうれしかったですね。今後も取材を通して地元の方と再会できるのが楽しみです。
──学生時代の経験が今の仕事に活きていると感じることはありますか?
学生時代に競技者だった経験が今の仕事に活かせていると感じます。
選手の気持ちに寄り添い、競技にかける想いを引き出すために、自身の競技経験を思い出しながら取材に臨んでいます。競技の喜びや苦しさを知っているからこそ、心に響く言葉を聞き出し、記事にできると感じています。
私自身は「スポーツ」に対する思い入れが強く、スポーツに関わる仕事がしたいと思っていたので、そんな目標を実現できてとてもやりがいに感じます。

──そうして日々やりがいを感じながら働けているのは、周囲の支えも大きいかと思います。職場はどのような雰囲気なのでしょうか。
「分からないことは、いつでも聞いて」と優しく気にかけてくださる方ばかりで、とても温かい雰囲気です。取材したい大会の日程が重複してしまったときに、先輩が取材を手伝ってくださったときは助けられました。本当に心強く、尊敬する存在です。
同期の存在も、私にとって大きな支えとなっています。同期は7人いて、週に1回の新人研修を一緒に受けています。「この取材でこんなことがあって」と現場での話を共有したり、「こんな工夫をしてみたらうまくいったよ」とアドバイスをし合ったり。みんなそれぞれの部署でがんばっているので、お互いの業務の話を聞くだけでも勉強になり、刺激をもらえます。
同期の中では私が最年長なので、みんなの頼れるお姉さんのような存在になれたらと、思っています。これからも、お互いに励まし合いながら、立派な記者になれるよう成長していきたいです。
新聞だけじゃない。イベントやWebで広がる地域との関わり
──新日本海新聞社は、新聞発行以外にも多角的な事業を展開していると伺いました。具体的にはどのような事業がありますか。
新日本海新聞社は、鳥取市に本社を置き、東京や大阪にも支社を持つ総合メディア企業です。報道、営業、販売やイベントの企画運営、WEBコンテンツ運用なども手がけています。
報道部では、私が担当するスポーツのみならず、政治経済、社会など、幅広い分野の取材をしています。
近年では紙媒体だけでなく、Web関連の部署も立ち上がり行政案件の受注や、紙とWebを融合させた新しい取り組みにも挑戦しています。全国的に紙離れが進むと言われるなかで、時代とともに会社も変化しています。

──イベント事業とは、具体的にどんなことをするのでしょうか。
私も入社するまで知らなかったのですが、地元で馴染みのあるお祭りやイベントの企画・運営も、実は新日本海新聞社が主催しています。
鳥取市の代表的な祭りである「しゃんしゃん祭」の最終日におこなわれる花火大会や、鳥取県立美術館のオープン記念イベントなど、地域に根差したイベントを数多く手がけています。
準備段階から部署を超えて社員みんなで手伝っている姿を見ると、「地域へ貢献したい」という想いが強い会社だと実感します。
新聞という媒体を通して地域に情報を届けるだけでなく、イベントという形でも地域を盛り上げることができる。そして地域の方々が楽しそうにイベントに参加されている様子を見ると、自分たちも地域の一員として貢献できている喜びを感じます。
就職はゴールではなく“働くスタート”。焦らず、じっくり選択を
──今後のキャリアについて、どのような展望をお持ちですか。
まずは、スポーツ担当として一人前の記者になることが目標です。選手の気持ちに寄り添い、読者に感動や共感を与える記事を書きたいと思っています。
取材を通して、地域で活躍されている多種多様な分野の方々と出会い、その情熱や地域への思いに触れることができます。そうした方々の活動や想いを記事にすることで、地域の方々にとって「こんな活動があるんだ」「この地域にはこんな魅力があるんだ」と気づくきっかけになれば嬉しいです。
数年後に部署を異動する可能性もありますが、どんな部署に配属されても、報道やイベント事業を通して、地域と人々をつなぐ架け橋のような存在になれたらと思います。
──最後に、就職活動中の学生の方々へメッセージをお願いします。
就職活動は、自分自身と向き合い、将来について深く考える良い機会だと思います。
私は就職活動を始めるタイミングが遅く、焦ってしまったので、「動き出しは早ければ早い方がよい」とお伝えしたいです。企業説明会に参加したり、OB・OGの話を聞いてみたり、“まずやってみる”ことが大切かなと。
一方で、決断は焦らずじっくり考えてみてください。就職はゴールではなく、働くスタートです。「早く始めて、後悔のないようにじっくり決める」ことをおすすめしたいです。
そして、地域に貢献したい想いがある方は、ぜひ新日本海新聞社のような地域に根差した企業も選択肢に入れていただけたら嬉しいですね。私たちと一緒に、地域を盛り上げていきましょう。
(取材・編集:大久保 崇 執筆:なこてん)
昭和37年に創業し、山陰地域の発展に貢献してきた株式会社原商。建設機械の販売・サービス・レンタルから始まり、「山陰地域のよりよい暮らしに寄与したい」との想いから福祉分野にも挑戦。「お客様第一主義」をモットーに、現在では介護福祉用品のレンタルや住宅改修まで幅広く事業を展開しています。
今回お話を伺ったのは、2025年6月に中途入社し、総務部・広報課で奮闘する石倉勇作(いしくら ゆうさく)さん。前職での広報の経験を活かすべく、原商に入社した今、4ヶ月にしてSNSやチラシ制作・イベントPRなど様々な業務に挑戦しています。壁にぶつかりながらも、やりがいを感じながら働く石倉さんのエピソードから、株式会社原商の魅力と職場のリアルに迫ります。

総務部・広報課
石倉勇作(いしくら ゆうさく)さん
島根県松江市出身。島根県立短期大学を卒業後、児童支援員、高校の事務職員、短期大学で広報業務を担当するなど多様な職種を経験。これまでの経験や知識を活かし、現在は株式会社原商の総務部広報課で、商品チラシ作成や会社のPR活動を担当しています。趣味はスポーツ観戦ですが、今は子育てに夢中です。
生まれ育った街・山陰で、自分の力を活かしたい。

──転職活動をしている中で、どうして最終的に原商に入社を決めたのですか?
前職は介護系の短期大学で、もともとは事務員として働いてたんです。でも1〜2年目くらいからは、広報の仕事をするようになって、山陰両県の高校に足を運び、営業活動を行ったり、SNSの管理や様々なイベントの実施など、いろんなことをやってきました。
せっかく広報で積み上げてきた経験や知識を無駄にしたくないなと思って、次の職場でも広報に関わりたい、それに加えてもっといろんな領域にもチャレンジしたいと考えていたんです。
それで転職活動のとき、“広報”と“事務”をキーワードに検索していたら、原商の求人を見つけて。他にも5社くらい気になる会社はあったんですけど、話を聞いたときに一番グッときたのが原商でした。
会社見学をさせてもらったとき、求人票だけでは伝わらなかった良さがたくさんあって。原商って山陰を中心に事業を展開してるんですけど、その“地元に根ざしてる”っていうところがすごく魅力的に感じたんですよね。
決め手になったのは、やっぱり自分が生まれ育った山陰でしっかりと仕事をしたい、という想いが強かったからです。外に出た経験もほとんどないし、昔から県外に出たいって気持ちはあまりなくて。他の人の話を聞くと、県外に出てから「やっぱり地元がいい」って戻ってくる人も多いけど、僕の場合は生まれ育った街でずっと暮らしていきたい。やっぱ好きだなって思う部分が強かったのかなと思います。
広報の仕事─ゼロから形にして、現場の力に変える。
──石倉さんは、原商でどんなお仕事をされているのですか?
今は総務部の「広報課」に所属しています。僕の今の主な仕事は、営業さんが使う商品チラシやキャンペーンチラシを1から作ることです。商品の撮影・編集をして、コピーを書いて、デザインを組み立てて……全部自分の手でゼロから形にしていくんです。あとは会社のPRとして、Instagramの運用や動画制作、いろんなPR施策を企画したり・・実はまだ入社4ヶ月しか経っていないんですが、本当に幅広く広報活動をやらせていただいております。
もともと広報課は先輩がひとりで担当されていたのですが、僕が入って2名体制になりました。そこからさらに、Instagramにも力を入れるようになって、フォロワーも少しずつ伸びてきています。原商には「くまきち」というキャラがいて、いつかイベントブースで着ぐるみ係もさせていただけるかもしれません。自分はまだ着たことないですけど…密かに楽しみにしています。

──今、入社4ヶ月ということですが、お仕事されてる中でやっててよかったと思える瞬間はありましたか?
そうですね。この仕事の面白いところは、頭を悩ませながら作ったものが現場で使われて“力”になる瞬間だと思います。営業さんが実際にチラシを持ってお客さんのところに行って、反響や数字として成果が返ってくると「やってよかったな」と思いますし、各事業所から「ありがとう」とか「いいチラシだね」と言ってもらえると素直に嬉しいです。
広報の仕事って、本当に業務の幅が広いんです。制作だけじゃなく、外に出て人と関わることもあるので、全然飽きません。感覚的には、社内の仕事が半分・社外の仕事が半分。新しい人とも繋がりつつ、社内と社外をつなぐ“ハブ”みたいな役割を担えるのが、自分にとってはすごく合っていると感じています。
「思うままにやってみろ」挑戦の背中を押してくれた先輩の言葉
──ぶつかった壁とか、正直折れそうになったことはありましたか?
正直、入社当初はけっこう苦戦しました。一番の壁はやっぱり建設機械の知識がまったくなかったことです。前職は介護系の短大だったので、業界が全然違う。依頼を受けてチラシを作るにしても、商品のことを知らなければ伝わる文章も書けないし、先輩と比べると制作のスピードも全然違う。 やったことない領域にワクワクもありましたが、知識がないのでどうやったら良いかもわからず、「ああもう自分、全然ダメだな…」って思ったことも何度もありました。
なのでまず自分で商品を調べて、実際に触って、エンジンをかけて、操作までやってみる。動きを自分の目と体で理解して、初めて言葉にできるようになった感覚があって。一歩一歩進んで行きました。

でも、一番大きかったのは、助けてくれた先輩の存在です。
普段から作業ひとつひとつに気を配って声をかけてくれて、いろんな質問をしても嫌な顔ひとつせず丁寧に答えてくれる。僕がわからず1で聞いても汲み取って10で返してくださるので、すごく学びになっています。もっともっとっていう自分の頑張りに対して背中を押していただいてるような感じです。
前職では先輩との付き合いって凄く気を遣うし不安なところがあったんです。でも今は、自分が活かせる部分がどこか?を一緒に考えてくださったり、仕事の話もプライベートの話も素の自分で話せるような関係性ができていて。本当に自分の理想としていた先輩に出会えたなって思って感謝しています。
──先輩とのコミュニケーションの中で、印象に残っている言葉はありますか?
そうですね・・・ 「思うままにやってみろ。」と言ってもらったことが今パッと浮かんできました。
「この先に失敗だとか、やってみても駄目なことも多々あると思うけど、とにかく自分が思ったことをとりあえずやってみて挑戦してみて。駄目だったら自分がカバーするし。」というようなことを言っていただいて。仕事をする上での基本かもしれないんですけど、その言葉をいただいたとき、本当に肩の力が抜けたというか、安心して挑戦できるようになったんです。
常に学び続ける。自分を成長させる原動力
──石倉さんの働く上でのポリシーはありますか?
僕が働くうえで一番大切にしているポリシーは、「常に学び続ける」ことです。これまでもそうしてきたし、これからも継続していきたいと思っています。仕事を続けていくと、どうしても慣れや惰性が生まれてしまうこともあるじゃないですか。でも、そこでストップするんじゃなくて、どんなに年数を重ねても、新しいことを吸収し続ける気持ちは忘れたくない。
「学び」といっても、人との会話ひとつとっても学びはあるし、現場にある機械に触れてみることも大きな学びです。人間生きていれば色んなところから学びを吸収できるなって思うので、日常の360度あらゆるところにアンテナを張る。そんな小さな積み重ねが、成長を作るのだと思っています。
僕自身、日々の積み重ねの先に「あいつに任せたい」と思ってもらえるような存在になりたいというのが今の第一目標です。学びを吸収して、自分で考えて挑戦し続けて、結果として会社の貢献になれれば嬉しいです。そのためにも、なんでもやりたい。領域問わず様々なことに挑戦していきたいと思っています。

──最後に、記事を読むであろう求職者の皆さんに対して、メッセージをお願いします。
そうですね。すごく正直なことを言ってしまうんですけど、長い人生を歩む中で、最初から自分に合う仕事を見つけることって難しいのではないかなと思うんです。簡単に辞めるのは違うと思いますが、いろんな業種だったり職種を実際に自分で考えて動いて経験して、どんどん近づけていく。実際に足を運んで、話を聞いて、体験してみながら、色んな会社さんを経験して欲しいなと個人的には思います。
僕自身、過去合わずに辞めた経験もしていますが、今は原商さんに入らせていただいてすごく良かったなと前向きに感じているので、焦らず、妥協せず、辛抱強くやっていれば、自分らしく働ける会社と出会えるはずです。僕もまだまだ挑戦の途中ですが、これからも、原商という会社で、学び続けながら一歩ずつ前に進んでいきたいと思っています。
(取材・執筆:坂牧 真)
クレジットカードに関わる事務処理業務を担う、株式会社JCBエクセ。JCBグループの一員として、入会申込書の受付や住所・名義変更の手続き、返金処理など、カード利用を支える幅広い業務を行っています。
そのなかで、全社的な業務改善を推進する立場として新たに「自動化の専門チーム」で立ち上げメンバーとして、リーダーを務めているのが業務企画部・施策推進担当の大石真由美(おおいし まゆみ)さんです。前職では経営コンサルタントとして、業務改革やシステム導入、若手・女性のキャリア支援などのプロジェクトに携わっていました。
過去の経験で培ったプロジェクト管理力や、タイムマネジメントのスキルを活かしながら育児と介護を両立する働き方を実践しています。
今回は、そんな大石さんがJCBエクセで実現している持続可能な働き方や、挑戦を支える組織文化、次世代へつなぐキャリアへの想いについて伺いました。

業務企画部・施策推進担当
大石 真由美(おおいし まゆみ)さん
2021年4月に第二新卒として入社。前職は大阪で経営コンサルタント。Uターン就職の形でJCBエクセへ入社。入社後3年間は業務部に所属し、会員情報チームのリーダーを担当。会員の名義・暗証番号変更、カード再発行などの各種依頼処理を管理。その後、産休・育休を約1年取得。現在は業務企画部に所属し、業務効率化・改善施策の企画職を担当。今年度より自動化専門チームの立ち上げメンバーとして、リーダーを務めている。
事務処理だけでなく自動化や業務改善まで。JCBエクセが担う役割
── まず、JCBエクセの事業内容について教えてください。
JCBエクセは、株式会社JCBからの受託事業として、クレジットカードに関わる事務処理業務を担っています。たとえば、会員の住所や名義変更の手続き、入会申込書の受付・登録、不正利用のチェックや返金処理などですね。
また、事務処理だけでなく、最近では自動化や業務改善の提案まで含めたBPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)戦略の立案や実行も行っています。

──事務代行にとどまらず、効率化の提案まで行っているのですね。そんななかで、大石さんが仕事で感じるやりがいはどんなところにありますか?
ふたつあります。ひとつは自動化プロジェクトに携わるときです。以前は2人がかりで1時間ほどかかっていた業務を、ツールを導入することで5分に短縮できました。現場の社員が「こんなに早いんだ!」「すごく便利!」と喜んでくれた瞬間は、本当にうれしかったです。自分の提案が現場に役立つのを実感できるのは大きなモチベーションになります。
もうひとつは、自分の働き方が新しいロールモデルのひとつになれていると感じられることです。現在は育児と介護を両立するために「時差勤務制度」を利用していますが、総合職として産休・育休を経てこの制度を利用したのは、社内でも私が初めてのケースでした。
最初は不安もありましたが、後輩から「そんな働き方ができるんですね」と声をかけてもらえることが増え、自分の挑戦が誰かの選択肢を広げるきっかけになっていると感じています。
「3割ずつ」の配分で仕事・育児・介護を続けられる形に
──大石さんは、なぜJCBエクセに入社しようと思ったのですか?
実は、親の介護の事情で地元の鳥取に戻る必要がありまして。地元で長く働ける会社を軸に、就職活動をしていました。また、結婚や出産などライフステージの変化も見据えて、柔軟に働ける環境であることも重視していたんです。
前職では経営コンサルタントとして、業務改革や若手・女性のキャリア支援に携わっていたので、その経験を活かせる仕事を探していたんです。業界にはこだわらず、業務改善や企画、効率化などに関われるかを重視していました。
会社見学に行った際、人事担当の方が会社の制度など具体的に紹介してくれて「この会社なら、柔軟に働けそう」だと思いましたね。
──入社してみて、印象は変わりましたか?
正直、最初は毎日同じ作業をコツコツこなすような仕事が多い印象があって、「ルーティンワーク中心の会社なのかな」と思っていました。決められた業務を淡々とこなすイメージで、自分の工夫を発揮する余地は少ないのでは、と。
でも実際に入ってみると、逆でしたね。現場でも改善提案が歓迎される雰囲気があり、「こうしたほうがいい」と思ったことはすぐに相談できて、必要とされればどんどん変えていくことができます。
現場からの声を柔軟に受け入れる文化があるので、「まずやってみよう」という姿勢が根づいています。決められた枠の中で働くというより、自分の工夫次第で仕事の幅が広がっていく会社だと思いますね。

──大石さんは現在、介護だけではなく、育児もされているんですよね。両立のために意識していることはあるのでしょうか?
正直に言うと、仕事と家庭の両立は今の社会の仕組みでは難しいと感じています。会社の業務も、育児も、介護も一人の人が同時に担うには無理がある構造だな、と。私自身、その現実を感じてきました。
だからこそ、「すべてを完璧にやる」ことを目指すのではなく、少し力を抜きながらでも長く続けていくことを意識しています。短距離走のように全力疾走で短い距離を走るのではなく、マラソンのように長い期間を走り続けられる働き方ですね。
仕事・育児・介護のそれぞれに、自分の力を“3割ずつ”くらい分け合うイメージでバランスをとるようにしています。そうすることで、どれも無理なく続けられています。
──ご自身のリソースを、意識的に管理されているんですね。
実際の業務でも、自分の時間や体力を定量化して「見える化」するようにしています。
たとえば「今はこのくらいのリソースがあるので、まずはここまでを優先的に進めます」といった内容で、状況を共有するんです。
そのうえで、「こうすれば実現できます」「このペースなら無理なく進められます」といった代替案を添えるようにしています。その結果、チームとしてもより現実的に物事を進められると感じています。
まだまだ設立11年目で若い会社。「やってみよう」で挑戦を後押しするカルチャー
──職場の雰囲気はどんな感じですか?
社員は約330名で、中規模ならではの距離の近さがあります。新卒や中途、JCB本体からの出向者など、さまざまな経歴やバックグラウンドを持つ人が集まっているのも特徴です。立場や経験が違うからこそ、お互いの考え方ややり方を尊重し合う空気が自然にできているように思います。
社名の印象から「大手系のグループ会社=堅そう」というイメージを持たれる方もいるかもしれません。でも実際に入ってみると、意外なほど明るく、活発にコミュニケーションが行き交う職場です。
部署を越えてランチに行ったり、現場と企画を密にやりとりしたりしていて、日々、楽しいですよ。

──思っていたのと真逆の雰囲気だったんですね。社員のチームワークが生まれる理由はどこにあると思いますか?
設立から11年と比較的若い会社だからこそ、仕組みが固まりすぎていないのだと思います。「まず受け止めよう」「一度やってみよう」という文化が根づいているので、意見交換が活発なんです。
たとえば以前、業務システムを導入した際に「この処理を自動化できないか」という意見が現場から上がったことがありました。すぐに担当部署が試験的に機能を追加してみたところ、業務時間が短縮され、全社的な改善につながったんです。
そんなふうに、部署や職種の垣根を越えて「やってみようよ」が実際の行動として生まれるのが、JCBエクセらしさだと感じています。
──これまでのできごとで、特に印象に残っているエピソードはありますか?
業務部にいたころ、名義変更などの処理を担当していた時期ですね。属人化が進んでいて、ベテランしか対応できない状況で。そんななか、ITシステム(BPMS)を推進する新プロジェクトが始まったんです。
前例がなく不安でしたが、当時のマネージャーが「ゼロベースだから失敗してもいい。自由にやってみよう」と言ってくれて。その言葉に救われましたね。そこからは積極的に提案できるようになって、現場の意見を反映しながらスピード感をもって進められました。
あの時の経験が、今の自分の姿勢や考え方のベースになっています。「失敗してもいい」と背中を押してもらえたことが、挑戦を恐れず行動する原動力になっていると思います。
「三方よし」に“未来よし”を加えて。みんなが嬉しい世界をつくる会社へ
──今後の目標やキャリアビジョンを教えてください。
これまで取り組んできた自動化や業務改善の経験をもとに、学びや失敗を後輩や周囲に還元し、みんなで成長していける環境をつくりたいと考えています。
また、育児や介護など制約を持ちながら働く人に、「自分にもできるかも」と思ってもらえるようなロールモデルになれたらうれしいです。自分が築いてきた仕組みや働き方を、次の世代に引き継いでいくことが今後の目標です。
自分が頑張る姿を見せることが、誰かの挑戦を後押しすることにつながると信じています。
──素敵な目標ですね!最後に、就活生・転職希望者へのメッセージをお願いします。
就職活動は“お見合い”のようなもの。焦らず、自分に合う会社を楽しみながら探してほしいですね。「いい会社」の定義は人それぞれです。大切なのは、自分が何を楽しいと感じ、どう働きたいかという価値観。多くの人と話し、視野を広げることで「ここだ」と思える場所にきっと出会えるはずです。
チームで働くことが好きな人、新しいことに前向きな人、周囲と協力して仕事を楽しめる人にとって、JCBエクセはいい会社だと思います。
──大石さんにとっての「いい会社」とは?
私が思う「いい会社」とは、「みんなが嬉しい世界をつくる会社」です。
近江商人の言葉に「三方よし(売り手よし・買い手よし・世間よし)」という考えがありますが、私はそこに「未来よし」を加えた「四方よし」の環境をつくりたいと思っています。
「未来よし」とは、次の後輩や子どもたちといった次の世代が、より働きやすく、安心して挑戦できる社会を残していくという考え方です。
たとえば、育児や介護をしながらでもキャリアを続けられる制度や、誰もが意見を出し合える職場づくりなど、私たち一人ひとりの小さな工夫や挑戦が、未来を少しずつ良くしていけると思っています。
JCBエクセという場所で働く一人として、そして一人の社会人として、この“四方よし”の世界づくりに少しでも貢献していきたいです。
(取材:大久保 崇・執筆:石田千尋)
鳥取県に拠点を構え、百年以上の歴史があるえびす本郷株式会社。地元のスーパーに向けたアイスやお菓子の卸売や、法人・個人のお客さまに向けた通販や宅配サービスを展開しています。大手メーカーから地元の商品まで幅広い商品を取り扱い、山陰地方で大きなシェアを占めている会社です。
今回お話を伺ったのは、入社7年目の真田裕也(さなだ ゆうや)さん。「ただ商品を納品するだけではなく、売り場作りまで任せてもらえることがえびす本郷の魅力」だと語ります。
珍しい業態で、困ったときは自然と助け合う温かな社風のもと、一歩ずつ成長を重ねています。そんな真田さんの姿から、えびす本郷の魅力に迫ります。

冷菓事業部 ルート営業 真田 裕也(さなだ ゆうや)さん
鳥取環境大学を卒業後、2018年にえびす本郷株式会社へ新卒入社。入社後7年間、卸売事業の冷菓部門に所属。山陰地方のスーパーの頼れる窓口として、発注から納品後のアフターフォローまでを一気通貫で担う。鳥取県のにぎわいと自然が両方あるのどかな空気感が好き。
つくる人と届ける人をつなぐ、卸の面白さに惹かれて

──まず、真田さんが担当している業務内容について教えてください。
弊社は食品の卸売業を営んでいて、お菓子やアイスクリームなどのメーカー商品をスーパーを始めとする小売業の店舗へ届ける役割をになっています。私は冷菓事業部に所属していて、主にアイスクリームを取り扱っています。現在はスーパーを2社担当しており、バイヤーの方との商談したり、約20ある店舗へ納品に行ったりしています。
──どのようなきっかけで卸売業に興味を持たれたのでしょうか。
食べることで元気が出るタイプなので、「食」に携わる仕事につけば楽しく働けるのではないかと考えたんです。アイスクリームの企画や販売、製造などさまざまな仕事を調べるうちに、自分には商品をお客様へ届けるのが向いていると感じてきて。メーカーと、商品を購入されるお客さまをつなぐ卸売業であれば、やりがいを持って働けそうだと思いました。
──たくさんある卸会社の中で、えびす本郷を選ばれた理由はなんでしょうか。
「『食』を通じて地元に貢献したい!」をモットーに掲げていて、山陰地方に貢献できるところに惹かれました。私は大学進学を機に、出身地の京都から出て鳥取での生活を始めました。自分の地元とは違う鳥取の雰囲気に惹かれて、ここで暮らせたらいいなと思ったんです。
大好きな「食」に関わりながら鳥取で暮らせる企業を探しているうちに、地域密着を掲げるえびす本郷に出合ってここで働いてみたいと志望しました。
弊社では大手のお菓子、アイスメーカーの商品だけではなく、地元の老舗和菓子店の商品も取り扱っているんです。地元で古くから愛されているお店とつながりを持てるのは、地域密着型のえびす本郷ならではだと感じます。
また、面接を担当してくださった方の穏やかで話しやすい人柄や、社内見学で見た和気あいあいと働く雰囲気もあいまって、えびす本郷を選びました。
卸すだけじゃない、えびす本郷ならではのやりがい

──えびす本郷での仕事のやりがいはなんでしょうか。
店舗で販売する商品の選定から売り場作りまで担当し、お店の売り上げに直接貢献できるところです。
一般的な卸売業でも販促の提案は行いますが、えびす本郷ではより店舗バイヤーのみなさんと密に連携し、納品する商品の選定から任せていただいたり、店舗ごとの特徴や季節に合わせて実際に手を動かして売り場を作り上げたりできるんです。
たとえば全国的に見ると、あるカテゴリーの抹茶味の商品は売れにくいと言われているのですが、ピンポイントの地域の店舗ではよく売れるという特徴があります。だから、抹茶の商品が発売されたら積極的に納品するようにしています。ほかにも、チョコレート味がよく売れる店舗があったり、シャーベットが売れる店舗があったりと、同じ山陰地方でも地域や店舗によって異なる傾向を分析して納品しています。
──面白い仕事ですね。そういった特徴や情報収集はどのように行っているのですか。
1日に7〜8店舗ほど周り、納品時に店舗担当者から話を聞いたり、自分の目で商品棚の減り具合を見たりして研究しています。「お客さんがこういう商品が欲しいって言ってたんだ」と店舗の担当者を通じて教えていただいて、相談しながら商品構成を一緒に考えているんです。
──お客さまと信頼関係を築きながら売り場作りをしているんですね。
失敗することもあるし、思ったよりも売れなかったなというときもあり感覚的なところもあるのですが、試行錯誤を重ねています。店舗のスタッフさんからお客さまが喜んでいると伝えられたときは嬉しいですね。
「お疲れさま」が飛び交う、フラットで優しい職場
──職場全体の雰囲気についてもお伺いしたいです。
一言で言うと風通しがいいです。全ての部門がワンフロアにあるので、よく情報共有をしあっています。問題が起きて自部門の上司と相談しているときに、他部門の先輩社員から新たな視点でのアドバイスをもらって解決に導けたこともあります。
ほかにも、夏はアイスの納品が忙しすぎて手が回らなくなることもあるのですが、メンバーや上司と連携して遅れてないか声を掛け合います。問題が起きていれば先輩・後輩にかかわらず手が空いている人がサポートに入って協力して乗り切っています。
──上下関係なくフラットに助け合う文化があるのですね。実際に周囲に助けてもらったエピソードはありますか?
入社1年目の年末に、和菓子の大規模納品をしたことでしょうか。順調に納品の手続きを進めていたのですが、途中で商品説明のラベルの内容に誤りがあることに気づいたんです。
急いで店舗から商品を引き上げて、ラベルを貼り替える必要があったのですが、1年目の自分にはどのように対応すればいいのかわからず、アワアワと焦ってしまいました。
──年末で皆が忙しくしている時期の出来事だったかと思います。どのように対処されたのでしょうか。
上司に相談し、メーカー側とスーパー側の担当者それぞれのやり取りをサポートしていただいて乗り切ることができました。
この一件から学んだのは、誰しも間違えることはあるということ。必ず自分自身の目でチェックをして、気になる点があったらすぐに確認する習慣がつきました。一度落ち着いて、冷静に対処できる力が養われたと思いますね。

──ミスに対して怒るのではなく、乗り切り方を教えてくださったおかげで真田さんの成長にも繋がったのですね。上司の方とは普段からよくコミュニケーションを取られているのでしょうか。
そうですね。フレンドリーに接してくださる方が多いです。役職や立場に関係なくオフィスに立ち寄って「お疲れさま」と声をかけてくれます。
最近は、京都の実家を離れ鳥取を職場にしている私に対して、「最近は実家に帰れているのか?」「ご両親は心配していないか?」と心配してくださいました。分け隔てなくコミュニケーションを取れることが弊社のいいところだと思います。
──優しい方が多いのですね。仕事をしていて大変なことはありませんか?
アイスクリームを担当しているとやはり夏の繁忙期は引っ張りだこになります。約1か月間は、休日が週1回になるので少々大変かもしれません。でも、休めなかった分の休日は必ず閑散期に取ることができます。土日と合わせて大型連休を作ることもできるので、繁忙期は一生懸命仕事して、閑散期になったら長期休みを取るといった、メリハリをつけた働き方ができる環境でもありますね。
また冷菓部門ならではの話かもしれませんが、寒暖差も激しいです。商品を保管している冷凍庫がマイナス25℃なのに対して外は35℃近くあるので、寒暖差が激しい環境で作業をすることになります。もちろん手袋や耳当てをして上着も着込むので、健康上の問題は全くないのですが、慣れるまでは少し大変だと感じるかもしれないですね。
体力が必要な環境ではありますが、運転に自信がない社員であれば先輩社員と2名体制でトラックを運転したり、力仕事に不安がある人にはサポートが入ったりと、助け合いながら仕事をしています。
助けてもらう側から、支える側へ。よろこびを広げる挑戦
──真田さんの今後の目標を教えてください。
今は上司の方からのサポートを受けながら提案商品を考えているのですが、みずから上司の方に提案して会社に貢献できるようになりたいです。私はまだ助けてもらうことの方が多いので、いずれ先輩方のように周りをサポートする側になっていけたらと思います。
メーカーと商品を仕入れるための商談にも挑戦したいです。 メーカーの希望、店舗の希望をただ伝えて受発注作業をするのではなく、双方にメリットが生まれるような工夫ができるようになりたいと思っています。
──最後に、就職活動中の方へメッセージをお願いします。
えびす本郷での仕事は、初めての方でも1から勉強でき、お客さまに喜んでもらえるやりがいのある仕事だと思います。
鳥取に馴染みがないという方でも大丈夫です。砂丘のイメージが強いかもしれませんが、自然と街の賑わい両方を感じられるうえ、梨やカニなど美味しい食べ物もたくさんあって暮らしやすいですよ。
職場環境も大変よく、わからないことがあるとき、困ったときは助けてくれる、先輩方がいます。難しく考えずに興味がある方は安心して飛び込んできてください。
(取材:大久保 崇 執筆:赤羽 エリ)
鳥取県・境港市。日本海の潮風が吹き抜けるこの町に、1日あたり約100万杯のコーヒーを焙煎すると言われる会社があります。株式会社澤井珈琲。1982年、澤井幹雄さん・由美子さん夫妻が「家庭でインスタントコーヒーではなく豆を挽いて飲む「レギュラーコーヒーの時代」が来る」と信じて始めた珈琲屋さんが、その原点です。現在は自社工場を4つ構え、銀座やソラマチといった都心にも店舗を出店しています(取材時)。通販コーヒー市場では11年連続売上No.1を記録し、リピート率7割超という圧倒的なファンベースを築いてきました。そのノウハウをまとめた著書『奇跡の珈琲』も話題となり、全国のコーヒー愛好家に支持されています。今回お話を伺ったのは、澤井家の次男であり、経営全般を担う中心人物・澤井聡さん。本記事では、澤井珈琲の強さの秘訣を、チームづくりや地域との関係性など“内部”に目を向けながら紐解いていきます。

取締役経営企画室長 澤井 聡(さわい・さとし)さん
兄で常務取締役の澤井理憲さんとともに二代目経営陣として体制を支え、創業家として澤井珈琲を次の世代へつなぐ経営を実践している。製造計画、研究開発、人事制度、採用活動、地域との連携まで、会社のすみずみを見つめ続けてきた“組織の要”。通販事業を担う兄の澤井理憲さんがEC戦略を推進する一方で、聡さんは人と組織の現場を支え、社員や地域に関わる領域を中心に経営を担っている。
”コーヒーを通じてお客様に笑顔と感動、そして健康を。社員に幸せを。地域に力を。”

──澤井珈琲の理念を教えてください。
これまでは、“コーヒーを通じてお客様に笑顔と感動をお届けする”という理念でした。
二代目としてこれからの時代を担っていく私たちは、そこに“プラスアルファ”で新しい会社をつくっていかないといけないと感じています。
これまでお客様にだけフォーカスしていた部分を、社員の幸せや地域の活性化へと広げていきたい。そんな思いから、“コーヒーを通じてお客様に笑顔と感動、そして健康を。社員に幸せを。地域に力を。”という言葉にたどり着きました。関わるすべての人が元気になっていく会社にしていきたいと思っています。
この理念は私ひとりで考えたものではなく、管理職一人ひとりと話しながら、共感できるかどうかを確かめて決めていきました。“こういう会社にしたいんだけど、どう思う?”と対話を重ね、方向をそろえていった結果が、いま掲げているこの言葉なんです。
飲んで美味しいだけじゃなく、飲みながら健康になってほしい
——健康をテーマにした商品開発や研究まで取り組む背景には、どんな想いがあるのでしょうか?
私が3歳のときに店ができて、1日の売上が1000円の日も見てきました。だからこそ、ここまで大人になれたのは、お客様に買っていただいたおかげだと身に沁みて感じています。あの頃30代、40代だったお客様が、今では70代、80代。だから今度は“健康”という形で恩返しをしたい。飲んで美味しいだけじゃなく、“飲みながら健康になってもらえるコーヒー“を届けたいと思っています。
澤井珈琲では、産学官連携による研究を通じて、オリジナルコーヒーの開発も進めています。代表的なのが、健康成分“トリゴネリン”に着目した「トリゴネコーヒー」や「トリゴネコーヒー茶」。コーヒーが苦手な方でも気軽に楽しめるよう、健康志向と飲みやすさを両立させた商品です。さらに、低温熟成によってクロロゲン酸を多く含む「氷温甘熟珈琲」や、香りの豊かさを極めた「大吟醸珈琲」など、どれも“健康・安心・安全”をテーマにした“地域発のオンリーワン”商品として支持を集めています。
親子二代で飲んでくださる方も増えてきて、“母と一緒に小さい頃から澤井珈琲を飲んでます”なんて言われると、本当にうれしいです。
“不可能”を覆す挑戦──寒冷地で2万本のコーヒーを育てる理由

──澤井珈琲にとって、“地域への貢献”とはどのような形なのでしょうか?
我々の大きな強みは、EC販売で培ったノウハウです。その経験を活かして、地元・大山町の事業者さんの特産品を“ふるさと納税”を通じて全国に届けるお手伝いをしています。商品ページの制作から、メルマガ・LINEでの発信まで、EC運営の仕組みを支援する事業です。寄付額が3年で3倍になった地元企業もあり、お力になれることがとても嬉しいです。
その他には、コーヒーが飲めない方にも、無農薬で“安心・安全“なうえ、トリゴネリンなどのコーヒーの健康成分を多く含む“コーヒーの葉で作ったお茶“を届けたいという思いから、寒冷地では難しいと言われてきたコーヒー栽培に取り組んでいます。今では、約2万本のコーヒーの木を育てるビニールハウスがあるんです。研究開発型のラボショップも併設していて、栽培・焙煎・販売を全てそこで行っています。鳥取・境港という場所で、こうした取り組みができるのは、本当にたくさんの方の支えがあってこそだと思っています。
これまでを振り返ると、繁忙期には地域の方が「手伝うよ」と力を貸してくれたり、「うちの敷地使う?」と場所を提供してくれたり、困ったときにはその分野に詳しい方を紹介してくれたりもして。本当に、地域の皆さんに支えていただきながら、会社が繋がれているなと思っています。
一人ひとりの気づきが、会社を強くする

──組織力の秘訣は何ですか?
改善って、トップだけが考えて指示して進めるばかりじゃないと思うんです。現場のことは、やっぱり社員の方が一番よく知っていますから。 そこで“気づいたことがあれば、気軽に改善提案してね”という仕組みがあります。1件につき500円の奨励金を出すようにしているんですが、最初は1件しか出なかったんです。それが今では200件を超えるようになりました。外注したら何十万円もかかるような仕組みを、社内で自発的に作ってくれたこともあって。本当に頼もしく思っています。
あとは、お客様に健康を届ける会社である以上、まず自分たちが健康でいることも大切だと思っています。ウォーキングや野菜摂取チャレンジ、読書チャレンジなど、目標を達成できたら会社から“プチギフト“を贈るような取り組みもしています。“健康だったり、心のリフレッシュにつながったらいいな”という気持ちで続けているんです。
特に感謝しているのは、父や母や兄に“これをやりたい”って言うと、すぐに“いいね、やってみよう”と賛成してくれるところです。良い企画は、思いついた次の日にはもう動ける。そういうスピード感があるのは、本当にありがたいですね。
創業以来はじめての“値上げ”が、チームを一層強くした。

──経営の中で、印象に残っている決断はありますか?
一番難しかったのは、創業以来初めての大きな“値上げ”ですね。原価がどんどん高騰する中で、私自身も原価計算を担当しており、どうすれば社員の幸せを守りながら、お客様に選んでもらえるのか——。本当に悩みました。しばらくは利益を削る選択をとっていましたが、もうどうにもできないところまで上がってしまい、最終的に一部値上げを決断しました。
その時、ただ値上げをするだけでなく、“サービスや品質も上がった”と思ってもらえるようにしようと、社員のみんなが本当に頑張ってくれたんです。その結果、値上げしたのに注文していただける機会が増え、心の底から感謝の気持ちが湧いてきました。
澤井珈琲には、“対面より本気の非対面”という言葉があります。顔が見えないからこそ、メール一通にも、梱包ひとつにも心を込める。 そういう姿勢が、うちのチームらしさだと思っています。
あの局面を、次の世代のチームで乗り越えられたことは、 いま振り返っても大きな自信になりました。
“ありがとう”を伝え合える組織をつくりたい

──今後、どんな会社にしていきたいですか?
難しい言葉はなくて、大きく分けると“改善”と“感謝”の2つかなと思っています。人間って突き詰めていくと、“ありがとう”と“ごめんね”しかないのかなって。だからこそ、“ありがとう”がちゃんと伝え合える組織にしたいと思って、サンクスカードという感謝を伝え合う取り組みをしています。以前よりも“ありがとう”という言葉が社内に溢れるようになりました。

忖度が出るといけないので、役員はサンクスカードの対象外なんですが、以前私が社員と一緒に、テーブルから椅子から壁紙から、ちょっとずつ手作りした休憩室について“作ってくれてありがとうございます”とカードをもらったときは、とてもうれしかったです。
改善していく気持ちと、感謝の気持ちがあれば、会社は間違った方向にはいかないと思っています。“いい循環“が生まれるチームでありたい。 そういう積み重ねを続けていけば、きっと会社は長く繋がると思っています。
“100年続く会社を目指したいよね”って、昔から父と、そして息子と、三代で語り合っています。
理念に共感し、共に未来をつくる仲間と

──新しく出会う仲間に、どんなことを期待していますか?
チャレンジ精神があって、チームワークを大切にできて、誠実。この3つがあれば、どんな方でも活躍できると思います。
今後は海外や東京への展開をさらに進めていくところですし、若い人たちの柔軟な発想から学ぶことも多いと感じています。AIによる効率化やSNSでの広報など、新しいことにもどんどん挑戦してほしいです。澤井珈琲の理念に共感しながら、こうした新しいチャレンジを一緒に前へ進めてくれる仲間に出会えたらうれしいです。
スタッフの中には、“小さい頃からおばあちゃんやお母さんが澤井珈琲を飲んでいて、ずっと好きだったから” と入社してくれる方もいます。そういう“ご縁のめぐり”のようなものを感じる瞬間が、とてもありがたくて、うれしいんです。
“コーヒーを通じてお客様に笑顔と感動、そして健康を。社員に幸せを。地域に力を。”
そして、売上、社員満足度、地域貢献——。全部合わせて“1位”を目指す。この想いに共感して入社してくれたスタッフがたくさんいます。だから、これは夢物語ではなく、みんなで一緒に体現していきたいと思っています。
(取材・執筆:貞光智菜)
IT と公務員の両方に興味があった私にはベストマッチな環境でした。
IT で地域を支える仕事はとてもやりがいを感じます。
鳥取県情報センターで働く角脇さんにお話をお聞きしました。

角脇 永吉 さん
出身:鳥取県
趣味・好きなこと:オンラインゲーム
入社の理由:PC好きが高じて大学院まで情報系を学んでいた。自治体業務に関わるIT企業として鳥取県情報センターを知り、自分にマッチすると感じた。
入社歴:新卒入社4年
入社後のキャリア:約3 カ月間の新入社員研修を経て、ソリューション開発部に配属。システムエンジニアとして活躍中。ITと公務員の両方に興味があった私にはベストマッチな環境でした。ITで地域を支える 仕事はとてもやりがいを感じます。
どんな会社か教えてください。
鳥取県情報センターは、鳥取県をはじめとした地方自治体へITサービスを提供している会社です。主に行政業務を効率化するためのシステムの開発や運用保守、情報通信のインフラ整備を行っています。システム開発だけではなく、ITインフラのセキュリティの面からも自治体業務を支えています。
当社は鳥取県および県内自治体の行政事務をITの面でサポートするために財団法人として誕生しましたが、2008年の株式会社化後は県内だけではなく全国へサービスを提供しています。姫路支店、広島支店に続いて2025年には岡山支店も開設され、各拠点からも全国へサービスを展開しています。
私自身はグループウェアや就活系システムを担当しています。鳥取県だけでなく県外の自治体の業務に携わることで、行政事務を幅広くサポートしている実感が湧き、とてもやりがいを感じています。

どんな業務を担当する部署ですか?
私の所属するソリューション開発部は、お客様の要望に合わせたオーダーメイドのようなシステムの構築や自治体の職員様が利用するグループウェアの開発を行っています。
当社では要件定義・設計などの上流工程から構築後の運用保守まで一気通貫で行っています。私は現在、設計や開発業務を主に担当しています。お客様からの要望に応じてソフトウエアをカスタマイズし機能追加を行ったりしています。
入社後どのような流れで業務に慣れていきましたか?
新卒は入社後、約3カ月間の新人研修を受講します。夏に所属先が決まるのですが、ソリューション開発部、ITインフラサービス部、ソリューション推進部のいずれかに配属されます。配属後はOJTを通じて業務を学んでいきます。
入社1年目は電話応対や打ち合わせの議事録作成を中心に行い、業務の知識を身に付けていきました。2年目からは先輩が作成したシステムの設計書をもとにプログラミングやテストを行うことが増え、3年目以降は自分が主担当となり、要件定義や設計部分を担当するようになりました。初めは分からない事も多かったですが、先輩にサポートしていただきながら段階的に仕事を覚えていきました。お客様へヒアリングを行い、自分で設計した機能が実際に使われているのを実感できた時はエンジニア魂が熱くなります。
技術のことでお客様と話すというのは難しくなかったですか?
それはやはり難しかったです。今でも難しいと感じる時はあります。入社3年目の時ですが、運用保守の業務に加えて、お客様との打ち合わせから納品までを担当することになりました。当時は主担当としての経験が少なかったため、毎日試行錯誤の繰り返しでした。先輩にも沢山フォローしてもらいました。
最近は後輩とお客様先へ訪問する機会が増えてきたので、今度は自分が学んだ事を後輩の教育に役立てていきたいと思っています。
開発業務はどのようなチームで行っていますか?
私が所属するチームは7人ですが、2〜3人体制でプロジェクトを担当することが多いです。業務で分からないことや困ったことがあればチームのリーダーや経験豊富な人に相談できるので、業務に安心して取り組めます。
入社前は、開発エンジニアは黙々と一人で作業しているイメージがありましたが、私たちはチーム内で相談し合う事も多く、先輩にも質問しやすい雰囲気があります。先輩から困っていることが無いか聞いてくれることもあり、安心して働ける環境だと感じています。

働きやすさについてはいかがですか?
システムエンジニアやITの世界は「とても忙しい」というイメージを持たれがちですが、当社は定時にPCのロックがかかるなどサービス残業を防止するシステムや短時間正社員制度、有休も時間休が選択できるなど、社員にとって働きやすい制度が取り⼊れられ、社員それぞれが制度を活⽤しながら働いている雰囲気があります。
その他にも「OFFICE DE YASAI」という設置型社食の福利厚生サービスなどもあり、サラダやパンなどの商品がワンコインで購入できるため、私もよく利用しています。会社として社員の健康面を気遣って様々な取り組みをしてくれていることは働いていて実感しています。
今後どのようなキャリアを⽬指していますか?
所属チームのリーダーである先輩を目標にしています。システムエンジニアとしての技術力の高さはもちろん、プロジェクト管理能力や社内外との折衝スキルもある方なので、先輩のようにマルチなエンジニアになりたいと考えています。また、知識の幅を広げるために、ITインフラ関係の知識をつけたいと考えています。ITインフラサービス部と協議をする際、⾃分の知識不⾜を感じることがあります。スムーズに業務を進めていくためにも、特にサーバー関係の知識を深めていきたいです。
学生さんへのメッセージをお願いします
学生時代にITについて学んでいなくても、興味がある人であればシステムエンジニアはとてもやりがいのある仕事だと思います。文系理系に関係なく、少しでもやってみたいという気持ちがあれば誰しもが成⻑できる環境があります。皆さんのチャレンジをお待ちしています!
(取材・執筆:中島健一)
鳥取県・鳥取市。この土地で100年以上、地域の暮らしを支えつづけてきた会社があります。鳥取ガス株式会社、そして鳥取ガス産業株式会社。総称して「エネトピア」と呼びます。『人を想う。未来を創る。』をスローガンとする同社は、“暮らしを支える総合エネルギー企業”として、鳥取地域全体のエネルギーを支える存在。人々が日々を元気に豊かに暮らせる基盤を作っているエネトピアの、現場を動かすチームのリアルに迫ります。

ビジネス推進グループ ビジネス管理チーム
大谷竜輝(おおたに・りゅうき)さん
エネトピア入社7年目。入社当時は導管保安グループに所属し、本管工事やガス漏れ対応に従事。「安全最優先の姿勢は、どの部署に行っても変わらない。導管保安グループで学んだ“危険を予知して防ぐ力”は、現場管理でも活きています。」と語る大谷さんは、現在、工務店やハウスメーカーなど法人顧客向けに、ガスの配管設計・施工管理の役割を担っている。
地域のインフラを支える、総合エネルギー企業

──入社してから、事業の社会価値の大きさに気づいたとか?
そうなんです。私は高校卒業後に入社しましたが、当初はどんな事業なのか詳しくは知らなくて。実際に仕事を始めてからは、知れば知るほど良いギャップがありました。
”鳥取ガス”自体は知っていましたし、”鳥取のガスインフラの中心”というイメージもありました。ただ当時はガス=プロパンガスだと思っていたんですよね。各家庭においてあるボンベ、と言われるとイメージできる方もいるんじゃないでしょうか。あれがプロパンガス(LPガス)です。それと区別される都市ガスは、主に道路に埋設してあるガス管を通して各家庭や、会社に届くガスで、生活している分には目に見えないんです。
エネトピアはその両方を担っていて、社会価値の大きさに驚きました。ちなみに鳥取ガスは主に都市ガス、鳥取ガス産業は主にLPガスを供給しています。ただ、同じ建屋・同じフロアで一緒に働いていて、給与や福利厚生も共通なので、感覚的にはほとんど一つの会社ですね。
さらに現在は、ガス事業に加え、電気・通信(インターネット)事業まで担う”総合エネルギー企業”なので、まさに”鳥取のインフラを担っている”実感があります。
安全を礎に、現場の知恵を積み重ねる

——ご自身の所属するビジネス管理チームの役割を教えてください。
私の所属するビジネス推進グループ ビジネス管理チームは、建物の新築・改修時の配管設計や、現場での施工管理をしています。実際の施工はグループ会社と協力して進めています。図面をもとに、『このルートは構造上通せない』『ここは基準があるのでこうしてください』など、現場を監督する立場です。完成後は検査も行います。実際に配管できる資格も取得していますが、今は主に管理業務を行なっています。
今の部署は9人で、20代〜30代の若手が中心です。日中はそれぞれが現場に出ているので、帰ってきたら『今日こんなことあった』って話して、なんだか“おかえり”感があります。
——入社当時は別の部署だったと伺いました。
当社にはジョブローテーションの制度があって、入社後約4年は、導管保安グループにいました。都市ガス導管網の保安を担う部署です。道路を掘って本管工事をしたり、ガス管の修繕工事などがあれば駆けつけて修理したり。“安全を守る”のが仕事でした。
安全最優先の姿勢は、どの部署に行っても変わらないので、導管保安グループで学んだ“危険を予知して防ぐ力”は、現場管理でも活きています。例えば現在の仕事も、配管の位置ひとつで、水道や電気と干渉することもある。現場では『ここ、どうしよう?』と瞬時に調整ができる幅広い知識が必要です。今までの経験が役立っていますね。どの役割も、大切なところでは繋がっていると感じます。
会社を越えてチームになる瞬間

──”ずっと現場に出ていたい”というエネルギーはどこから沸くのでしょうか。
私にとって面白いのは、現場で出会いが広がる感覚です。一つの現場に、水道屋さん・電気屋さん・大工さんとか、様々な役割の人達が一堂に会するんです。自分たちはガス担当として入りますが、会社の枠組みを越えて、一緒に建物をつくっていく感覚が面白いです。
現場が始まる前に、関係者全員が現地に集まって打ち合わせをします。そういう打ち合わせには顔合わせのような役割もあって、距離が縮まるので現場でのコミュニケーションが加速します。
1つの現場が、まるで1つの“チーム”になる瞬間ですね。ある現場で出会った方と、また別の現場で再会することもあるんですよ。同じ年の人なんかもいて、飲みに行く仲になったり。現場での人間関係の広がりが、やりがいにつながっています。
下は中学卒業してすぐの人もいるし、上は70歳くらいの方までいます。世代も職種もバラバラです。会社や世代も様々なので当然折り合いがつかないこともありますが、最終的には協力してやりきります。
野球部根性で乗り越えた”短期工事”

──特に大変だと感じた現場を教えてください。
毎回1つは”困った”がありますが(笑)
真っ先に浮かんだのは”短期工事”ですね。通常半年くらいかける工事を、限られた期間で完成させなければならない現場がありました。先ほど話した初回打ち合わせなどもほどほどに、現場で“即時回答を求められる”ような緊迫した現場で。みんなピリピリしてました。
大工・水道・電気・塗装業者etc..が、同じ施工箇所に入ってきて、「うちが先だ」「いやこっちが先だ」みたいな空間の取り合いや、「ここを先にやって」「いや、それは無理だ」とか。要望のぶつかり合いもありました。現場交渉の嵐です。
私は学生時代に野球部だった経験もあり、もうあれは“根性”で乗り切りましたね(笑)。良い思い出です。
”宿直”に”部活”。チーム横断の濃い関係性

──独自の社内制度はありますか?
当社には“野球部”があり、私も所属しています。 グループ全体で部署の垣根を超えて集まるので、横のつながりができます。9月には中四国の都市ガス会社の野球部が集まる大会があるので、 4月から9月まで、週1で仕事終わりに練習してます。結構本格的ですよね(笑)部員は20人くらい。社員全体で100人弱なので、5人に1人が野球部、結構な割合です。部署や年代を超えて関わる場になってます。
もう一つ、特に距離が縮まるのが宿直(泊まり勤務)。夜間の緊急出動があったときに対応できるようにするための仕組みです。正社員が対象で、頻度は月2〜3回程度。本社は5人で泊まります。頻繁に出動があるわけではないので、多くの時間をゆったり過ごせます。 夜ご飯を一緒に食べたり、いろんな人と話せるいい時間ですね。かなり距離が縮まる時間です。部署を越えた関係ができて、現場で会っても『あ、あのとき宿直一緒でしたね』とかなって、ほっこりします。
ちなみにお昼は社員食堂もあって、僕はだいたい麺ばっかり食べてます(笑)。 現場で昼を済ませることも多いですが、社内にいるときは本当に有難いです。
大変よりも、”できた”実感が残る仕事

──これから入社する人にメッセージをお願いします。
私はこれからも現場に出続けていたいと思っています。”現場を通して社外に繋がりを広げていく”ことがすごく楽しいので。
これから入社してくれる方にも、そんな面白みを一緒に感じてもらえたらいいなと思います。
仕事って、最初から得意な人なんていないから、「“やったことないことをやってみる”のは楽しいよ!」って伝えたいです。できないと思っていても、やってみたら意外とできたりするので。
大変さよりも、“できた”っていう、喜びの実感が残る仕事です!
(取材・執筆:貞光智菜)
鳥取県内の中小企業と金融機関をつなぐ公的機関として、地域経済を支える鳥取県信用保証協会。
入社2年目の総務部総務企画課・上田 夏鈴(うえた かりん)さんは、入社1年目から新卒採用担当者として活躍しています。「新卒1年目で新卒採用担当が務まるのだろうか」と不安に感じていた上田さん。自信を持って業務に取り組めるようになった背景には鳥取県信用保証協会の組織風土が大きく関わっているそう。彼女が活躍できる理由や、仕事のやりがいについてお話しいただきました。

総務部総務企画課・主事 上田 夏鈴(うえた かりん )さん
大学卒業後、鳥取県信用保証協会に入社。入社1年目から総務部総務企画課に配属され、経理業務、研修企画、新卒採用など幅広い業務を担当。特に新卒採用業務では自身の就職活動経験を活かし、応募者数の増加に貢献。コンプライアンス統括室も兼務している。
信用保証協会は「中小企業と金融機関の橋渡し役」。県内の経済発展に貢献する公的機関
──まずは鳥取県信用保証協会について教えてください。
弊社を一言で表すと「中小企業のみなさまと金融機関の橋渡し役」
です。中小企業のみなさまが金融機関からお金を借りる際に、私たち信用保証協会が「
公的保証人」の立場になることで、お金を借りやすくする役割を担っています。
読者の方にはもしかしたら聞き馴染みが少ないかもしれません。私も学生のときは全く知らない組織でした。信用保証協会は銀行と同じ「金融業」に分類されることが多いですが、その立場は大きく異なります。銀行は企業に直接「お金を貸す」立場ですが、貸したお金を返済できる資力がない方にはなかなかお金を貸すこと、つまり融資することは難しいですよね。
中小企業の経営においては「事業の立ち上げや拡大に資金が必要だがその元手となる資金の準備が難しい」といった場合もあります。私たち信用保証協会はそのようなときに、国の法律に基づく公的機関として、融資の「保証人」になることで中小企業のみなさまの資金調達を支援し、鳥取県の経済発展を目指しています。
そのため私たちの主な業務は、保証をするにあたって企業の将来性や資金の必要性、財務内容などを審査することです。その他には企業がしっかり業績をあげ事業が継続・発展できるよう、経営支援や創業支援なども行っています。
──学生時代は全く知らなかったという信用保証協会に入社を決めたのには、どのようなきっかけや理由があったのでしょうか。
信用保証協会の職員は準公務員とみなされるので、公務員や金融機関への就職を希望していた私にとって、「いいとこ取り」ができる場所のように感じたんです。私も当初は協会の仕事を全く知らず、キャリアセンターの方が教えてくれました。
複数内定をいただきどこか一つに決めなければいけないと迷っていたのですが、私のために女性社員の方々が集まる座談会を実施していただき、給与や働き方などについても具体的な話を聞けたことが決め手になりました。

──入社後はどのような業務を担当しているのでしょうか。
私は総務部に配属となり、基本的な総務業務と合わせて、新卒採用業務を担当しています。採用計画を達成できるように、説明会で弊社の魅力を説明したり、採用方法を検討したりしています。弊社は職員が60名程度の小さな組織ですので、総務部では経理業務をはじめ、研修の実施や採用業務といった人事関連の業務まで幅広い業務を行っています。
「入社1年目で新卒採用担当に?」正解のない仕事に正面から取り組めた背景にある組織風土
──総務部での業務についてより詳しくお聞きしたいです。幅広い業務を担当されるとなると、どのようなスケジュールで1日過ごしているのでしょうか。
始業時間の午前9時ごろに出勤し、まずは毎日のルーティン作業である経理業務を行います。午前中に新卒採用に関する打ち合わせを行い、その内容を元に稟議を作成することもあります。お昼休憩後には兼務しているコンプライアンス統括室の定例会議に参加したり、経理
や給与関連
業務、研修の段取りなどを行ったりして定時の17時15分まで過ごしています。
──本当に1日のなかで異なる業務を行うんですね。チームの雰囲気はどのように感じていますか。
総務部全体をみても年齢差や立場に関係なく意見を言いやすい雰囲気があり、個人プレーではなく全員で相談しながら取り組むことが当たり前です。小さな組織なので前任者の方に業務の相談もしやすいです。ありがたいことに「リーダー」「しっかり者」と言っていただけることもあるのですが、これも意見を出しやすい環境があってこそだと思います。

──入社から2年、総務部で働いてきた率直な感想はいかがでしょうか。
基本的な業務に関しては月単位や年単位で行う仕事が決まっている作業が多いため、2年目以降は対応しやすくなってきたように思います。総務部は会社の1年間の流れや職員の働き方を俯瞰して見ることができるので、貴重な経験をさせていただいていると思います。
一方で、新卒採用業務はとても難しく感じています。正直なところ「入社1年目の私に、新卒採用担当が務まるのか?」という不安の方が大きかったです。これまで通りの採用方法で進めていいのか、いつまでに何を準備したらいいのか、実際の現場を経験していない私がどうやって業務や会社の魅力を伝えるのか……。特に入社1年目に慣れない総務業務と並行しながら進めていくのはとても大変でした。
新卒だからこそ見えた改善点──“学生目線”が採用施策を変えた瞬間
──そんな状況を、どのようにして乗り越えていったのでしょうか。
自分の意見や悩みを伝えられるようになってから、具体的に採用業務も進められるようになってきたと思います。同期や年齢の近い職員は多くはない組織なので、先ほど相談しやすいチームだとお話ししましたが、最初のうちはやっぱり歳の離れた先輩の時間をいただくことが申し訳なく、相談することも遠慮してしまっていたんです。「こんなこと聞いてもいいのかな」「これでいいのだろうか」と迷ってしまって。
そんなときに、当時の総務課長から「採用業務には正解がないので、悩みながらも今できることを一生懸命やっていきましょう」という言葉をかけていただきました。1年間の採用活動が終わらないと結果は分からない。先輩も含めて誰も正解が分からないのであれば、今できることをやってみようと思いました。
──実際にどんなことに取り組んでみたのか、うかがいたいです。
学生目線と採用担当者目線、両方から会社や就職活動について考えられるのは1年目という私の強みです。私自身の就職活動経験が「学生目線が分かり参考になる」と言っていただけたので、積極的に意見を出すようにしました。
従来通りの採用方法やスケジュールを引き継ぎつつこれまでの活動や採用方法を見直して、学生への認知度を高めるための1day仕事研究インターンや説明会イベントへの出展を新たに行いました。
──上田さんの積極的な姿勢や意見がどんどん形になっていったんですね。
一次試験の方法も変更することにしました。これまではエントリーはしてくれるけど一次試験すら受けずに辞退してしまう人が多かったんです。来社して一次試験をうけてもらうのではなく、全国から受験できるSPIを導入しました。私自身、現地で筆記試験を受けた会社は少なかったこと、学生が並行受験するであろう多くの銀行や信用金庫では最終面接以外はオンラインで完結している状況を伝え、遠隔地からでも参加できるようにしたことで、一次試験前に辞退してしまう人数の減少につながりました。
学生のみなさんと年齢が近く、コロナ禍での学生生活や就職活動について共感しあえたり、年齢が近い社会人としてのリアルな話ができたり、親しみをもっていただけたこともあったのかなと思います。
従来の方法を変えるのは大きな挑戦でしたが、振り返ってみれば数字での結果も出すことができました。「新卒だからできない」のではなく、「新卒だからできる」ことがあるのだと自信を持てました。
最初は遠慮ばかりでしたが、今では一緒に新卒採用を担当する先輩にどんどん相談させていただいています。役員の方が、私たちが話し合っている近くを通りかかると「おっ!『採用コンビ』がまた何か新しいこと始めるのか?」と冗談混じりに話しかけてくださいます。なぜか私が「団長」で、先輩が副団長だそうです(笑)。

内定はゴールではなくスタート。採用担当も含めて臆さずに相談し、悔いのない選択をしてほしい
──年次や役職に関係なく、仕事に向き合っていける組織の姿が目に浮かびました。上田さんの今後の目標について教えてください。
弊社のお客様である中小企業の経営者と実際に接する業務にも挑戦してみたいです。というのも、学生のみなさんに業務内容をお伝えするなかで、信用保証業務の一連の流れを経験したわけではないので、具体的に伝えきれずもどかしさを感じることもあるんです。より説得力を持って弊社の業務を説明するためにも、現場を経験したいです。
また、資格取得にも挑戦していきたいです。職員の中には、中小企業診断士や社会保険労務士の資格を取得している方がいらっしゃいます。私もさまざまな資格にチャレンジして、経営者の方により信頼していただけるような職員になりたいと思っています。
──最後に、就職活動中の学生へメッセージをお願いします。
就職活動中は同級生や友人の内定状況が気になったり、自分の将来について不安に思ったりすることもあると思います。「私って出遅れているんじゃないかな」と必要以上に焦ってしまう気持ちも痛いほど分かります。
私自身もそうだったのですが、内定がゴールのように見えてしまいがちです。でも実際は、社会人としてこれから何十年も働くための「スタート」なんだと思います。早く決まればいいというわけではなく、自己分析や将来についてしっかり考えることがいい結果につながるんじゃないかなと思います。
「悩んだときは、まわりの社会人に相談してみてほしい」ということです。キャリアセンターの相談員やゼミの教授など、社会人経験者に相談することで学生目線とは違った意見を聞けるかもしれません。実際にキャリアセンターの方には「他の業界を見てないのに、自分が金融業界に適してると言いきれる?」と問われ、見つめ直すきっかけになりました。
企業の採用担当者になんでも質問できるのも学生の特権です。「お給料は実際にどのくらいなの?」「実際にはどんな業務をしているの?」など遠慮せずに気軽に聞いてみてください。少なくとも弊社はどんどん聞いていただいて問題ありません!
みなさまが悔いの残らない選択ができるように応援しております。

(執筆:儀賀千春・編集:成田愛恵)
米子ガス株式会社(以下:米子ガス)は、昭和5年に創立して以来、都市ガス、プロパンガス、電気の供給を通じて、鳥取県米子市の人々の快適な暮らしを支え続けてきました。地域に根ざした「最も身近な企業」として、地元の方々の安心・安全な生活を守り、支えています。
今回お話を伺ったのは、施設管理部でガス工作物の維持・管理を担当している入社3年目の木村 真夏斗(きむら まなと)さんです。地元の高専(機械工学科)を卒業後、米子ガスへ入社。仕事のやりがいや今後の目標について、緊張しながらも楽しそうに語っていただきました。

【プロフィール】
施設管理部 木村 真夏斗(きむら まなと)さん
鳥取県米子市出身。米子工業高等専門学校(機械工学科)を卒業後、インターンを経て米子ガスに入社。地元で働きたくて転勤のない企業を探していたほど、鳥取県への愛着が深い。休日には、昔からの友人たちと遊びに出かけてリフレッシュしている。
地域の安全とエネルギーを守る、施設管理部の働きとは

──まずはじめに、米子ガス株式会社の事業について教えてください。
弊社は、都市ガスやLPガスの供給をメインとし、他にはガス機器の販売・点検なども行っております。また、今後はエネルギーの需要として電気が主流になっていくので、最近では電力販売にも力を入れています。
──その中で、木村さんはどんなお仕事をされているのでしょうか。
私は施設管理部という部署で、都市ガスの配管や設備の維持管理を担当しています。地面に埋まっているガス管を扱う仕事で危険物を取り扱っているため、ほんの少しの注意不足が大事故に繋がることもあるので、毎日緊張感を持って作業しています。市民の安全と安心を守る仕事にやりがいを感じています。
──危険物の取り扱いには資格も必要だと思いますが、会社からの補助などもあるのですか?
そうですね、資格取得支援制度で受講料が免除になるので、会社指定の資格を取得しながら、自主的にガス主任技術者の丙・乙種も取得しました。資格を取得すると報奨金ももらえますし「いっぱい持ってたらカッコいい」という自己満もあります(笑)
もし将来転職をする場合にも、資格はいろいろ持っていた方が強いと思うので、たくさん勉強して知識をつけていきたいという気持ちもありますね。
──資格取得への前向きな姿勢、素敵です。お仕事の1日のスケジュールはどのような感じですか?
出社後、まずは全体朝礼で連絡事項と朝礼当番から一言をいただきます。次に、各部署に分かれて朝礼を行い、その日の業務について共有し合い、1日が始まります。その後は、現場に向かい11時頃まで上水道等の工事立会い・監視・指示などを行い、終わり次第会社に戻り、現場についての事務作業を進め上司に報告します。
昼は、社内の休憩スペースで食事をとることもあれば、現場によってはそのままみんなで近くのご飯屋さんにふらっと入ることも多いです。現場への移動中の車内や昼休憩の時間は、仕事の相談やプライベートな話をしたりしながら過ごしています。
そして、午後からは水道の工事会社からの問合せの受け答えや、ガスの設備点検などを行い、最後に日報を書いて基本的に定時の17時に退勤します。17時半にはパソコンの電源が強制的に切れるので、基本的に遅くまでの残業は“できない”ですね(笑)
──珍しいですね!残業がなく退社ができるのは働きやすいですね。お仕事をする中で心がけていることはありますか?
一般のお客様へ説明をするとき、専門用語を使わずにいかにわかりやすく説明するかを意識していますね。例えば、会社では「開栓」と言っているところを「ガスの契約」と言い換えたり、「供給管」と言っているところを「おうちへの引き込み管」と言い換えたりしています。
困ったときには手を差し伸べてくれるあたたかい環境

──木村さんが所属する施設管理部はどんな雰囲気ですか?
20代から40代のスタッフが集まり、和やかでいい雰囲気です。部長や先輩たちも交えて仕事のことやそれ以外のことも話しやすい雰囲気があり、コミュニケーションがとりやすく、若手社員からも質問しやすい雰囲気を作ってくれていると感じますね。
小さな業務が重なってパンクしそうになっているときにも、その状況を察して先輩から声をかけてくれるので常に気にかけてくださっているな、と安心します。
──素敵ですね、雰囲気の良さが伺えます。若手社員同士のコミュニケーションはいかがですか?
仕事終わりにときどき飲みに行ったりしますね。他にも、30歳以下が加入できる労働組合青年部でクリスマス会や新年会などのイベントがあるので、そこでもコミュニケーションをとって親睦を深めることができます。

──これまで働いてきて、ご自身が成長したと感じたエピソードはありますか?
以前所属していた部署は、自分と上司の二人だけという環境。知識も全くない中、それでも業務を回していくために早く内容を覚えていかなければいけなかったので、プレッシャーがありました。でも、その状況を乗り越えるために、ただその業務を覚えるだけではなく、上司に質問をしたりしながら「なぜその業務を行うのか?」という部分を意識することで早く覚えることができ、壁を乗り越えることができたと感じています。
機械工学科から米子ガスへ。「地元で働く」ことを決めた理由

──木村さんはどういった経緯で米子ガスに入社されたのでしょうか?
もともと機械に興味があり好きだったので高専で機械工学科を専攻しました。高専はさまざまな企業に就職ができるので県外の大手に就職する人も多いですが、僕は友だちがいる地元で働きたかったので「転勤がない」地元の企業を探していました。
そこから地元のガス会社のインターンに参加し、その中でも米子ガスは若手社員も多く雰囲気が良くて惹かれ、「転勤がない」とのことで入社を決めました。
──木村さんが働く上で「地元で働くこと」が大切な軸だったのですね。実際に入社してみて、ギャップを感じることはありましたか?
社会人になると時間がない中で自ら勉強して知識をつけていく必要があると思っていたのですが、働きながらいろいろな研修に参加して勉強をさせてもらえるので想像とは違いましたね。
──良いギャップですね!社内研修はどういったものがあるのでしょうか?
入社時はもちろん新入社員向けの研修がありますが、他にも中堅向けに育成面での研修があったりと、それぞれに合った研修が受けられます。業務の中でマンホールの中に入ったりすることもあり、酸素欠乏症になる危険性もあるので、研修で危機管理能力などについて事前に学ぶことができ助かっています。

──やってみなきゃわからないことを事前に研修が受けられるのは心強いですね。逆に「大変だな」と感じたギャップはありますか?
弊社は「ジョブローテーション制度」があるので、約1年ごとに部署異動をしてさまざまな業務を経験します。そのため、ひとつの業務を突き詰めて極める前に異動になり、中途半端で終わってしまうこともあります。でも、若いうちにいろいろな部署を経験して、自分に合った業務を見つけられるのでいい制度だなと感じています!
まだまだ成長途中、次は自分が後輩をサポートできる存在に

──今後の目標があれば、ぜひ教えてください!
会社的にも電力販売に力を入れているので、電気に関する資格で電験三種(第三種電気主任技術者)を取りたいなと思っています。
他にも、自分の仕事はすべて自分でこなすようにはしているのですが、業務量が多くなる中では、先輩に対しても自分のキャパシティを超えた部分をお願いできるようなスキルを身につけることが重要だと感じています。そして、今後後輩ができたら、その子の状況を気にかけながら的確な指示が出せるような存在になれればと思います。
──最後に、この記事を読んでいる求職者の方へメッセージをお願いします。
今やりたいことがある人もそうでない人も、まずはいろいろな会社のことを調べてみてほしいです。興味がある会社だけでなく、全く関係のない会社のことも調べてみると、意外とおもしろい会社に出会えたりします。その行動の中でも、多くの学びや情報を得ることができるので、ぜひ視野を広げて就職活動をしていただけたらと思います!
(取材・執筆:大村 奈々恵)
地域の放送・通信環境と暮らしを支える、日本海ケーブルネットワーク株式会社(NCN)。ケーブルテレビ事業を起点に、今では高速インターネット「NCNひかり」をはじめとする通信事業も展開しています。スマホ教室の開催など、地域の情報環境の充実に取り組んでいます。
その通信インフラを裏側から守っているのが、地域連携基盤推進部 伝送技術課の菅原拓朗(すがはら たくろう)さん。高校卒業後に入社し、12年にわたって現場で経験を重ねてきました。お客様宅でのサポートから始まり、今では光ファイバーや受信設備、局舎設備の維持管理を担い、安定したサービス提供を支えています。
本記事では、菅原さんがこれまでに積み上げてきたキャリアの歩みや、現場で大切にしている姿勢、若手と向き合うときに心がけていることについて伺いました。

地域連携基盤推進部 伝送技術課: 菅原 拓朗(すがはら たくろう)さん
入社12年目。高校卒業後に入社し、最初はお客様宅でのサポート業務からキャリアをスタート。現在は、電柱上の光ファイバーや建物の受信設備、局舎内の機器点検など、通信インフラ全般の維持管理を担当。トラブルが起きる前に先回りして整備することを心がけ、安定したサービス提供を裏側から支えている。
お客様の「ありがとう」がやりがいに
──会社の事業について教えてください。
もともと日本海ケーブルネットワークは、地域に根差した有線放送業としてスタートしました。地上波や衛星放送、専門チャンネルの放送だけでなく、地域の祭りやイベントの中継といった自主放送(コミュニティチャンネル)での情報発信を担ってきました。現在はその強みを活かしつつ、インターネットやスマートフォンといった通信分野へサービスを広げ、地域の情報インフラを支えています。
通信サービスでは高速インターネットサービス『NCNひかり』をはじめ、各家庭の使い方に合わせたプランやサポートを提供し、地域の暮らしに直結する基盤として発展しました。
昨年秋には事業エリアのすべてで光ファイバー網が完成しました。お客さまとただつながるだけではなく、つながった通信基盤の上でどんなサービスが提供できるのか模索しています。防災や見守り、防犯といった分野で実証や検討を進めています。
通信にとどまらず、“暮らしを支える新しい基盤づくり”に挑戦しているところです。
──菅原さんの役割や仕事内容について教えてください。
通信インフラ部門にて、電柱上の光ファイバー線、建物の受信装置、そして局舎内の機器点検など、インフラ全体の維持管理を担当しています。日々、通信が安定して動き続けるよう、装置の点検や故障対応、設備の更新・最適化などを実施しています。

──通信だけでなく、生活の基盤まで支える事業に広がっているんですね。実際に働くなかで、やりがいを感じるのはどんな瞬間ですか?
お客様から直接「ありがとう」と言っていただける瞬間ですね。たとえば、突然インターネットが止まってしまった、あるいはテレビが映らなくなったという連絡を受けて現場に駆けつけ、障害を復旧できたとき。
「助かった!」「ありがとう」の言葉をいただくと、自分の仕事が誰かの暮らしを支えていると実感できます。安心して使える通信を支える役割に、誇りを持っています。
また、地域行事にも関われるのも面白いところです。鳥取市の「しゃんしゃん祭」を毎年当社で生中継しているんですが、中継用の光回線を準備したり、スイッチャー卓を組むなど放送に携わります。地域とつながりながら働けるのは、大きな魅力ですね。
“指示を受ける側”から“自分で判断する側”に変わった
──入社して、印象に残っていることはありますか?
入社したばかりのころ、先輩に同行してお客様宅のトラブル対応に行ったことがありました。テレビが映らず、インターネットもつながらない状況で、お客様も困っている。自分はどうしていいか分からず立ち尽くすばかりでしたが、先輩は迷うことなく原因を見つけ、あっという間に、直してしまったんです。お客様が笑顔でお礼を言う姿を見て、自分も胸が熱くなったのを覚えています。
「技術と経験があればこんなにも違うのか」と衝撃を受けましたね。あのときの光景が、今の原動力になっていると思います。

──ほかにも、キャリアで大きな転機になった経験はありますか?
約1年前(取材:2025年9月)に任された数億円規模のプロジェクトは、自分にとって大きな転機でした。1万件以上の契約者がいるエリアで、電柱に光ファイバーを敷設し、通信インフラを整える大規模工事の現場監督を任されたんです。
現場では、想定外のトラブルが次々と。解決してもすぐ次の課題が押し寄せて、最初のうちは目の前の対応で精一杯。何を優先すべきかもわからず、正直、途方に暮れる日もありました。
それでも、あのとき憧れた先輩のように「自分が現場を動かすんだ」という意識で一つひとつ整理し、全体を俯瞰して動けるように努力しました。すると少しずつ状況が変わり、チームの動きがスムーズになっていったんです。
胃が痛くなるような日々でしたが、最後までやり切ったことで大きな自信になりました。振り返ると、あの現場が“指示を受ける側”から“自分で判断する側”に変わった経験だったと思います。
人間関係づくりを武器に、+20%の価値を届ける

──ご自身の強みはどんなところだと感じていますか?
私の強みは、“お客様との会話や関係構築を得意とする技術者”であることです。通信設備の点検や工事など技術面の仕事をしながらも、お客様や社内外の関係者と円滑にコミュニケーションを取り、信頼関係を築いていけることが、自分の持ち味だと思っています。
入社当時、先輩から「自分だけの強みをつくれ」と言われたことがありました。当社では、一人ひとりの個性や強みを活かす風土が根づいていて、“自分にしかできないこと”を磨く意識を持つことが大切にされています。
その言葉をきっかけに、「自分はどんな強みを伸ばせるだろう」と考えたとき、真っ先に浮かんだのが“人との関係づくり”でした。
もちろん、工事技術に長けた先輩方もたくさんいますし、営業スキルに優れた社員も多いです。ただ、工事現場の技術も分かり、お客様の気持ちにも寄り添える“オールラウンダーな存在”はまだ多くありません。
その架け橋になれることが、自分の誇りであり、この仕事を続けるモチベーションにもなっています。

──確かに、それは会社の中でも貴重な存在ですね。
お客様対応では、不具合を確実に直すことを基本としていますが、それだけで終わらせず“+20%の満足”を届けたいと考えています。
たとえば、訪問先で趣味のアイテムを見かければ会話のきっかけにしてみたり、雑談中に自然と修理が完了していて「気づいたら直っていた」と感じてもらえるように工夫したり。
小さな積み重ねですが、直すだけでなく、安心感や心地よさを持ち帰っていただけるように意識しています。
──その姿勢はお客様だけでなく、取引先との関係づくりにも通じそうですね。
そうですね。お客様だけでなく、取引先や一緒に作業する仲間との関係も同じです。無理に抱え込まず、できないことは「お願いします」と素直に伝えて、終わったら学んで次に活かします。お互いを信頼できる関係を築くことが、気持ちよく働ける職場につながると思います。
協力し合える人間関係が働きやすさを支える
──まさに“信頼関係”が職場の雰囲気にも表れていそうですね。実際、日々の現場はどんな雰囲気なんでしょうか?
入社して12年になりますが、人間関係の良さは変わらず、この会社の魅力だと感じています。上司や先輩から温かく声をかけてもらえることも多く、互いに協力し合う雰囲気があるので、とても働きやすい環境です。
仕事の合間に雑談で笑い合えるような和やかな時間もあれば、大規模工事の対応で現場が慌ただしくなることもあります。メリハリがあるからこそ、気持ちを引き締めて仕事に臨めますし、やり遂げたときの達成感も大きいです。

──それは確かに、いい雰囲気ですね。そうした雰囲気を保つために、菅原さんが普段意識していることはありますか。
後輩と接するときは、できるだけ自分の経験を具体的に伝えるようにしています。とはいえ、ただ教えるだけではなく、一緒に考える姿勢を大事にしています。
というのも、私自身が若手のころは「まずは自分で挑戦する」という風土のなかで育ちました。もちろん、それが成長の糧にはなったのですが、うまくいかず悩むことも多くて。そんなときに、先輩が陰ながら支えてくれたことが大きな救いだったんです。
だから今は、後輩が壁にぶつかったときには早めに声をかけて、一緒に考え、解決へ導くようにしています。そうすることで、一人で抱え込まずにすむ安心感が生まれ、結果的にチーム全体が前向きに動けるようになります。
互いに支え合う風土が、働きやすさや組織全体の成長にもつながっていると感じます。
──ご自身の経験が後輩への姿勢につながっているんですね。最後に、読者の方にメッセージをお願いします。
職場には個性豊かな社員が多いです。時には意見の調整に苦労することもありますが、冗談や笑顔が絶えない楽しい職場です。
仕事を続けていく上で、仕事のやりがいと同じくらい大事なのが、周囲との関係づくりだと思っています。地域密着型のサービス提供を行っているため、職場内や関係先だけでなく、お客様宅の小さいお子様からご高齢の方まで幅広い年齢層の方と接します。実は私、人に話しかけるのに躊躇してしまうほうだったんですが、この仕事でだいぶ変わりました。
設備の先にいる、お客様の暮らしを豊かにするのが私たちの仕事です。ぜひ私たちと一緒に、鳥取の暮らしよくしましょう!
(取材:大久保 崇・執筆:石田千尋)