鳥取県の地元密着型企業として、エネルギー・ハウジング・観光に関する幅広い事業を展開する日ノ丸産業株式会社。入社4年目の森田修平(もりた しゅうへい)さんは、ガス部門の高圧ガス課に所属し、病院や工場などに産業・医療用ガスを届けることで地域を支えています。 学生時代まで野球一筋だった森田さんが、なぜこの仕事を選び、どのような思いを持って働いているのか。「お客様に顔を覚えてもらい、頼ってもらえる存在」を目指す森田さんに、日ノ丸産業で働く日々や、これまでの歩みについてお聞きしました。

鳥取支店高圧ガス課 森田 修平(もりた しゅうへい)さん
鳥取県出身。関西の大学へ進学し、卒業後は地元である鳥取県に戻って日ノ丸産業へ入社。幼少期から大学まで野球に打ち込み、培った体力と粘り強さを仕事にも活かしている。入社後は高圧ガス課に配属され、産業用ガスを担当。地元企業へのガスの配送や設置を通じて、地域産業を支えている。
工場から病院、スーパーまで──「産業・医療用ガス」を通じて鳥取県を支える仕事
──まずは日ノ丸産業について教えてください。
日ノ丸産業は1952年に創業以来、「まちにやさしく、ひとにやさしく。」のキャッチコピーのもと、ハウジング・ガス・石油・観光の4部門で地域に密着した事業を展開している会社です。
近年は脱炭素時代に向けて、CO2排出削減や気候変動対策といったSDGsを意識した取り組みを強化しています。ガス・石油の安定供給に加え、太陽光発電や燃料電池など創エネ事業にも積極的に取り組んでいます。
──多様な事業を展開しているのですね。そのなかで森田さんはどのようなお仕事をされているのですか。
ガス部門の高圧ガス課に所属し、主に産業ガスの配送・設置を主に担当しています。また、産業ガスと一緒に使用する周辺機器の営業も行うこともありますね。
「産業・医療用ガス」とは、工場や建設現場、病院、スーパーなどさまざまな“仕事の現場”で使われるガスの総称です。例えば、金属を溶接するためのアルゴン、食品の鮮度を保つための窒素、医療現場で使われる酸素など、用途はとても幅広いです。
僕たちの身近にある車や家電、建物、さらには医療サービスまで、多くのものが産業ガスに支えられています。入社前までは聞き馴染みがありませんでしたが、社会やものづくりに欠かせない存在なんですよ。そうした産業・医療用ガスを地域企業や医療機関の元に配送し、設置して使える状態にしています。

──森田さんはなぜ日ノ丸産業に入社されたのでしょうか。
生まれ育った鳥取県を、陰で支えられる仕事だと知ったからです。
大学進学を機に県外に出たので、正直なところ鳥取県に戻って就職するかどうか悩んでいました。ですが、地元を離れたからこそ鳥取県の人の温かさなどが改めて分かり、地元に戻って鳥取県を支える仕事に就きたいと思ったんです。そんなときに、日ノ丸産業とつながりのあった父をきっかけに会社を知りました。ここなら、直接ものづくりや医療を提供するわけではなくても、鳥取県の暮らしを支えられると思い入社を決めました。
自分が運んだガスで救われる人がいる。日々の仕事の先にある確かな社会貢献
──実際に入社してから、お仕事を通じて「暮らしを支えている」と感じる瞬間があれば教えてください。
たとえば病院であれば、酸素ボンベが患者さんの治療に使用されますし、工場や建築現場ではものづくりを進めるためにガスが欠かせません。あらゆる産業の場で必要とされるガスを届けることで、「産業活動が成り立っているんだ」とやりがいを感じます。
ガスは正しく扱えば社会に欠かせない存在ですが、取り扱いを誤れば事故につながるリスクもあります。だからこそ、ガスの状態確認やバルブの開け閉めなど、一つひとつの工程を丁寧に行うことが欠かせません。緊張感を伴う仕事ではありますが、社会にとって必要不可欠な仕事ができていると思います。
──日々、仕事をするうえで大切にしていることについてもお聞きしたいです。
お客様と丁寧にコミュニケーションをとり、信頼関係を築くことです。季節商品の販売時期には必ずチラシを持って伺い、世間話を交えながら近況をお聞きします。そんな日々の小さな会話の積み重ねが、「何かあれば森田に相談しよう」と頼っていただける関係性を作ると考えています。
こうしたことを心がけられるのは、学生時代に打ち込んでいた野球のおかげです。同じ目標に向かうチームメイトや、その周りで支えてくれる大人たちとの関わりの中で、人間関係の大切さを理解していたので、仕事で関わる方とも同様によい関係を作りたいと思っていました。
ただ、仕事では「野球」のような共通の話題があるわけではありません。目の前のお客さま一人ひとりをよくみて、「どんなことに関心があるのか」を探り、それぞれに合わせたコミュニケーションを意識しています。
地域の“当たり前”を支える、高圧ガス課の1日

──産業用ガスの配送・設置だけでなく営業的な動きもあるとのことですが、1日の流れについて教えてください。
僕を含めた3〜4名で鳥取県東部エリアを担当し、感染症が流行する時期には病院へ医療用ガスを週に何度も配送するなど、いろんな配送依頼に対応しています。
午前中はさっそくガスの配送を始め、12時くらいにお昼休憩をとるために会社に戻ります。午後からまたガスの配送を再開し、夕方くらいにすべての配送を終えます。その後は伝票処理や発注作業、見積書の作成などの事務作業をして退勤という流れですね。
──鳥取県の企業を先輩方と一緒に支えているのですね。職場の雰囲気はいかがですか。
僕が所属している高圧ガス課は、他部署と比べると男性が多くて年齢層も若く、和気藹々とした雰囲気がありますね。冗談を言ってふざけるときもあれば、仕事のときは真面目に取り組む。そんなメリハリのある職場です。
午前中の配送を終えて事務所に戻ると、自然とみんなで食べることが当たり前のような温かい空気感があります。ほぼ毎日お昼ごはんを一緒に食べていて、先輩と過ごすお昼休憩の時間も楽しいですよ。
また、部署を超えた横のつながりも強いと思います。事務所の場所は部署ごとに違いますが、新入社員が研修で全部署を約1ヶ月ずつ体験する機会があるなど、部署間の垣根が低く、フラットに話しやすい関係ができています。さらに、全社一丸となって取り組む展示会など集まる機会も多く、横のつながりが強化されているように思います。
この連携の強さは、仕事のしやすさにつながっていると感じます。たとえば、最初は法人のお客さまとして高圧ガス課が担当していた企業の方が、日頃から丁寧にコミュニケーションをとり信頼関係を築く中で、その後に個人として家庭用ガスやリフォームの相談をくださることもあって。そういった際に他部署とスムーズに連携し、お客様の幅広いニーズに応えやすい関係性があるのはありがたいです。
目の前のことに全力で取り組んだ先に、「自分に合う仕事」が見つかる
──森田さんの今後の目標はありますか?
ガスそのものの知識はもちろんですが、ガスの周辺機器についての理解もさらに深めていきたいです。お客さま側の機器に不備があれば対応を任されることも多く、状況に合った適切なサポートを行うためには、幅広い知識が欠かせないからです。
産業用ガスの場合は「ガスと一緒に使うもの」が無限にあります。たとえば工場現場で溶接の際に使用されるワイヤーやフェイスシールドなどです。病院と工場ではガスの使い方や周辺機器がまったく違いますし、技術の進歩によって新しい機器も次々に登場します。だからこそ、常に勉強が必要だと感じています。
──最後に、就職活動中の学生へメッセージをお願いします。
就職活動中は「自分のやりたいことってなんだろう」と迷う瞬間がたくさんあると思います。そんなときこそ、目の前に偶然現れたことや少しでも気になったことに全力で取り組んでみてください。体験してみないと分からないこともありますし、その過程で自分の価値観や考え方が変化していくかもしれません。
僕は学生時代まで野球一筋で過ごしてきたので、野球以外のことをして過ごす日々がどんなものか想像がつかないときもありました。ですが、練習と同じ様に目の前の仕事に取り組んでいったことで、次第に今の仕事が自分に合っていると感じるようになったんです。
日ノ丸産業には多様な部署があり、研修期間に各部署を体験してから希望部署を伝えられます。ですので、やりたいことが明確な方も、いろんな経験をしてみたい方も、まずは気軽に話を聞きにきてください。一緒に働ける日を楽しみにしています。
(取材・編集:大久保 崇・執筆:儀賀千春)
鳥取・島根を中心に、ITの力で地域社会に貢献する株式会社ケーオウエイ。今回は、京都での大学生活を経て地元へUターン就職し、入社11年目を迎えた第一システム営業部の森脇さんにインタビューを行いました。 文系出身、IT知識ゼロからスタートした彼が、いかにして「お客様の顔」と呼ばれる存在になったのか。その軌跡と、新社屋で加速する同社の魅力について語っていただきました。

第一システム営業部 係長 森脇 有恒(もりわき ゆうこう)さん
鳥取県米子市出身。京都の立命館大学を卒業後、地元への貢献を志しUターン就職。IT未経験の文系出身ながら、持ち前の明るさとスピード感を武器に11年間営業職として活躍中。現在は一児の父として、仕事と家庭の両立を実践している。
文系・IT知識ほぼゼロから、地域の頼れるパートナーになるまで

──まずは、現在の業務内容について教えてください。
私は第一システム営業部に所属しており、民間企業や官公庁を中心に、PC・サーバーなどのハードウェアからITインフラの構築、給与・販売管理などの業務ソフトまで、幅広くITソリューションのご提案を行っています。
──新卒でケーオウエイへ入社したきっかけは何だったのでしょうか。
元々は大学も文系で、IT系の知識なんてゼロに等しかったんです。地元の米子に帰って働きたいなと思って探していた時、よくCMで見かけるケーオウエイの面接を受けてみました。正直、『何をやっている会社かよく分からないけど、面白そうだな』っていうくらいの気持ちだったんですよ(笑)
──「営業職」に就くということは、もともと決めていたんですか?
就職活動をしていた時、自分の強みってなんだろうと考えたんです。もともと根暗というよりは『根明(ねあか)』なタイプで、誰とでも臆せず喋れる。だったら、人と関わることを仕事(営業)にした方が、その後の人生も楽しく過ごせるんじゃないかと思ったのがきっかけでしたね。
──そうだったんですね!実際に営業職をしてみていかがでしたか?
初めは分からないことばかりでしたが、現場で専門用語やシステムの関わりが見えてくるうちに、お客様との会話が広がっていきました。11年も経つと、お客様から『ケーオウエイの森脇さん』として信頼していただけるようになり、その関係性の質が変わっていくのが、この仕事の面白さですね。お客様と深く関わり、その想いや本音を引き出すのが営業の役割だと感じます。
──地域に根付いた会社の営業職として11年。印象に残っていることを教えてください。
初めてPCを買っていただいたお客様に、数年後「主任になりました」と報告しに行った際、自分のことのように喜んでいただいたことがありました。そんな温かい繋がりが、地元で働く醍醐味だと思います。
文系でも安心、プロとしての土台を築く「本気の研修」
──IT未経験での入社とのことですが、教育体制はいかがでしたか?
そこは本当に安心してもらって大丈夫です。新卒の場合、富士フィルムビジネスイノベーションのメーカー研修を半年間ほど受けるのですが、これが本当にレベルが高い。社会人としてのマナーからビジネスの在り方まで、徹底的に学べます。全国から直営店やメーカー本体の営業職が集まるので人数も多く、有名私大出身の優秀な同世代から刺激を受けられるのも、良い経験になると思います。
──半年間も!かなり手厚いですね!中途採用や配属後のフォローはどうでしょう。
中途の方はOJTがメインになりますが、実際の営業に同行しながら学んでもらいます。知識がもう少しあるといいなという方には、ITパスポートの取得を促すなど、自習のサポートもしています。僕自身、今でも後輩には『お客様のために何ができるか』を軸にアドバイスしていますし、仕事とプライベートのメリハリをつけながら、一歩ずつ成長していける環境ですよ。
成功の裏にある「苦い経験」が今の提案力を支える
──11年のキャリアの中で、壁にぶつかったことはありますか?
あるお客様の要望に対して提案をしたのですが、僕自身が中身をあんまり分かっていないまま進めてしまったんです。当然、提案と要望の間に大きなギャップが出てしまい、不採用になっただけでなく、お客様に無駄な労力とお金を使わせてしまいました。当時は曖昧な回答が目立っていたし、準備も検証も足りなかった。あの時は本当に反省しました。
この経験から、「できること」と「できないこと」を明確にし、お客様にとって何がベストかを見定める目を養うことの重要性を実感しました。
──そういった経験を経て、現在お仕事をする上で意識していることはありますか?
とにかくスピードを大事にしています。早く動けば、もし方向性が違っていてもすぐに訂正ができる。うちの社内の良い営業マンを見ていると、共通しているのはみんなスピードが速いこと。先輩や上司の姿を見て、『そういうもんだ』と思って育ちました。
「会社は人」。営業は一人で戦っているんじゃない

──森脇さんが一度も転職を考えずに、ケーオウエイで働き続けている理由を教えてください。
一番は「人のつながり」です。弊社の顧問がよく「会社は人だ」と言いますが、本当にその通りだと実感しています。僕ら営業はフロントに立っているだけで、実際にシステムを組む情報通信部や、発注を支える業務本部など後ろには構築やサポートを担うスペシャリストたちが大勢います。彼らのバックアップがあるからこそ、自信を持って提案ができる。チーム全体でお客様に寄り添うのが弊社のスタイルです。営業として目標を達成すればチームで喜び、絆が生まれる。この環境が本当に働きやすいですね。
──営業チームの雰囲気はいかがですか?
30代から60代まで幅広い層がいますが、決してガツガツした雰囲気ではなく、各自がマイペースに役割をこなしつつ、困った時は部署全体で相談するスタイルです。週に一度のミーティングでも、互いにアドバイスを送り合っています。
──「達成したメンバーで行けるご褒美旅行」という面白い文化もあるそうですね。
営業で成果を出すと、報酬として費用は会社負担で旅行に行けるんです。直近では大分に行きましたし、過去には北海道でジンギスカンを食べたり。全員ではなく限られたメンバーですが、こういう刺激もやる気に繋がっています。
新社屋とヨギボー。明日もまた行きたくなる場所に

──2022年に完成した新社屋は、まさに「明日もまた行きたくなる会社」というコンセプトだとか。
そうなんです。集中してウェブ会議ができる「ワークポッド」や、ヨギボーが置いてあるリフレッシュスペースなど、場所を自由に変えて働ける環境が整っていて、非常に快適ですね。
──働き方そのものにも変化はありましたか?
働き方の柔軟性も年々高まっており、コロナ禍を経てテレワークも当たり前の光景となりました。自分たちがテレワークを実践しているからこそ、お客様にも自信を持って提案できる。まさに『言行一致』ですね。
僕自身、結婚して子供が生まれてからは、オンオフがさらにはっきりしました。家族との時間を大切にしながら、仕事に力が入るようになりました。年間休日も多く、プライベートを大切にできる環境が整っています。
挑戦と失敗を恐れず、地域の力に。

──これから入社を考える方々へメッセージをお願いします。
IT業界は変化が目まぐるしいですが、だからこそ新しいことにチャレンジする姿勢を忘れないでほしいです。挑戦と失敗を繰り返すことが、一番の近道。僕自身、今でもそれを自分に言い聞かせながら取り組んでいます。
そして、社会に出るといろんな人がいます。たまに『きついな』と思うお客様がいても、本音を聞いてみると意外な想いが見えて、そこから商談が広がることもある。若いパワーやアイデアを、僕ら30代以上のメンバーにもぜひぶつけてほしいですね。一緒に鳥取の未来を盛り上げていきましょう!
(取材・執筆:大村 奈々恵)
鳥取県・島根県で自動車販売・アフターサービスを展開するトヨタカローラ鳥取株式会社。入社8年目の営業職・松田さんにインタビュー。入社当初は「車が好き」というわけではなかったという松田さん。中堅社員になって感じる仕事の醍醐味や会社の魅力を伺いました。

松田拳哉(まつだ・けんや)さん
2017年入社。米子店・営業部門所属。入社後、営業職として3年ほど経験を積んだ後、本社にてイベント企画業務を約2年間担当。その後、再び営業職に戻り、現在は米子店で個人・法人のお客様を担当。「話を聞くこと」をモットーに、ロープレよりも生の会話を重視し、お客様との自然なコミュニケーションの中から最適な提案を導き出す信頼関係構築を大切にしている。
人と人としての信頼関係を築くのが仕事
──改めて、会社の事業内容と営業の役割について教えてください。
自動車の販売とアフターサービス、それから自動車に関わる周辺商品の販売をしています。営業は、お客様と一番接する機会の多い部署です。お客様は一般の方がほとんどですが、法人のお客様もいらっしゃいます。来店されたお客様のお話を聞きながら、ご要望にあったサービスや商品をご提案しています。基本的にはお客様1人に対して1人の担当営業がつくので、人と人としての信頼関係を築くことが何よりも大切です。
──この仕事ならではの醍醐味を教えてください。
基本的にはお客様1人に対して営業1人の担当がつくので、人と人としての信頼関係を築くことが何よりも大切です。話していくうちに「松田さんだったら頼れる」「松田さんから買いたい」と言っていただけると、すごく嬉しい気持ちになります。
──お客様の心を動かすために工夫していることはありますか?
一番意識しているのは、自分の話ばかりしないことです。最初はやっぱりがむしゃらだったので、自分の話にいかに納得してもらうかが大事だと思っていました。でも営業ってそういうもんじゃないな、と学んできましたね。お客様の話をよく聞くことが大事。その言葉の中に必ずヒントがあると思っているので。その話を聞いて、自分がどう感じ、どう考えているかを直に伝えたら、すぐではなくても数年後に車を買い替える際にたよりにしてくださるお客様がいらっしゃいます。
──どのようにお話を引き出しているんですか?
車の話だけではなく、共通点を探すところから入ることが多いかもしれません。入社当初はロープレもよくやりましたが、やっぱり生の会話の方が大事だなと思っています。
自分1人の調子が良くても、会社としては成り立たない

──これまで一番大変だったエピソードや、失敗から学んだ経験はありますか?
正直、大きな失敗は今のところないんです。「大変だな」「失敗しそうだな」ということに関しては、事前に予想して上司やマネージャーに事前に報告するようにしています。長く続けている方は経験が違うので、的確なアドバイスをもらえます。スキル面で困ることはそこまでなく、助かっていますね。
──ターニングポイントになった仕事や出来事はありますか?
入社3〜4年目ぐらいのときに、1回営業を離れて本社に2年間勤務し、車両展示などのイベント企画の業務をしていました。お客様へのおもてなしの仕方やノベルティを考えたり。
1,2年目は自分の目標を達成することで精一杯でしたが、本社でイベント企画を経験したことで全体を見渡す必要性を学びました。目標意識が個人から全体になったことが大きいですね。自分1人の調子が良くても、会社としては成り立たない。周りの人がどんな行動をしていて、何を目標にしているかを認識しながら、自分ができることを探していけるという視点を持てたのが一番良かったです。
──仕事で「この会社らしいな」と感じることはありますか?
お客様が引越しをされる際に、グループ会社内の店舗間でお客様の引き継ぎをすることがよくあります。私も引き継ぎをしていただいたことがあって。他店所属ではありますが、お互いに顔を合わせる機会があり、人柄を知っているからこそスムーズに引き継ぎができるんですよね。「このお客様には、この人が合っていそう」と判断し、安心して引き継げるのも魅力です。
働く人が楽しく前向きだったら、成果もついてくる

──入社された頃と比べて、会社はどういうところが変化していますか?
働く環境が綺麗で快適になっていると感じます。米子店は、今年のお盆明けからショールームと事務所をリニューアルしたんです。お客様のことを思って、という理由もありますが、弊社の代表が働く人をすごく大事にしてくれていると感じます。「働く人が楽しく前向きだったら、成果もついてくるよね」と常日頃から言っていて。
また、若手の研修向けの「STGカレッジ」という施設も新設されたんです。鳥取・島根の全店のスタッフ共通で研修を受けられる施設で、今まで以上にフォローがしやすい環境ができていると思います。私が新人のときはなかったので、すごいなと思いますね。
──STGカレッジではどんな研修をしているんですか?
「人が人を作る」というコンセプトで作られた施設で、新入社員研修の最初の1週間は全職種が集まって、会社のことや応対マナーなど、基本的なことを学びます。
その後、4月の残り3週間ぐらいは職種に分かれて専門研修を行います。ただ、車の勉強はほぼ出てこなくて。何をしているかというと、コミュニケーションのトレーニング。どれだけ相手を掘れるかという研修内容がみっちりあるんです。車の知識がない中でも相手を引き出す、という研修ですね。
──「車を扱う業界だから」というよりも、社会人としての学びが大きいのですね。
そうなんです。以前、弊社で飛び込み訪問の営業スタイルをとっていたことがあって。そこで得られていた力がまさに人と人との信頼関係だったと思うんです。その時の知見を活かされていると感じます。業界を問わず活躍できる「人づくり」に力を入れています。
──ご自身が実際の現場で、後輩や若手の方と接するときに心がけていることはありますか?
一旦、本人に考えてもらうこと。教えてもらうばっかりだと身につかないので。これは先輩からやっていただいたことを自分も実践しています。
──仕事以外でも「この会社らしい」と感じる文化や制度はありますか?
鳥取・島根両県で4社のグループ会社なので、結構規模としては大きいんです。年頭表彰や年度会議など、グループ全体で100人以上が集まる機会もあるので、いろんな話を聞けたりして、自分も成長するし刺激になっています。スポーツ好きな人も多いですし、それ以外でも鳥取・島根の美味しいところを集めた雑誌を作っている人もいて、自分の好きなことを実践できる環境です。特に、グループ4社対抗の野球大会は結構「ガチ」。ちゃんと仕事として、遊ぶときは思いっ切り遊ぶことができる会社なので、すごく楽しくやっています。
しっかり楽しんで、遊んで、今しかできない経験を

──少し時を遡って、松田さんがトヨタカローラ鳥取に入社した決め手を教えてください。
人事の方に惚れたからですかね(笑)。学生時代は車に詳しいわけでもなかったし、人と話すのもそこまで好きではなかったんです。でも説明会を聞いて、人事の方が話している様子や表情が楽しそうで。その印象は今も変わっていないです。
──最後に、これから一緒に働く仲間にメッセージをお願いします。
今は学生生活をしっかり楽しんで、遊んでもらって、今しかできない経験を積んでほしいです。僕も入社前は今の仕事のことは何も知らなかったですが、ここまで成長できたので!入った時点から学べる会社なので、楽しくやっていきましょう!
鳥取県を拠点に、建設コンサルタントとして道路や橋などの社会インフラの工事を支えてきた株式会社エスジーズ。「エスジーズ(SG’s)」という社名には、“S=すごい”、“G=技術者”、“’s=集団”という意味が込められており、最新のデジタル技術を取り入れながら地域の技術パートナーとしてまちづくりに貢献しています。
今回お話を伺ったのは、ICT測量チームの藤原 瑛人 (ふじはら あきと)さん。測量士の資格を持ち、工事の基礎となる図面を制作しています。工事の完成像を思い描きながらプロジェクトの出発点に立てるのが測量の魅力なのだとか。
技術主任として後輩育成をする藤原さんですが、過去に苦い経験を乗り越えたから今があると語ってくださいました。部署や年次の壁を超えて協力し合える風通しのいい職場で成長できる、エスジーズの魅力を伺いました。

空間情報グループ ICT測量チーム 主任 藤原 瑛人(ふじはら あきと)さん
工業高校で土木を学び、在学中に国家資格である測量士補の試験に合格。誰も足を踏み入れたことのない地に入って調査をする測量の仕事が性にあっていると感じ、エスジーズに入社。業務を経験する中で合格率10%ほどの測量士試験にも合格し、現在は主任技術者として測量計画の作成などの管理業務を担当している。
社会インフラの土台をつくる。プロジェクトを支える測量の仕事
──エスジーズはどのような事業を行っているのでしょうか。
建設コンサルタント事業を展開し、県や市町村が進める道路やトンネルなど社会インフラの整備に携わっています。今まで蓄積した専門知識と経験をもとに、工事の計画から調査、建造物の設計を担う仕事です。災害時の安全性や日常での利用しやすさを考慮しながら、住民の皆さんに長く使ってもらえる社会インフラの建造を目指しています。

──エスジーズならではの特徴を教えてください。
多岐にわたる調査や、補償などの幅広い専門部署が社内にそろっていることです。たとえば、道路を建設する場合、車両が走行しても地盤沈下しないか確認する地質調査や、住民や自然環境への影響を調べる環境調査が欠かせません。また、土地の所有権や工事に伴う補償の調整も発生します。これらの業務を一社で完結できる体制を整えています。
──藤原さんはどのようなお仕事をされているのでしょうか。
工事の最初の工程である、測量を担当しています。工事予定地の地形や標高などを計測し、図面としてまとめる仕事です。後の工程である工事計画や設計など、プロジェクトを通して利用される情報を作っています。
測量図面は、身近なところでいうと地図アプリやカーナビで道や山の形を表すための元データとして使われています。平面の土地だけでなく、山や海岸のような自然環境を計測することもあるため、誰も足を踏み入れたことのないような場所に入っていく場面もあります。
また、案件によって求められる図面の精度が異なります。一般的な地図では山の形を示す等高線は1メートルごとに引かれていますが、米子市の妻木晩田遺跡の発掘調査の案件では高さ約100メートルの丘を25センチメートル間隔で等高線を引く必要がありました。非常に高い精度が求められる、難易度の高い測量でした。

──仕事で感じる、やりがいや難しさについてもお聞かせください。
基盤となる図面をゼロから作れる点にやりがいを感じますね。まだ何もない手つかずの現場を、大きな道路やダムの完成を思い描きながら測量していると、図面一枚の重みを実感すると同時に、背筋が伸びる思いがします。
一方で、誤った図面を作成してしまうと工事に大きな影響を与えかねません。高い精度と慎重さが求められる仕事ですが、その分、プロジェクトを根幹から支えているという実感を持ちながら取り組んでいます。
年次や立場を越えて学び合う。一人ひとりの考えに向き合う職場
──社員にはどのような方が多いのでしょうか。
新卒の方から、経験豊富な40〜50代の方まで幅広い年代の社員がいます。新卒から入って長く働く方が多いですが、まったく関係のない業界から入られる方もいますので、間口が広い業界だと感じます。
同時に専門知識も求められる会社のため、資格がないとできない業務もあるのですが、真面目に資格取得に向けて勉強される方が多い印象です。
──職場の雰囲気についても教えてください。
年次や部署に関係なく意見を交わせる、風通しの良い雰囲気があると感じます。年齢の離れた上司と若手社員が測量方法について意見を交わしたり、測量データをもとに設計担当者に助言をするような場面も日常的に見られます。業務に限らず、資格の勉強で他部署の知識が必要な場合は、協力して知識を教え合うこともありますね。
また、お互いを尊重するような雰囲気もあり、休憩時間は和気あいあいと雑談をする人もいれば、資格の勉強をする人もいたりと、それぞれの時間を過ごしています。

──藤原さんは主任として部署をまとめる立場かと思いますが、若手社員に対してどのようなことを意識しているのでしょうか。
仕事でつまずいても安心して相談してもらえるように、一方的に指摘するのではなく、相手の目線に立って会話することを心がけています。業務で悩んでいる様子があれば、「どのように考えて作業を進めているか」「どこで判断に迷っているのか」をていねいに聞き、一緒に解決策を探すようにしています。
一方通行な指導だと、相手は責められているように感じ、自ら考えることをためらうようになってしまうと思っていて。私も怒られると萎縮して意見を伝えられなくなるタイプのため、後輩には同じ思いはしてほしくありません。後輩の視点に寄り添いながらつまずいたポイントをひとつずつ整理していくことで、自分で解決できる力がつき成長できるのではないかと考えています。
失敗から学び続けてたどり着いた、仕事の本質と成長の実感
──これまでの社会人生活のなかで、ターニングポイントはありましたか。
過去の失敗を踏まえて、「相手の要望に応えられる仕事ができるようになった」と実感できた瞬間です。
入社して2〜3年目の頃、初めて主担当として図面作成を任されたのですが、求められていた精度の図面を作ることができず、クライアントから厳しいお言葉をいただいたことがありました。
出来形図面(工事を進行するなかで構造物が設計通りに完成しているかを確認できるような図面)が求められていたのですが、必要な情報が計測できていなかったのです。「会社を辞めようかな」と思うほど落ち込みましたね。

──挫折を味わったのですね。どのように立ち直っていったのでしょうか。
当時の上司から「失敗をしたからこそ、次に活かせる」と励ましていただき、もう少し頑張ってみようと改善策を探りました。
プロジェクトごとに図面の役割が異なることに気づき、クライアントや建設業者と図面の利用目的や計測すべき情報をていねいにすり合わせるようになりました。上司や設計担当者にも相談しながら不明点をつぶし、慎重に進めています。
その努力が実ったと感じられたのが、海底の深さを測る海図作成の案件です。受注の少ない珍しい業務だったため、関係者と図面の利用イメージや計測する数値の精度などを何度も確認しながら進めていきました。
その結果、作った図面を褒めていただけたんです。そのとき初めて「あの苦い経験から学んだことが活きた」と実感でき、素直にうれしかったですね。
──成長を実感し、失敗した過去を乗り越えられたのではないですか。
そうですね。「相手の求める成果を出せている」と実感する機会が増え、ようやく失敗を引きずっていた自分と決別し、自分に自信を持てるようになりました。
あの失敗を経験できて良かったのかもしれないとさえ、思えるようになりました。今までは思い出したくもなかったのですが、最近は後輩にも話すようにしています。測量技術のデジタル化で業務の進め方は変わってきていますが、「相手の求める図面をつくるために認識を合わせることが大切」という考え方は変わりません。自分のエピソードで、業務の本質を学んでくれたらうれしいです。
同じ現場は一つとしてない。好奇心を原動力に開拓する面白さ
──この仕事の魅力は、どのようなところにあると思いますか。
まだ人の手が加えられていない場所を、自分たちの手で開拓していく魅力があります。地形を測りながら図にしていく過程は、まるで冒険家のような感覚です。
似たような現場は数多くありますが、全く同じ条件の現場はありません。今でも新しい現場に入るときは「次はどんな場所だろう」とワクワクした気持ちがよみがえってきます。
──最後に、就職活動生に向けてメッセージをお願いします。
ゼロから図面を作るので、未知のものに向き合う場面も少なくありません。そうした環境に臆せず挑戦できる人が向いているのではないでしょうか。
ほかにも、体を動かすことが好きな人や元気が取り柄な方にも合う仕事だと思います。好奇心のある方であれば、測量の仕事はきっと楽しめるはずです。
(取材、編集:大久保 崇・執筆:赤羽 エリ)
ネッツトヨタ鳥取株式会社、3年目の若手営業にインタビュー。車が特別好きだったわけではなく、「人と話す仕事」「生活で使うものの営業」という軸で選んだこの仕事。試行錯誤しながらも、お客様との信頼関係を大切に、日々フロントに立ち続けている。23歳の若手営業マンが語る、リアルな仕事の現場とは。

北田力矢(きただ・りきや)さん
短大卒業後、新卒でネッツトヨタ鳥取株式会社に入社し現在3年目。営業職としてフロント業務を中心に、お客様への車の提案や点検案内などを担当。「聞くのが仕事」をモットーに、先輩たちから積極的に学びながら成長中。プライベートでは同僚や友達とサウナやバーベキュー。和やかで落ち着いた雰囲気が魅力。
「身近な生活に関わること」が仕事選びの軸

――車が特別好きだったわけではないとお聞きしましたが、なぜこの業界に?
接客業や営業職のような、人と話す仕事がしたかったんです。せっかくなら自分が生活で使うものを扱う業界がいいなと。鳥取県で生活していくなら車は必須だし、知識をつけておいた方がいいと思い自動車販売の仕事に絞りました。その中でも、学生時代に住んでいた三重県の家の近くにネッツの店舗があり、身近に感じていて。地元に戻り、ネッツ鳥取を志望しました。
――入社して、車への愛着や知識は増えましたか?
知識は絶対に上がりましたね。タイヤ交換も自分でできるようになりましたし、故障しても大体の原因が分かるようになりました。早くも当時の目的は達成したと思います。
買っていただいた後のフォローが本質
――では、会社の事業内容を学生にも分かるように教えていただけますか?
お客様に車を販売する際の接客や提案が大前提。また点検の案内やリコールの連絡、お客様が事故にあった時の対応など。買っていただいた後のフォローの割合が多いんです。
――北田さんご自身の普段のお仕事内容は?
基本的にはフロントでの接客が中心で、点検の受付や新しい車の提案などをしています。フロントとはお客様と店舗の最初の接点。基本的に、お客様1人に対して営業1人が担当につきます。突発的に来店されたお客様の営業担当が不在の場合は誰かが対応するケースもあるので、営業間でのお客様情報の共有もしっかりとします。
――営業を行う中でのやりがいや面白さを教えてください。
お客様が増えていくことですね。入社当初は、担当のお客様がゼロのところから、ベテランの方から引き継いだりもしました。一番やりがいを感じるのは、やはり車を買っていただけた時。まだ営業担当がついていない新規のお客様とゼロから関係性を築けていけたときは本当に嬉しいです。
――初めて車を売ったのはいつですか?
2023年の4月に入社し、試用期間を経て10月から接客・販売できるようになり、初めて契約が成立したのは12月。最初の1台は友達が買ってくれたんです。次のお客様が初めての本格的な商談でした。60代の方だったのですが、契約のときに「あなたじゃなかったら買ってなかった」と言ってもらえて。人生で初めてのお客様からの言葉に「この仕事を選んでよかったな」と心から思いました。
――「あなたじゃなかったら買ってなかった」と思っていただけたのは、何が要因だったと思いますか?
初めての商談だったので、ぎこちなさが前面に出てたと思うんです。相手の方は人生経験豊富で、今までいろんな営業担当を見てきた中で、多分僕が一番若かったと思います。それが逆に良かったんじゃないかなと。仕事に慣れたスタッフだと、がむしゃらさは伝わらなかったかもしれません。新人だから頼りないと思うお客様もおられると思いますが、その方は僕の真剣な気持ちを汲み取ってくれたんだと思います。
――素敵なエピソードですね。その経験が今も活きていますか?
そうですね。どのお客様にも「あなただから買った」と思ってもらえるような接客を心がけています。そういう経験が一発目にあるとないとでは全然違ったと思います。
制限もあるからこそ、人と人のつながりが大事

――逆に、折れそうになった経験や壁にぶつかったことは?
まだ3年目でこんなこと言うのもなんですが…成績が出ないときは本当にきついですね。単純にきついです。入社当初も同期が2人いて、その2人は、入社から8ヶ月目に僕が初めて受注できたタイミングで6台くらい売っていたので、ちょっと出遅れた感があったんです。最初は同期に勝ちたいという気持ちが強かったです。(笑)
――その状況をどう乗り越えようとしていますか?
やっぱり先輩たちに聞きますね。「僕みたいな時期ありました?」って。それでアドバイスをもらうことも多いです。助けられてばっかりですね。まだまだ分からないことしかないので。でも「聞くのが仕事だ」と思っているので、躊躇なく聞いています。学生時代のアルバイトで教える側の立場にいたことがあって、それが普通という感覚だったんです。だから自分が後輩の立場になっても、ガンガン聞いていますね。
――好調なときとそうでないときの違いは?
それが分かればいいんですけど……。(笑)調子がいいときは、何か雰囲気でお客様に伝わるものがあるのかもしれません。無自覚で出てしまっているんでしょうね。
業界的にも変化がありますね。昔はどんな車も注文できたんですけど、今は受注が中止している車も多くて。「この車が欲しい」と言われても「今はちょっと注文できないんです」というケースが何件もあるんです。制限もあるからこそ、人と人のつながりが大事になってくるんだと思います。
チャンスがいつ来るか分からない、日々の現場
――基本的に1日のスケジュールは決まっているのですか?
日によって全然違いますね。自分が担当しているお客様の点検が全くない日もあれば、たくさん予約がある日もあります。商談が入っていればまた動きも違いますし。新規のお客様の対応をする場合もある。いつどんな仕事が入るか読めないのは大変ですが、見方を変えるとチャンスがいつ来るか分からないということでもあります。
――お店で一緒に働くメンバーはどんな雰囲気ですか?
大体18名のスタッフがお店にいますが、僕の店舗は明るくてノリがいいですね。プライベートでもよく遊ぶような年の近い先輩もいます。工場・店舗間のスタッフの仲も良いです。飲み会にもほぼみんな来る。
――他店舖の方と関わることもありますか?
ありますね。若い年次の人だけでの研修があったり、自分の担当のお客様が他店舗の近くに住んでおられれば、近隣店舗に予約を入れることもできます。店舗間で電話もたくさんしますし、プライベートでも遊びます。店ごとの数字を求められたときはライバルのような関係にもなるけど、協力し合うことの方が多いかな。
「こいつがいるから」という存在に

――今後、会社の中でどう成長していきたいですか?
役職を上げることには正直興味がなくて。でも、チームの中で「こいつがいるから今月の目標は大丈夫だな」という存在にはなりたいですね。
――3年続けている理由、これからも続けるであろう理由は?
お客様に車を買っていただき、これから付き合っていこうという中で、すぐ辞めたら失礼だと思うんです。僕を選んで買ってくれたんだから。
あとは、この会社の人間関係で悩んだことがないこと。これが一番大きいかもしれません。自分はどんなに給料が良くても、人間関係がダメなら続かないと思うんです。
――最後に、就職活動中の学生さんにメッセージをお願いします。
自分がやりたいことをやるのが一番だと思うので、そこはぶれずに仕事を探してほしいですね。入ってからでないと分からないこともあるので、適当にもガチガチにもなりすぎず、自分らしくいられる仕事を見つけてほしいと思います。
(取材・執筆:田野百萌佳)
健康食品・サプリメントの開発・製造や通販事業を展開し、どんな方でもわかりやすい商品名や広告で知られる八幡(やわた)物産株式会社。同社の制作係は、お客様へ商品の魅力を伝えるチラシやDM、パッケージデザインなどのクリエイティブを担当している部署です。
今回は、大学で学んだ心理学とは異なる道を歩み、未経験から制作のプロとして活躍する櫛田 彩香(くしだ あやか)さんにインタビュー。入社時はデザインツールを触ったこともなかった櫛田さん。入社から4年、成長のきっかけとなった制作や先輩社員の支え、八幡物産のチーム力について聞きました。

制作係 櫛田 彩香(くしだ あやか)さん
鳥取県出身。大学では心理学を専攻しカウンセラーを目指すも、キャリアチェンジを決意。地元企業で働きたいという想いから、八幡物産株式会社に総合職として入社。入社後、デザイン未経験ながら「制作係」に配属。お客様の手元に届くチラシ、DM、カタログなどの販促物制作を一貫して担当する。
「キャッチーさ」を大切にお客様の心を動かす。八幡物産の制作係
──まず、八幡物産の事業内容について教えていただけますか?
弊社は、健康食品やサプリメントなどを扱う通信販売会社です。テレビショッピングや新聞広告などを通じて全国のお客様に商品をお届けしています。若い方々にも手に取っていただきやすいよう、ドラッグストア販売へも裾野を広げています。
──八幡物産の商品といえば『ホップ・ステップ・ジャンプ!』や『見えるんです!』といったユニークでキャッチーな商品名が印象的です。商品づくりではどのような点にこだわっているのでしょうか?
お客様に手にとってもらいやすいような、わかりやくキャッチーな商品名の立案を心がけています。社内の掲示板で募集される時もありますね。
私も応募したことがありますが、お客様に親しみを持っていただけるよう、遊び心がありつつも、商品の良さが伝わるような名前を大切にしています。

──櫛田さんが担当されている仕事のやりがいや面白さについて教えてください。
私は「制作係」でお客様に届けるチラシやDM(ダイレクトメール)、カタログなどの販促物の制作を担当しています。現在、計4名のデザイナーが在籍しており、 皆で分担・協力しながら進めています。
新商品のパッケージ案を作成することもあります。どうすれば「商品の魅力を分かりやすく、正確にお客様に伝えられるか、「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤しながらデザインを仕上げていく過程が楽しいですね。出来上がった自分のデザインに対して同僚や上司から「いいね」と褒めてもらえると、クリエイティブな仕事ならではの喜びを感じます。
未経験からカタログ制作に挑戦。仕事の景色が変わった
──制作係に入ったのはどのようなきっかけだったのでしょうか?
大学では心理学を勉強していたのですが、授業や実習を通して「自分にはカウンセラーは向いていない」と気づいて。就職を機にやりたいことを見つけようと、地元での就職活動を始めました。
八幡物産の面接で「興味がある部署はどこか」と聞かれた際に、美術の授業での作品作りやプレゼン資料を作るのがすごく好きだったことから「制作」と答えたんです。それがきっかけで配属が決まったのかなと思います。

──入社後、実際に制作の仕事に取り組んでみていかがでしたか?
正直、毎日が葛藤でした。デザインの経験も知識もないため、まずはチラシの簡単な修正からスタートしました。先輩がつくったものを参考に作業をしながら、デザインの基本的な考え方や意図を教えてもらいました。
入社して間もない頃、初めて完成させたチラシ案を他部署の方々に見ていただいた際、大幅に修正点や変更点がでたことがあって。「自分なりに頑張っているだけではダメだ……」と、自分の至らなさに悔しさを感じました。
先輩はそんな私の悔しさを受け止めてくれたうえで、「何が違ったのか、お客様視点で何が不足していたのか」を丁寧に教えてくれたんです。「制作物は自分の作品ではなく、お客様に一番伝えたいメッセージを届けるもの」だと学び、プロとしての視点が足りていなかったと気づきました。
好きな美術の作品やプレゼン資料の作成のように取り組んでいたのですが、このときの私は「自分が楽しい」で完結していました。仕事では制作物を届けるお客様がいます。この「届ける」プロセスこそが最大のやりがいです。学生時代は一消費者として「受け取る側」だった自分が、今度は「届ける側」になれていると思うとなんだか感慨深いです。 先輩方の具体的なフィードバックがあったからこそ、未経験でも一歩一歩、 制作のプロとして成長できたと感じています。
──これまでの4年間で、とくに印象に残っている制作物について教えてください。
入社3年目のとき、シーズンキャンペーンで使う全16ページのカタログ制作の担当者として、ゼロから作り上げたカタログです。弊社の商品を購入してくださるお客様へお送りする、いわば「やわたの顔」となる販促物なので、いつも以上に責任を感じながら制作に挑みました。
初めてのことばかりで、ラフの描き方から上司に教えてもらいました。ラフの段階で考えがまとまっていないと、デザインに起こしても全然うまくいかなくて。
初めての大規模な制作をよりよくするために、会社外でも意識的にさまざまなデザインを注視するようにしました。スーパーや図書館に置いてあるイベントのフライヤー、新聞に入っている広告チラシなど……。「他社はこういう配色で目立たせているんだな」「どういうデザインが分かりやすいんだな」とたくさんストックしました。
学びも葛藤も多い制作となり、長い期間と工数をかけてようやくカタログが完成したときは、やり切った達成感を得ると同時に自信にもなりました。

──この経験を通して、ご自身の中で変化を感じる点はありますか?
「自分一人でできる仕事には限界がある」「人の力を借りることで、より素晴らしいものがつくれる」ということを学びました。仕事に対する考え方もガラッと変わったと思います。
カタログ制作を経験する前は、自分から積極的に他部署に質問したり話しかけたりすることは、あまりしてこなかったんです。
でも今回の制作では、商品の情報や伝えたいことを整理するために他の部署の人に話を聞くことが重要でした。実際に話を聞いてみると、知らなかった商品のこだわりを聞けたり、客観的なアドバイスをもらえたりと、想像以上に得るものが大きかったんです。
同時に「もっと周りの人に頼っていいんだ」と気づいた瞬間でもありました。周りの人に頼ることで客観的なアドバイスをもらえたり、良いところは褒めてもらえたりして、前向きに制作に取り組めるようになったと思います。
未経験でも挑戦できる。八幡物産の「味方でいてくれる」安心感
──八幡物産への入社の決め手についても教えてください。
「人」と「環境」が決め手です。八幡物産の会社見学で対応してくださった方が、私の質問に裏表なく誠実に答えてくださって、「この人たちなら信頼できる」と感じました。
福利厚生の面でも、自分に合っていると感じました。私は月に1回は必ず旅行するほどの「旅行好き」なので、土日休みに加えて休日が取りやすいことも魅力に感じましたね。
──人柄や働き方が決め手になったのですね。実際入社してみて、職場の雰囲気はどうでしたか?
上司や先輩に相談しやすく、柔らかい雰囲気の職場だと思います。会社見学の際に抱いた印象と良い意味でギャップがなかったのがよかったです。
メリハリをつけるのが上手な人が多く、会議の際にはしっかりと議論し、ふとした隙間時間では楽しそうな雑談が聞こえるなど、和やかなムードがあります。
先日、私が髪をばっさり切ったときも、他部署の方々がすれ違いざまに声をかけてくれて、「見ていてくれているんだな」と感じてとてもうれしかったです。

──そもそも未経験からのスタートとなると、不安も大きかったかと思います。社内のサポート体制はいかがでしたか?
職場は優しい雰囲気の方ばかりで「何でも質問していいよ」と言ってくれるので、少しでも迷ったことがあれば気兼ねなく質問できました。
私は入社当初、デザイン業務で使用するPhotoshopやIllustratorの使い方すらまったくわからない状態でした。上司や先輩が業務を通して一から丁寧に教えてくださったおかげで、今では制作に必要なソフトを使いこなせるようになっています。
制作部の係長は、具体的なアドバイスをくださるだけでなく、良い点については惜しみなく褒めてくださるんです。デザインの経験がない私にとって「上司が味方でいてくれている」という実感を持てたことが、新しいことにも挑戦する勇気となりました。
制作以外の職種においても、未経験でも安心してチャレンジできる環境だと思います。
自分の「武器」を見つけられるのが働く醍醐味。目指すは人の成長をサポートする存在
──今後の櫛田さんの目標を教えてください。
企画から完成まで責任を持って進行できるようになるのが一番の目標です。「この部分は櫛田に任せれば大丈夫」と頼られる存在になりたいです。
そして、今の制作係には後輩がいないため、ぜひ新しい仲間に来てほしいと願っています。
後輩が入ってきた際には、私が上司にしてもらったように、今度は私が人の成長をサポートできる存在になりたい。手取り足取り教えるのではなく、要点は抑えつつも余白を残し、自分で考えてもらうような教え方で、後輩の成長をサポートしたいです。
自分の成果を出すだけでなく、人の成長をサポートできるよう、私自身も成長していきたいです。
──最後に、就職活動を控える学生の方へメッセージをお願いします。
社会人になるにあたって、アルバイトとは違う責任感の重さや、将来への漠然とした不安、プレッシャーを感じる方も多いと思います。私も就職活動中は、まさにそうでした。
実際に働いてみて分かったのは、新しい環境に飛び込むからこそ、まだ見ぬ自分の強みを見つけるチャンスがあるということです。
私自身、デザイン経験が全くない状態からのスタートでしたが、新しい環境に入ったからこそ上司からプロのスキルを学び、デザインという新たなスキルを身に着けることができました。スキルを自分の武器として得られるのは、社会人として働くからこその醍醐味だと思います。
働くことで「新しい経験を自分の成長に繋げられる」という希望を持って、前向きに頑張ってほしいです。
八幡物産には、未経験の人でも真摯に受け入れて、着実に成長につながる仕事を任せてくれる環境があります。八幡物産で一緒に働けることを楽しみにしています。
(取材:大久保 崇 編集:成田愛恵 執筆:なこてん)
1982年に設立してて以来、エレクトロニクス分野の進化を支える企業として、高品質なものづくりを追求し続ける鳥取スター電機グループ。製造拠点である「株式会社鳥取スター電機」、「SHINKO株式会社」、研究開発や設計を担う「鳥取コスモサイエンス株式会社」の3社が連携し、開発設計から納品までを自社グループ内で完結できる仕組みを確立しています。
多くの人が何気なく使用する電子機器ですが、その製品が完成するまでの過程はあまり知られていません。今回お話を伺ったのは、回路設計に従事する鳥取スター電機グループ入社2年目の児玉 弦太朗(こだま げんたろう)さん。
「回路設計の仕事は『トライアンドエラー』の連続なんです」
そう語る児玉さんに、設計の仕事の裏側、若手社員が感じる職場の雰囲気、技術者として今後目指す姿などについてお聞きしました。

鳥取コスモサイエンス 技術部 回路設計課 児玉 弦太朗 さん
鳥取県米子市出身。米子工業高等専門学校卒。学生時代には電気回路やプログラミング、電子工学などを幅広く学び、技術者を志す。鳥取スター電機グループに入社後は、技術部の回路設計課に配属される。現在は車載機器の回路設計を担当している。
設計開発から組立管理まで。グループ内で完結する一貫生産体制が強み
──まずは鳥取スター電機グループについて教えてください。
鳥取スター電機グループは、車載機器や美容機器などの電子機器を製造するOEM企業です。1966年の創業以来、時代のニーズに応じて幅広く製品開発を行ってきました。主力製品であるドライブレコーダーは業界トップシェアのメーカー様に納品しており、日常生活で何気なく使っているものが、実は弊社の製品だったなんてこともあるかもしれません。
また、弊社は設計、開発、製品組立や品質管理まですべてが自社グループ内で完結する「一貫生産体制」を実現しており、効率的に製品を作ることも特徴のひとつです。

──その中で、児玉さんはどういった業務を担当されているのでしょうか。
僕は開発や設計を担う部門で、回路設計をしています。設計したら試作品に不具合がないか確認し、不具合があれば設計し直してもう一度実験……と、ひたすらトライアンドエラーを繰り返しています。開発内容によりますが、1つの製品が完成するまでに1年以上かかることが多いですね。
「仕事は準備が8割」入社1年目に先輩から学んだ、技術者としての基本
──仕事をしている中で、どういったときに面白さややりがいを感じますか。
大変なこともありますが、不具合の原因を突き止めて、解決できた瞬間にとても達成感があります。
回路設計は予定通りにいかないことの連続で、たくさんの不具合が発生します。その原因がどこにあるのか、複雑な回路の中から探し出すのは骨の折れる作業です。知識があったとしても、実際に特定するためにはコツコツとした積み重ねが必要なので、不具合の原因を発見できた時点でも達成感があります。
そこから調整や検査を行い、電圧や電流に異常があれば目的の数値に正していきます。これがなかなか一筋縄ではいきません。計画通りにはなかなか進まないですが、続けていくと数値がぴったりとはまる瞬間があるんです。
その瞬間は自分の成長を実感できますし、自分が動かした回路が目的通りの性能を発揮して、不具合の修正につながったと思える。これが一番楽しい瞬間ですね。

──これまでのご経験のなかで、特に印象的なエピソードなどあればお聞かせください。
入社1年目で、初めて実車試験のメイン担当になったときのことです。僕は安全運転をサポートする機器の回路を作っているので、実際に車に乗って機器の品質検査をすることがあります。
初めてだったので、機器の準備、設定、試験の時間帯や場所など、実験の計画を入念に立てました。ですがいざ現場に着いてみると、想定外のトラブルが次々と起こってしまいました。結果的に検査は無事終わり必要なデータはきちんと取れましたが、自分の思っていた計画通りにはいかず力不足を痛感しました。
この件を先輩に報告した際、具体的なアドバイスとともに、「仕事は準備が8割」という言葉をいただきました。それからはこの言葉を教訓とし、一つひとつの準備工程をより細かくクリアにすることを意識にしています。
こうした経験があったからこそ、様々な業務においてやり直しやミスを防げる仕事ができるようになれたと思います。実際、先輩から実験や検査を任されることも増えて、初めての実車実験で学んだことが、確実に今の自分を支えていると感じています。

──実際に道路を走行して検査するなど、現場での作業もあるのですね。
そうなんです。「回路設計」という言葉を聞くと、パソコンで作業したり机で図面を書いたりと、黙々と作業するイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、そうではありません。とにかく実物を触って手を動かして確かめています。デスクワークより「工作」と言った方が実態に近いですね。
しかも、その工作をひとりで黙々と進めるのではなく、先輩たちとフランクに話し合いながら進めています。「今の性能はよかったね」「ここの回路を変えたら、もっと性能がよくなるんじゃないですか」と協力しながらものづくりを進める毎日は想像していなかったので大きなギャップでしたし、とてもおもしろいです。
先輩たちと密にコミュニケーションしながら仕事をする日々
──日々どのようなスケジュールで1日過ごしているのでしょうか。
8時20分の始業に合わせて出勤し、毎朝ミーティングをしてから業務に入ります。10時までは書類作業やメール対応などの事務作業を片付けます。
10時に小休憩をとったら本格的に回路設計の業務にあたります。回路を検査して不具合がないか確認したり、検査結果を踏まえて回路に反映させたりしていきます。基本的には先輩と密にコミュニケーションをとりながら回路設計しています。12時にお昼休憩、15時に小休憩を挟みつつ、定時の17時20分まで設計を続けています。
量産する時期には予期せぬトラブル対応などで1〜2時間程度の残業が発生することもありますが、基本的に少ないです。業務上、多くの人と連携する必要があるので、基本的には人が揃っている定時内に設計することが当たり前になっています。

──周りの人と対話を重ねながら仕事を進めるのですね。職場の雰囲気はいかがですか。
風通しがよい職場だと思います。優しく丁寧に教えてくださる先輩ばかりで、部署や担当機種に関わらず「今こんなことで悩んでいる」と相談すると、一緒になって取り組んでくれます。
ある日、僕が担当する回路を検査していると、回路だけではなくソフトウェアも関係する不具合を見つけたことがありました。先輩から「ソフトウェア設計の人に直接相談してみるといいよ」と言われ戸惑いながらも伺うと、不具合の症状を見ながら「ここを修正したらいいんじゃないかな」と話し合って修正することができました。部署が違ってもフランクに話せる関係に驚きました。
どんな経験も無駄にならない。鳥取スター電機グループには、幅広く学んだ知識が生きる瞬間がたくさんある

──そもそも児玉さんが鳥取スター電機グループに入社を決めたのには、どのような理由があったのでしょうか。
一貫生産体制が整い、開発や設計に関するさまざまな部署を持つ点に魅力を感じたからです。学生時代には米子工業高等専門学校で電気回路やプログラミング、工学など幅広く学んでいたのですが、正直なところ自分がどの分野の仕事に就きたいのか分からなかったんです。鳥取スター電機グループであれば、キャリアの選択肢を狭めることなく、自分に合った仕事を見つけられると思いました。
入社してから各部署の仕事を経験し、納得したうえで希望職種を決めることができました。新入社員の職種希望をできる限り尊重する体制が整っているので、焦らずじっくりと自分がやりたい仕事を見つけられるはずです。
──さまざまな部署があるからこそ、自分がやりたい仕事を見つけられるんですね。児玉さんがこれから挑戦したいことはありますか。
まずは担当している回路設計の知識をしっかり身につけて一人前になりたいです。そのうえでソフトウェアの知識も蓄えて、回路設計とソフトウェアの両方の観点を持って開発できる人になりたいと思っています。
資格取得に励んだり会社の資料を読んで「こんな部品やプログラムがあるんだ」と学んだり、ソフトウェア担当の方とお話しするなかで教えていただいたりと、いろんな形で日々勉強しています。
また、弊社には長年にわたってさまざまな電子機器を開発するなかで蓄積された設計ノウハウがあります。そうした技術を吸収して成長していきたいですね。

──最後に、就職活動中の学生へメッセージをお願いします。
就職活動や学業をがんばるなかで、ときには自分がやっていることに対して「本当にこれでいいのかな」と不安に思う日があるかもしれません。でも、自分の学んだことがきちんと生きていく瞬間が必ずあるので、そのまま精いっぱい取り組んでみてください。
実際に社会人になってから、学生時代に授業で学んだ知識を実務で使ったり、趣味で触れていたプログラミングがソフトウェア担当の方と相談するときに役に立ったりすることがあります。そういう瞬間に「あの経験がここにつながるんだ」と驚くんです。どんな経験もどこかで糧になると信じて、挑戦することを大事にしてください。
(取材:大久保 崇・執筆:儀賀千春・編集:成田愛恵)
山陰地方を中心に65の支店を持つ鳥取銀行。人口減少・少子高齢化が進むなか、持続的な社会を維持するために、さまざまな切り口で地元企業の発展を支えています。2024年には、海外進出支援の一環として、地元企業16社の海外展示会への出展を実現しました。
今回お話を伺ったのは、本店営業部 部長代理の岡﨑 匡(おかざき まさし)さん。海外展示会出展プロジェクトのリーダーも務めました。成功に導けたのは、2度の出向など多様な経験を積んでいたからだと語っています。
入行11年目の岡﨑さんが大切にしているのは、「自分らしさを大切に働くこと」。人との関わりと多様な経験の中で得た学びを通して、鳥取銀行で描くキャリアのイメージをお伝えします。

本店営業部 部長代理 岡﨑 匡(おかざき まさし )さん
大学では化学を専攻するも、人と関わる仕事がしたいと鳥取銀行へ入行。本店営業部にて、法人営業を担当。2度の出向を経て、台湾・香港で行われた展示会のプロジェクトリーダーを務める。仕事のコミュニケーションでは「聞く姿勢」を大切に、お客さまや部署のメンバーと信頼関係を築いている。
銀行の仕事とは、企業の成長を後押しし、経営者の想いに応えるもの
──まず、岡﨑さんは現在どのような業務を担当されているのかお聞かせください。
人と関わり、かつ影響力のある仕事をしたいと思ったためです。大学では化学を専攻していたので、学生時代は研究職に就く未来を想像していました。しかし、無機質な研究室で黙々と研究しているときに、人と関わりながら仕事をする方が向いていると気づいたのです。
身近に金融業界に進んだ先輩方がおり、大きな金額を動かして社会に貢献している姿に憧れて、自分もその一員になりたいと思いました。
──金融業界を志した理由は何だったのでしょうか。
人と関わり、かつ影響力のある仕事をしたいと思ったためです。大学では化学を専攻していたので、学生時代は研究職に就く未来を想像していました。しかし、無機質な研究室で黙々と研究しているときに、人と関わりながら仕事をする方が向いていると気づいたのです。
身近に金融業界に進んだ先輩方がおり、大きな金額を動かして社会に貢献している姿に憧れて、自分もその一員になりたいと思いました。

──どのようなときにやりがいを感じますか?
経営者が、なんとか会社や事業を存続させたいと願う気持ちを形にできたときですね。たとえば、事業継続のために工場を建て替えたいというご相談に対して、融資という形で資金を調達します。実際に工場が新しくなって感謝をしていただけると、自分の仕事が企業の前進に繋がったことを実感し、大きなやりがいを感じます。
ほかにも、日々経営者の方とお話をするなかで「技術への投資」や「社員に対する責任感」など、経営者目線の考え方を学ぶことができ、刺激をいただいています。
対話を重ねて築く信頼関係。働きやすさも進化する職場環境
──銀行と聞くと大事なお金を扱っているので、社内ルールなどかなり厳しい印象があるのですが、実際どのような環境で働いているのでしょうか。
とても風通しがよく、明るい職場だと感じます。行員数約800名のお互いの顔が見える規模感ということもあり、行員同士の距離が近く、部署を越えて意見を交わしています。たとえば、支店と本店が連携して商談をするなど、自然と横の連携が生まれています。
上司には部下を育てる意識のある方が多く、どんな些細なことでも相談に乗ってもらえます。私たちの仕事ぶりをしっかり見て正当に評価してもらえるので、やりがいを持って働けていますね。
頭取も、定期的に支店を回って行員と交流を図ってくださいます。私たちの意見にも積極的に耳を傾けていただけるので、「休暇を取りやすくしてほしい」というような要望も気兼ねなく伝えることができます。
──岡﨑さんは部内に後輩行員も多く抱える立場かと思います。ご自身は周りのメンバーとどのようなコミュニケーションを取られているのでしょうか。
何かあったら気軽に相談してもらえるよう、部署の若手行員と普段からコミュニケーションを取るように心がけています。一緒に仕事をするときは、自分の考えを一方的に伝えるのではなく、必ず相手の考えも聞くようにしていて。
世代の特徴に合わせてコミュニケーションの取り方も変えていく必要があると思っています。私が若手のころは、先輩の背中を見て仕事を学んでいました。ですが今の若手世代は、自身の価値観や意見を大事にしている人が多い印象です。ときには指示を出すことも必要だと思いますが、お互いの考えを尊重した着地点を探りながら議論をするようにしています。

──入行当時と比べて働きやすくなった点はありますか?
無駄な残業を減らす風潮が職場に浸透したと思います。有給休暇も人事部が積極的に取得するよう発信しているので、かなり取得しやすくなったと感じます。
引っ越しをともなう転勤の有無を選択できるようになったのも大きな変化ですね。以前まで、総合職は数年おきに転勤する可能性がありました。たとえば子どもが生まれたら育児に参加できるように引っ越しをともなう転勤をしない選択ができるので、家族との時間を大切にできるようになったと思います。
さまざまな現場を通して磨かれた、自分らしく挑戦する力と仕事への誇り
──入行してから今までで最も大きな仕事について教えてください。
地元企業の海外展示会出展を支援するプロジェクトで、リーダーを務めたことです。このプロジェクトは、売り上げ増加を目的に海外展開を目指す16の食に関わる企業が、現地のバイヤーとつながる機会をつくるために実施したもので、台湾と香港で行われた『食の見本市』に出展しました。
当時、鳥取銀行として初めての取り組みでしたので、全くノウハウがないなか、約1年間の準備期間を経て挑みました。現地では翻訳アプリを使いながら英語で商談をサポートした結果、無事に海外の小売店との販売契約を結べ、海外輸出ルートを作ることができました。
このプロジェクトを通じて得た経験は、今後また高い壁にぶつかっても恐れず挑戦できる自信につながりました。

(出典:https://www.tottoribank.co.jp/ir/financial/disc/mini/2024_9/4.pdf)
──2回出向の経験もあるそうですが、その経験が活きたのでしょうか。
はい。今の自分につながるとても大切な期間だったと思います。
1社目のジェトロ(日本貿易振興機構)では、日本企業の海外への事業展開支援について学びました。2社目の三菱UFJ銀行では、外国為替の取引について学びました。これらの経験があったから、海外展示会のプロジェクトも乗り越えられたのだと思います。
──海外の企業や市場と関わる仕事に憧れる就職活動生も多いと思います。希望する職種に就くことはできるのでしょうか。
すぐには難しいかもしれませんが、自分の興味のあるキャリアを人事部に申告することができるので、可能性はあると思います。また、自分の持つスキルに関する資格を取るとプロフェッショナルと認定され、業務に活かせる制度もできました。
自分の目指すキャリアに挑戦できる人事制度の整備が進んでいるので、希望する仕事に向けてしっかりと自己研鑽を積んでいけば配属希望を叶えるチャンスはあると思います。

──お金の貸し借り以外にも多様な業務があるのですね。こうした様々な経験を積むなかで、仕事内容以外に学んだことはありますか?
新卒1年目から3年目までお世話になった上司は、「普通が一番」という言葉で、自分らしさを大切に仕事に向き合うことを教えてくださいました。周りの優秀な人と比べて気後れしたり、経営者の方を目の前にして取り繕ってしまったりするとき、「あなたにはあなたの良さがあるから、自分らしく振る舞えばいい」と励ましてくださったんです。今でもその言葉を胸に、自信を持って仕事に取り組んでいます。
また、三菱UFJ銀行への出向時にお世話になった上司からは、社会情勢に目を向け、自分で考えて仕事を進めることの大切さを学びました。 当時の私は、上司からの指示に従うばかりで自分の意見をあまり持たないタイプでした。しかし、その上司の教えを受けて、仕事でもプライベートでも情報を自ら収集し、自分なりに考えて行動することを心がけるようになりました。
──岡﨑さん自身が仕事をする上で、大切にされていることを教えてください。
自分の仕事にプライドを持つことです。仕事の手を抜くことは、関わっていただいているお客さまも軽んじてしまうことだと思います。 あとは、お客さまの対応は常にスピードを意識して取り組むこと、お客さまにより良いご提案ができるように自己研鑽に励むことも大切にしています。お客さまに誠実に向き合うための努力は惜しまないようにしたいですね。
自分らしさを糧に、誰もが誇りを持てる組織づくりを目指す

──岡﨑さんの今後の目標を教えてください。
ゆくゆくはこの銀行の経営企画に携わりたいです。日々進化している職場環境を、もっとよくしていきたいという思いがあります。行内をみていると、規模の大きい銀行と比較して自分の仕事は大したことがないと、仕事に自信が持てていない行員が少なくないと感じています。その方々が前向きに仕事ができれば、この銀行はもっと伸びていくと思うのです。
かつて私が入行当時にお世話になった上司から教えていただいた「普通が一番」の精神を持てれば、ありのままの自分に自信がつくのではないか。そうすれば、誰もが自分らしく仕事ができ、より仕事に誇りを持てるようになるのではないかと考えています。
──最後に、就職活動生に向けてメッセージをお願いします。
就職活動をしていると、他の人が輝いて見えてしまうかもしれませんが、ご自身ならではの魅力を大切にしてください。もし当行に興味を持っていただけるのであれば、現時点でのキャリアプランは漠然としていても大丈夫です。入行してから仕事を通じて自身の強みを再認識し明確になっていくことも多いと感じています。それよりも、自分に嘘をつかず、自分らしさを見つける経験を重ねていってほしいと思います。
(取材、編集:大久保 崇・執筆:赤羽 エリ)
道路、橋梁、河川——私たちの生活を支える土木インフラ。その裏側で、人々の安全を守るための設計に携わっているのが建設コンサルタントです。西谷技術コンサルタント株式会社で護岸・堤防などの設計を手がける小杉さんは、入社9年目。技術と人の温かさが共存する職場で成長を続ける小杉さんに、仕事の醍醐味や働く環境について伺いました。

小杉 翔(こすぎ しょう)さん
西谷技術コンサルタント株式会社 入社9年目。大学では建築を専攻していたが、より多くの人々のためのものづくりを志し、建設コンサルタントの道へ。現在は河川・砂防分野で防災インフラの設計を担当している。
地域の「安心」を担う仕事

——では、小杉さんのお仕事について教えてください。
業種でいうと「建設コンサルタント」の仕事をしています。建設コンサルタント業務において、道路や橋梁といったインフラ整備に関わる内容は多岐にわたります。具体的には、地形や構造物の測量、地盤の状態を確認するボーリング調査、これらのデータをもとに行う設計、さらに施工後の施設の点検・修繕などです。私が担当しているのは、その中でも設計部分です。弊社では設計部門が「道路」「橋梁」「河川・砂防」3つに分かれており、私は河川・砂防の部署に所属し、砂防堰堤などの設計を担当しています。砂防堰堤といってもあまり馴染みがないかもしれませんが、豪雨による土石流を受け止め、土石流による被害を食い止める構造物です。いわゆる防災インフラと呼ばれる、災害時にも人が安全に被害なく生活できるための構造物を設計する仕事です。
——私たちが平穏無事に生活するために欠かせない仕事なんですね。
そうですね。土石流が発生する危険のあるところでも、構造物が一つあるだけで地域の方に安心・安全を感じてもらえる。川の水位が上がっていっても「大丈夫だろう」と思ってもらえるようなものを作る。災害時の対応を行うこともあるんです。特に人命に直結しますし、多くの人の役に立てている実感に繋がっています。
——仕事をする上で大切なのはどんなことですか?
発注者や地元に求められていることに対して最適な提案を行い、いかに納得してもらうかです。地域の方々に安心していただけるかどうか。これがなかなか難しいのですが、重要なことだと思っています。どういう計画なのか、自分たちの土地がどれだけ影響を受けるのか、説明会を開いてお話することもあります。最近では3Dの地形や計画モデルをぐるぐる回して、いろんな角度からお見せして理解しやすい説明をする工夫をしています。
——プロとしての腕の見せどころはどんな場面ですか?
設計業務では、まず基準書に沿って計画を立てますが、すべてが想定通りに進むわけではありません。基準書に記載されていないケースが起こることも多く、その際は安全性や公益を確保するために慎重な検討が必要です。重要なのは、「この計画なら安全で順調に施工できる、安心して生活できる」と発注者や地元住民が理解し安心できる設計を行うことです。
仕事は一人でやるものではない

—責任ある仕事を担う中で、最も困難だった経験や、そこから学んだことはありますか?
具体的に「これ」というのを絞るのは難しいんですが……たくさんあります。 そういうときに強く感じるのは、仕事は一人でやるものではないということ。例えば、難しいプロジェクトでは、何人かで社内会議を開いて方針を決めます。自分では「これしかない」と思っていても、全く逆の意見が上がり、他の人もそれに賛同するということがあるんです。
一つの目線にとらわれることで失敗した経験が何度かある中で、「何事も早く相談しておこう」と学びましたね。
——これまでの歩みにおける転機はありますか?
入社当初は道路設計の部署にいたのですが、今の河川・砂防の部署に異動してきて、初めて主担当として任された業務が大きなターニングポイントでした。
それまでは上司の指示通りの設計をすることが大事で、人の仕事を手伝っている感覚だったんです。でもその時がターニングポイントとなり、自分で考えて「これが最適だ」というところを追求しています。多くの人の役に立つ仕事をするには、まず自分がこう考えてこういう根拠があるから提案しているんだ、ということに納得していないといけない。
もちろん自分の考えが正解ではないですが、社内会議の中で方向を修正してもらいながら、自分の「作品」ができる。そういった時に成長できていると感じます。
——「作品」という言葉が素敵ですね。
ちょっと格好つけすぎたかもしれません(笑)。でも、本当にそれくらいの思いでやっているということですね。
実際、自分がパソコンや紙で設計していたものが、100倍くらいの規模で現場に出来上がるんですよ。自分が設計したものが形になる感覚は、本当にやりがいがあります。
社員の声で変化する環境

——入社した頃と比べて、会社はどのように変化しましたか?
大きく変わったのは、ビジネスチャットやリモート会議の導入ですね。発注者や支社とのやり取りが格段にスムーズになりました。
また、社内のコミュニケーションも密になりましたね。もともと設計部はパソコンに向かって図面を描く作業が多いので、以前は和気あいあいとした会話も少なかったです。他の部署から「設計部は暗い」なんて言われたりもして(笑)。
それで最近、オフィスでBGMを流し始めたんです。これが意外と良くて、雑談や会話のきっかけになるんですよね。最初は設計部だけだったんですが、「それいいな」と他の部署でも始めたりして。 最近では設計部全員で「コミュニケーションゲーム」をやりました。ボードゲームを何種類か用意して、何チームかに分かれてプレイするんです。会話が必要なゲームとか、お互いの価値観を合わせるようなゲームを通して、「この人、こういう人だったんだ!」と気づき、仲良くなるきっかけになっています。
——いろんな側面で、どんどん声を発しやすい環境ができているようですね。
そうですね。月に1回、労使委員会という会議もあって、各部署の代表が社員からの意見を集めて、社長や役員と話し合うんです。例えば、給与のベースアップや、1時間単位の有給休暇制度、入社後すぐから有給休暇を付与する制度などが、社員からの意見を反映して実現しました。
——休日はどのように過ごされていますか?
一人でいるより、誰かと一緒に過ごすのが好きです。友達や奥さんの影響で旅行にもよく行きます。今年は万博にも行きましたし、岐阜の白川郷や能登にも行きました。バーベキューや焚き火をしたり、最近は焙煎網を使ってコーヒーの生豆を焙煎したり。冬はスノーボードもします。
——フレキシブルに休みが取りやすい環境なんですね。
そうですね。有給休暇も取りやすいですし、プライベートを大切にしながら働ける環境だと思います。
「失敗してもいいんだ」という気持ちで進んでほしい

——ご自身の経験も踏まえ、後輩や若手社員に接する際に心がけていることはありますか?
「言語化」を意識することですかね。自分が言葉足らずだなと思うことが多くて、もっと言語化できるようになりたいと思っているんです。「それ」「あれ」といった指示語を使わず、しっかり文章として伝えた方が、相手も納得しやすい。
とはいえ、全部を全部、説明したり手を差し伸べたりしすぎないようにしたいと思っています。私自身、1から100まで全部教えてもらうのではなく、自分で考えてやってみたから学べたことが多いので。
——これから入社を考えている方へ、メッセージをお願いします。
ありきたりかもしれませんが、失敗を恐れずに進んでほしいです。
正直、自分もたくさん失敗してきましたし、今もそうです。でもその度に上司や先輩に支えてもらい、助けてもらいました。「失敗してもいいんだ」という気持ちで進んでほしいなと思います。
逆に、私は「助けてもらえるんだ」と感じてもらえるような環境作りや信頼関係を築いていきたいと思っています。
(取材・執筆:田野百萌佳)
株式会社ササヤマは1969年の創業以来、自動車や家電製品などの部品製造に欠かせない”プレス金型”の設計から加工、組立までを一貫して手がけています。国内外に拠点を持ち、グローバルな視点で挑戦を続けています。2025年現在の社員平均年齢は39歳と若さあふれる企業です。
今回お話を伺ったのは、入社4年目の秋田和徳(あきたかずのり)さん。専門用語に苦戦しながらも経験を重ねていく中で、今は仕事のやりがいを感じているのだそう。入社して感じた職場の雰囲気や今後の目標にいたるまで、ものづくりのリアルを語っていただきました。

技術部 設計課 秋田 和徳(あきた かずのり)さん
2022年新卒入社 設計課の解析担当。大学では工学部に所属し機械工学を学ぶ。学生時代はサイクリング部で自転車に夢中だった。社会人になってからは、休日に散歩するのが息抜き。
何度も繰り返すシミュレーションの先にあるやりがい

──プレス金型とは、どのような製品なのでしょうか?
金属の板を曲げたり切ったり、目的の形状に加工する専用道具のことです。身近なところだと、自動車や冷蔵庫、エアコンの室外機などの部品の製造に使われています。弊社では、そのプレス金型の設計から、加工、組立までを一貫して行っています。
──秋田さんは設計課で具体的にはどのような業務をされているのですか。
設計課には”設計”と”解析”がありまして、私は”解析”を担当しています。
”設計”は、営業が受注した金型製品の図面をCADを使って設計します。”解析”は、 金型の設計前に金属の板がどのように加工されているのかをシミュレーションで確認して、加工途中に不具合が起こらない工程を設定して、それを設計担当者に渡すという仕事です。
分かりやすく例えれば、折り紙でウサギを作るとします。紙の特性も考慮しながら、どういう順番で折れば、想像通りのウサギができるかを何度も試す。というような作業をしています。実際は金属の板なので、伸びづらかったり、曲げたら割れてしまうという問題も発生します。その問題を早期に発見することがシミュレーションの目的です。
もう少し具体的なお話をすると、受注した際に完成形が分かる3Dモデルを共有してもらい、それを作り直してシミュレーションを実行、結果を確認するという作業をしています。問題が解消されるまで修正を繰り返しており、作業期間は短ければ三日ほど、長い場合は一ヶ月ほどかかることもあります。
──どのようなときに仕事のやりがいを感じますか?
シミュレーションで不具合を解消した瞬間ですね。 適当な設定だと、不具合がどうしても起こってしまうんですよ。「どうすれば不具合を解消できるか」という問題に対して、決まった解決策がないので、個別の解決策をそのシミュレーション上で考える必要があります。 シミュレーションで発覚した問題に対して、これまでの経験と知識を照らし合わせて問題を解消することが大きなやりがいだと感じてます。
──「この時は大変だった」というエピソードがあれば、教えてください。
解析が全然終わらなかったことですね…。 加工が難しい形状の製品だったということもありますが、入社して2年目頃だったので知識も経験も少なかったんです。シミュレーションの結果はどこを見ればいいのか、どこをどのように変えれば効果的なのかが分かっていなくて。
──それをどのようにして乗り越えられたのですか?
同じ業務をしている先輩と経験が豊富な他部署の職人さんの2人と打ち合わせを行いまして、それで問題は一応解決しました。
圧倒的スケールに感動~入社後のリアル

──入社を希望された経緯をうかがえますか。
会社のホームページを見て、初めは何を作ってるのか分からなかったんです。でも、会社説明会に参加して、工場見学した際に、家ほどある謎の機械やベッドより大きい金属の板がたくさん並んでいるところを見て、そのスケールの大きさに感動したんですよね。
生産設備は普段見る機会もないですし、日常生活では見ることがないスケールがここにはあるので、興味を持ったというのがきっかけですね。
説明会で担当してくださった方がとても親切で、こちらの話もしっかり聞いてくれましたし、工場見学は隅々まで丁寧に案内してくれて、工場の雰囲気や働く様子を見ることができたことも良かったです。
──実際入社してみて、ギャップはありましたか?
意外と意見や相談がしやすかったですね(笑)社会人は「問題は自分で解決しないといけない」と思っていたことと、会社見学の際に社員さんが静かに黙々と仕事をしていたので、相談しにくいイメージでした。
入社してから気づいたんですが、見学者が来ると静かになっちゃうんですよね(笑)私自身も、仕事中に見学者が来ると「静かにしておこう」ってなってしまいます。
──仕事中に相談し合うことはよくありますか。
設計課で私が1番若いので質問されることはないんですが、私から相談はします。同じフロアですぐ話せる環境なので、雑談に近い感じで「これってどうすればいいんでしょうね」という感じで気軽に相談しています。
──入社するまで想像していなかった、仕事の難しさはありますか?
業界ならではの専門用語ですね。会社ごとで呼び方が違うこともありますし、同じ用語でも指している範囲が違うことも…。慣れるまでが大変でした。今も時々分からない言葉がありますが、これまでのやりとりやメールの文脈で分かるようになりました。
──専門用語に慣れるまでに経験は必須ですね。
想像しなかった仕事に出会えた~解析の次なるステップ

──秋田さん自身の今後の目標を教えてください。
現在、シミュレーション結果と実際の金型で加工した製品との間にズレが生じることが多く、その要因は一つではなく複数あると感じています。それらを一つひとつ自分で検証していくしかないと考えています。
シミュレーションソフト自体は操作できますが、十分に理解しているとは言えないので、勉強不足だと感じる場面もあります。
今後は、解析のシミュレーションに関する知識をさらに深め、社内でシミュレーションの品質向上に貢献できるようになりたいと思っています。
──最後に、就職活動中の学生や転職活動中の求職者の方へメッセージをお願いします。
入社してから今まで、自分の考えやイメージと現実は異なる体験ばかりでした。今、自分が実際にしている仕事も、学生時代の自分には想像もできませんでした。
やはり、できるだけ実際に体験してみることが大切だなと感じています。積極的に説明会や見学会など、機会があれば参加していただければなと思ってます。
(取材・執筆:根岸春香)