1977年の設立以来、株式会社さんびる(以下、さんびる)は清掃・設備管理・警備といったビルメンテナンス事業を軸に、地域の暮らしとビジネスを支えてきました。2014年には学童塾などのアカデミー事業もスタート。建物管理にとどまらず、人の成長や日常そのものに寄り添う事業展開を続けています。

今回お話を伺ったのは、入社3年目の角折 太軌(つのおり たいき)さん。トータル・ビルメンテナンスアドバイザー(T・Bアドバイザー)として、現場管理と営業を担当しています。

「さんびるを通して、清掃も含めたビルメンテナンスの仕事を“かっこいい専門職”にしたい」。そんな想いを胸に日々仕事に向き合う角折さんに、会社の魅力や仕事のやりがい、そして仕事で直面した壁についてもお聞きしました。

米子営業所 T・Bアドバイザー 角折 太軌 さん

島根県出身。県外の大学へ進学後、卒業を機に地元・島根県へUターンし、株式会社さんびるへ入社。「せっかく地元に戻るなら、地域に貢献できる仕事をしたい」という軸で業界・業種を問わず就職活動を行う。入社後はトータル・ビルメンテナンスアドバイザーとして、ビルメンテナンス現場の管理業務および営業活動を担当。

Uターン就職を決めて思った「地域に貢献できる場所で働きたい」

──まずは、さんびるについて教えてください。

さんびるは1977年に設立し、ビルメンテナンスに関するサービスを提供してきました。今では、清掃、設備管理、警備まで自社で完結できる体制が整っています。弊社であれば、建物の管理をまるっとお任せいただけます。

2014年からはアカデミー事業を開始し、学童塾や卓球教室、「身体と心を元気に」をテーマにした健康教室なども運営しています。ビルメンテナンス、指定管理、健康福祉、さんびるアカデミー事業などを通し、地域の皆様の豊かな日常を支えています。

──ビルメンテナンスとアカデミー事業は意外な組み合わせのように思います。どういった経緯で始まったかご存じですか?

アカデミー事業の始まりは、もともとは子育てをされている女性社員の方が発案したと聞いています。「仕事と子育てが両立できるように、子どもを預かる場所が増えたらいいのに」という想いがきっかけになりました。内容を問わず、島根県や鳥取県で生活する人々に貢献できる事業を広げているように思います。

──地元への貢献を大切にしているのですね。

私がさんびるに入社した決め手はまさに、地元に貢献できると思ったからです。県外の大学へ進学したこともあり、当初はそのまま県外で就職することも考えていましたが、家庭の事情から地元に戻ることを決めました。その際「せっかく地元に戻るなら、とことん地域に貢献できる企業で働きたい」と思ったんです。

業界や業種ももちろん大切ですが、それ以上に重視していたのが地元への貢献度でした。その点、さんびるは山陰での歴史が長く、建物管理を通じて地域の商業や人々の暮らしを支えています。チャリティイベントの開催や地元のイベントに参加するなど、地域貢献を大切にしている会社だと感じて入社を決めました。

オフィスビルはもちろん、発電所や工場なども。現場の幅広さが魅力の仕事

──角折さんはトータル・ビルメンテナンスアドバイザー(以下:T・Bアドバイザー)として働かれているとのこと。どういったお仕事なのでしょうか?

T・Bアドバイザーの役割は、大きく分けて「現場管理」と「営業」の2つです。ひとつは、ビルメンテナンス現場を管理する仕事。実際に清掃を行うスタッフを指導したり、相談に乗ったりしながら、現場の状況やお客さまの声を把握し、メンテナンスが円滑に進むよう調整しています。

もうひとつが営業です。ビル管理会社や建物オーナー、病院、宿泊施設、商業施設など、営業先は多岐にわたります。既存のお客さまに対しても、建物の状況に応じた追加のメンテナンスなどを提案しています。

──現場管理と営業を両立しているのですね。1日のスケジュールをお聞きしたいです。

8時20分の始業に合わせて出勤し、まずは朝礼で1日の予定を共有します。その後、担当している現場へ向かい、管理業務を行います。単に事務的な訪問で終わらせるのではなく、「何か困っていることはありませんか?」と声をかけ、現場でのコミュニケーションをとっています。元気がいちばん大事だと思っているので、笑顔を絶やさないことも意識しています。

清掃担当の方に清掃知識を教えたり、相談に乗ったりするほか、メンテナンス依頼があれば見積書を作成することもあります。日によって訪問する現場や業務内容は異なり、スケジュールはかなり変動しますね。米子営業所には、私を含めて4名の営業担当が在籍しており、4人で複数の現場を管理しています。そのため、状況に応じて柔軟に動くことも必要です。

──これまでに入った現場のなかで、印象的な場所はありますか。

あらゆる建物がメンテナンスの対象なので、日頃なかなか足を踏み入れることのない現場は印象的ですね。発電所やもずく工場に入ったこともありますよ。ベトナム人の社員が居る現場では、意気投合して一緒にベトナム料理をいただいたり、プライベートでベトナム語を勉強したりしました。自分の知らない世界を覗いて刺激を受けられるのは、現場のおもしろさの一つですね。

「一生できる気がしない」から始まった営業の仕事が、今では楽しく感じるワケ

──営業のお仕事についてもお聞きしたいです。現場管理とはまた違った仕事かと思いますが、実際に働いてみて感じたことはありますか。

ビルメンテナンスの現場では、清掃などにまつわる専門知識が求められます。一方、営業ではそうした専門知識に加えて、それをお客さまに分かりやすく伝える力や、話しやすい関係性を築くコミュニケーション力も必要になります。実際にやってみて、現場管理とはまた違ったスキルが求められる分、難しさを感じました。

ですが、お客さまとの関係の作り方が分かり、自分なりに提案ができるようになってきて、次第に楽しいと感じるようになりました。最初の頃は本当に「うまく営業ができる気がしない」と不安でいっぱいだったので、そう思うと成長したのかなと思います。

──そのような不安を、どのように乗り越えていかれたのですか。

支えてくれる先輩の存在が大きかったです。

弊社では入社3年目まで、サポートを担当する先輩社員がそれぞれにつきます。私を担当してくださる先輩はとても話し上手で、お客さまともすぐに打ち解けられる方です。

お客さまの前で相当緊張している私の横で、先輩がお客さまと笑い合っている様子を見て、不安を感じていた心が軽くなりました。まずは先輩のやり方を真似するところからスタートし、少しずつ慣れていきました。

サポート担当の先輩だけでなく、上司も優しく教えてくれますし、社内研修も充実しています。着実に営業スキルを身につけることができ、営業への苦手意識が薄れていきました。

──職場の全体の雰囲気についても教えてください。

さんびるはとにかく明るい会社です。経営指針として「お客さまに良い印象を持っていただける社員の育成」を大切にしていることもあり、明るく、清潔感があり、前向きな雰囲気の社員が多いです。

上司との距離も近く、困ったときには気軽に相談できる環境です。現場ごとに担当はあるものの、「一致団結してがんばろう」という空気感が自然と根づいています。仕事の話はもちろん、プライベートな雑談をしたり、休日には一緒にゴルフに行ったりすることもあるんですよ。

さんびるから清掃業のイメージを払拭したい。「ビルメンテナンスを“かっこいい専門職”に」

──角折さんは今後さんびるで働きながら、どんなことにチャレンジしていきたいと考えているのでしょうか。

米子営業所の中ではまだ若手の立場なので、先輩方からしっかりと学び、一つひとつの営業や現場管理の質を高めていきたいです。その積み重ねの先で、「さんびるのビルメンテナンスはいい」と評価していただけると思います。

また、さんびるの仕事を通して清掃業のイメージを払拭したいです。清掃はビルメンテナンスのなかで重要な仕事ですが、「汚い」「きつい」といったイメージが先行しているのも事実。そうしたイメージを、さんびるの強みである気持ちのいい挨拶や明るさを現場で発揮して、清掃という仕事そのもののイメージを変えていきたいですね。

──最後に、就職活動中の学生へメッセージをお願いします。

清掃を含むビルメンテナンスの仕事は、想像以上に奥が深い仕事です。例えば、ひとつの汚れに対しても「どの洗剤を使えば、きれいに落とせるのか」を判断するには、知識や経験が欠かせません。

現場となる建物も多種多様で、清掃や設備管理の方法はひとつとして同じものがなく、さまざまなスキル・知識が求められる“かっこいい専門職”なんですよ。

少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ一度、話を聞きに来てください!

(取材・編集:大久保 崇・執筆:儀賀千春)

地域の楽しさを支えるアミューズメント企業として、長年にわたり事業を広げてきた株式会社三栄。パチンコ事業を中心に、ゴルフ関連事業、飲食業、フィットネス事業、ソーラー事業、など多角的に取り組み、現在も100年企業を目指して、進化を続けています。一方で、メインであるパチンコ事業の仕事については一般の人が抱くイメージと、実際の職場環境との間に大きなギャップがあることも少なくありません。

今回お話を伺ったのは、店舗マネージャーの澤 浩平(さわ こうへい)さん。新卒で三栄へ入社して、接客や店内づくり、業務改善を経験。現在は売上管理、環境づくりまでを担う存在です。入社後に価値観を大きく変えた社外研修や、仕事観を築いた尊敬する上司との出会いなど、14年間のキャリアにはさまざまな学びと転機がありました。

「お客様の満足と働く仲間の笑顔のために」の理念を大切にしています──。

理念を軸にした職場づくり、急速に変化する業界の今、そして働く人の人生そのものを大切にする組織のあり方。澤さんの歩みから、三栄で働く魅力に迫ります。

営業部 店舗マネージャー 澤 浩平(さわ こうへい)さん

大学卒業後、株式会社三栄へ新卒入社。入社14年目。入社後は店舗スタッフとして接客の基礎を磨き、多くの常連客から親しまれる存在に成長。入社4年目でホール主任、7年目で現在の役職であるマネージャー職に就任。売上管理、人事管理、職場環境づくりなど店舗全体のマネジメントを担う。「お客様の満足と働く仲間の笑顔のために」という経営理念を軸に、スタッフが気持ちよく働ける環境づくりに注力している。

アミューズメントの可能性を広げ100年企業を目指す

──三栄とはどんな会社なのか、事業内容を教えてください。

創業以来、アミューズメントで人に楽しさを提供するという考えを大切にしている会社です。主力はパチンコ事業で、他にもゴルフ用品販売事業、フィットネス事業、ソーラー事業、最近では飲食事業もスタートしました。「お客様に喜びや感動を共有できる楽しさを届けたい」という軸で、さまざまな事業を展開しています。

三栄では、「100年企業になる」という長期ビジョンを掲げています。現在は43期で、これからの57年間を見据えながら、新しい領域への挑戦を続けています。

──店舗スタッフとマネージャーでは、求められる視点や役割が大きく変わると思います。実際に働いてみて変化を感じる点はありますか?

役職が変わっても考え方の根本は変わらず、企業理念を軸に働いてきました。マネージャーになって大きく変わったのは視点と責任の範囲です。

たとえば、時間の価値をより強く意識するようになりましたね。自分の時間だけではなく、部下やお客様など、関わる全員の時間をどう使うかを考えるようになりました。

また、経営理念である「お客様の満足と働く仲間の笑顔のために」を実現するために、環境づくりや仕組みづくりに携わる機会も増えました。目の前のお客様と向き合うことがほとんどだった頃とは違い、店舗全体を俯瞰して整えていくことが、私の大きな役割だと感じています。

──マネジメントならではの視点ですね。これまで14年間働いて、仕事のやりがいはどんなところに感じますか?

店舗で働いていた頃は、「澤さんがいるからこの店に来ている」 と言ってくださるお客様がいたのがうれしかったです。パチンコ店はお客様の感情の振れ幅が大きく、嬉しい日もあれば悔しい日もある。でも、本音で話してくださるお客様が多いです。

だからこそ、日々の出来事を共有しながら一緒に笑って終われる瞬間が多くて。これは他の接客業にはなかなかない関係性だと感じています。

マネージャーになってからは、お客様個人の喜びだけでなく、店舗全体のチームとしての成果に喜びを感じるようになりました。店舗として良い業績を残せたときの達成感はもちろん、スタッフが「この店で働けて良かった」「楽しい」と言ってくれる環境をつくれると、やりがいを感じます。

アミューズメント業は、余暇を楽しむ提案を行う仕事です。仕事・睡眠・食事みたいに生活に必須の時間ではなく、お客様は「自分のための時間」を使って来てくれています。だからこそ、この業界の存在意義は 「その余暇をどれだけ充実させられるか」 にあると思っていて。

遊技人口は減ってきていると言われていますが、それでもさまざまな余暇時間の選択肢や数あるパチンコ店の中から私たちの店を選び来店してくださるお客様に、「来てよかった」「楽しかった。また来たい」と思ってもらえるかどうかが、この仕事の価値だと思っています。

業界への先入観を覆す。イメージとは真逆だった職場

──澤さんが、三栄で働いてきたなかで感じていることをお聞かせください。

パチンコ店は誰もが入ったことがあるお店というわけではないですし、「うるさくて汚くて、閉鎖的な雰囲気なのかな」というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。

でも他のサービス業同様、お客様が楽しい時間を過ごす場所として清潔感のある明るい空間作りをしています。遊技台の光や音がありますから賑やかではありますが、お客様それぞれが楽しむ空間で、常連のお客様も多く、様々なコミュニケーションが生まれる場でもあり、閉鎖的な感じはありません。

三栄では、お客様と楽しさを共有する時間を大事にしています。パチンコ業界も機械化が進み、パチンコ玉が入った箱を持ち上げたり運んだりする作業も自店ではなくなりました。お客様と関わるタイミングが少なくなったため、その分意識的にこちらから声をかけにいく接客を心掛けています。

次の来店につながるように、お客様の表情や空気感を読みながらコミュニケーションを取るのは、パチンコ店ならではの楽しさだと思います。

──働く環境の実情も気になります。三栄の職場の雰囲気は、どのように感じていますか?

ポップで、居心地がいい雰囲気だと思います。私ももともと活発に意見をぶつけ合うタイプではありませんが、「ちょっと話したい」と思ったときに話せる空気があって、自然と打ち解けやすい雰囲気があると思います。

あるスタッフが、「このお店の仲間みたいな人たちがみんな世の中にいたら、どれだけ幸せな環境なんだろうと思いました」と言ってくれたことがありました。そこまで言ってもらえる職場って、なかなかないんじゃないかと思います。新人スタッフからも、「みんなよく話しかけてくれるので、すごく助かります」と声をもらうことも多いです。

三栄の特徴は、役職者も含めてみんなが同じ目線で関わっていることです。上の立場の人ほど、スタッフと雑談したり、最近の出来事を笑いながら話したりしています。その何気ない会話の中で、スタッフが自然に相談を切り出せたり、逆に上司が変化に気づいてあげたりする関係ができています。

──長く働く中で、会社として変わったと感じる部分はありますか?

大きく変わったのは、働く人の人生そのものを大事にする会社へと変わったことです。昔は業務最優先の側面も強かったのですが、最近は「ライフタイムバリュー(社員の人生価値)」を重視するようになりました。

年間休日が増えたり、勤務時間やシフトの柔軟性が高まったりと、働き方の選択肢が増えました。

「この人みたいになりたい」と思える出会いのチャンスがある

──三栄を選んだ理由を伺いたいです。入社のきっかけは何だったのでしょうか?

大学時代に初めてパチンコに行ったときに「面白いな」と感じたことが、この業界に興味を持ったきっかけでした。就職活動の時期はちょうど就職氷河期で、とにかく多くの企業にエントリーしていたのですが、その中で三栄の求人が目に留まりました。

「人に力を入れている会社です」と採用担当の方が言っていたのが魅力に感じたんですよね社外研修で自分を見つめ直す機会があると聞いて、仕事の技術だけでなく、「ここに入ったら、どんな人間になれるんだろう」と。人としてどう成長するかに向き合える環境があるのが魅力的でした。

他社からも内定をいただいていましたが、好きな業界でありながら、人として成長できる環境があるのは三栄だけだと思い、入社を決めました。

──就職氷河期の中での就活は大変でしたね。澤さんは入社後にも大きな転機があったと伺いました。

2つのターニングポイントがありました。ひとつは、入社直後に受けた社外研修。学生時代は自分がどうなりたいのかが曖昧でしたが、研修を通じて価値観が言語化されました。

もうひとつは、尊敬する上司との出会い。言葉の責任や行動が与える影響をしっかりと教えてくれました。当時の自分は、ネガティブなくせにどこか楽観的で、そのズレが言葉や行動に出てしまうこともあって……。そこを指導してくれたのが、その上司です。

「この人みたいになりたい」「力になりたい」という思いが強くなりましたし、その姿勢は今の自分にもつながっています。ここで働けてよかったと思える場所をつくりたいと思えるようになったのも、上司との出会いでしたね。

──大きな学びがある出来事だったんですね。三栄では、澤さんのような出会いや成長体験は若手も得られる環境なのでしょうか?

正直に言うと、「絶対に得られる」とは言い切れないと思っています。成長や出会いは環境だけで決まるものではありません。自分の向き合い方次第だと思うからです。どんな環境でも、真面目に向き合っていれば必ず壁にぶつかる瞬間がありますし、助けてくれる人が現れるかどうかも自分次第です。

それでも、人との出会いや目標になる存在を見つけられるチャンスが多い環境だと思います。理念を大切にする文化があって、普段の会話の中でも上司や先輩がよく声をかけてくれます。それぞれの価値観や考え方に触れられる機会も多いので、気づきや学びのチャンスは確実に転がっていると思います。

骨を埋める覚悟でもっと上を目指したい

──澤さんの今後の目標を教えてください。

骨を埋める覚悟で、というと大げさにきこえるかもしれませんが、新卒から育ててもらったこの会社で、上がれるところまで上を目指していきたいです。多くの学びや支えをもらってきたので、その恩を自分の働きで会社や仲間に返したい想いがあります。

まずは、今任されている店舗の売上が2倍、3倍と増えるようもっと成長させたいです。出世欲もありますし、もっと上のポジションに挑戦したいという気持ちもあります。三栄の「100年企業をつくる」の実現に、自分も貢献したいです。

──最後に、学生に向けてメッセージをお願いします。

三栄は多くのチャンスが転がっている会社だと思います。仕事面でも人材育成面でもきっかけを掴めるタイミングが本当に多いです。さらに、接客だけではなく、販促、業務改善の企画など若手でも関われる領域も広い。

興味を持てることに挑戦しやすい環境というのが良さだと感じます。「面白そう」「やってみたい」と感じたら、まずは手を挙げてみてほしいです。

(取材:大久保 崇、編集:成田愛恵・執筆:石田千尋)

鳥取県倉吉市の地域経済を支える倉吉信用金庫。「地元と共に生きる」という理念のもと、地元の企業と地域住民の皆様への金融機関としての支援を通して、活力ある地域社会の実現を目指しています。

今回お話を伺ったのは、西倉吉支店の長谷川 翔也(はせがわ しょうや)さん。新卒入庫後、窓口業務を経て、信頼関係を築いてきたお客さま宅を訪問し資産相談に応じ、様々なニーズやお悩み事を解決する渉外(しょうがい)業務を担当しています。

そんな長谷川さんは、「倉吉の役に立ちたい」という思いで入庫を決めたといいます。地域に暮らすお客さまのお金にまつわる不安や課題に向き合い、一人ひとりに最適な金融サービスを届けていく働き方とは。向上心のある人が多い職場で、先輩の姿を見て成長しながらお客さまの暮らしを支える倉吉信用金庫の仕事の魅力に迫ります。

西倉吉支店 営業 長谷川 翔也(はせがわ しょうや)さん

大学では経済学を専攻し、倉吉の地域活性化へ貢献したいという思いから倉吉信用金庫へ入庫。新卒入庫後、窓口業務を約2年ほど経験し、現在は個人宅へ訪問する渉外業務を担当。金融知識の習得に励んでおり、日々の業務にとどまらず、経済ニュースや株価指数から社会全体の動きを読み解けるようになることに楽しさを感じている。

顔の見える関係を大切に。地域のお金と人生を支える信用金庫の役割

──倉吉信用金庫の仕事内容と特徴を教えてください。

信用金庫とは地域活性化を目的とした非営利の金融機関です。地域内で集めた預金を元手に融資として還元する仕組みのため、当金庫の営業エリアに住む個人のお客さまや中小企業先に向けてサービスを提供しています。様々な資金ニーズに応じ、保険の取次やクレジットカードの提供、法人の事業承継など多岐にわたるサービスに積極的に取り組んでいます。

当金庫の特徴として、お客さまから気軽に相談いただけるように、店舗の窓口を減らさず大切にしていることが挙げられます。ネット上で取引できるサービスも発達していますが、大事なお金に関することは対面で相談したいという方もたくさんいらっしゃいます。高齢のお客さまに限らず、さまざまな年代の方が窓口に相談に来られますね。

(倉吉信用金庫の窓口は、雰囲気がいいと評判だそう)

──長谷川さんはどのようなお仕事をされているのでしょうか。

新卒で入庫した最初の2年間は窓口業務を担当していました。現在は、当金庫に口座をお持ちのお客さまのご自宅へ伺い、お客様のお話しを伺い、金融サービスのご提案や積立金の集金など渉外業務を担当しています。

サービスをご提案することが目的ではなく、お客さまの暮らしの状況を継続的に伺いながら、ライフステージに応じたお金の悩みや不安に寄り添っていく仕事です。資産形成や将来に向けた備えなどをお話しする中で、預金商品のようなサービスをご提案する仕事です。

新しい商品が出た際にはお取引の無いお客様へ訪問をすることもありますが、基本はすでにお取引があるお客様のもとへ訪問します。生活の要であるお金の話だからこそ、対面で信頼関係を築き、長いお付き合いをしていきます。

──お客さま一人ひとりに丁寧に向き合う仕事なのですね。1日の業務内容を教えてください。

お客さまのもとへ足を運び、直接対話することを大切にしているため、1日の大半はお客様訪問の時間に充てられます。8時半に始業し、庫内のミーティングで本日伺う先へのご案内やご提案の準備を行います。9時ごろから担当するお客さまのご自宅に訪問を始めます。昼休憩をとったあともすぐに外回りを再開し、16時ごろに訪問を終えるのが基本の流れです。

多いときは1日に20軒前後のご自宅を訪問することも。膝を付き合わせてライフプランのご相談に乗る時もあれば、「最近お困りのことはありませんか」とフランクに会話をして自分の話をして終わることもあります。倉吉は温かい人が多く、お客様に助けられることも多くあります。

──仕事から感じる、やりがいや大変さについてもお聞かせください。

自分の知識が、お客さまのお役に立てたと実感できたときはやりがいを感じます。

以前、担当のお客さまでローンの契約を希望される方がいらっしゃいました。ローンといっても、さまざまな種類があります。勉強した金融知識と、日頃からお話しするなかで得た情報から、お客さまのニーズと申し込み条件に合う商品をご提案したところ、感謝の言葉をいただくことができ、達成感がありました。

こうしたやりがいを感じられるのは、金融業界は専門知識の量が多く、習得するのが大変だからこそですね。たとえば融資1つをとっても、お金を貸す条件が細かく分かれていたり法律が絡んだりするため、正確かつ幅広い知識が求められると痛感しています。

周りの上司や先輩も助けてくれますが、一方的に頼るだけでなく、自分でも調べて日々知識をつけているところです。

相談できる安心感と、自ら成長する向上心が共存する職場

──職場の雰囲気についても教えてください。

とても雰囲気のいい職場だと感じています。上司や先輩はこちらの話をしっかり聞いたうえで具体的なアドバイスをしてくださる方が多く、商談に行く前に不安に感じることがあれば気軽に相談できるので安心です。同僚同士の仲もよく、軽い雑談を交えながら、和気あいあいと仕事をしています。

同時に、活躍する同僚の姿をみて切磋琢磨するような雰囲気もあり、向上心を持ちながら仕事ができるのも魅力です。

──楽しみながらも、真剣に仕事ができる環境なのですね。どのような方が多く働かれているのでしょうか。

相手の話をよく聞きながら、話しやすい雰囲気をつくるのが上手な人が多いと感じますね。初めてお会いするお客さまとでも、以前から顔見知りだったかのように親しく話されますし、担当するお客さまとは、お金まわりの踏み込んだ内容も本音でお話しいただける信頼関係を築かれているんです。

常日頃から、そんな先輩方のようになりたいと思い、話し方や立ち振る舞いを見て真似をするようにしています。たとえば、契約を迷っておられるお客さまが前向きに検討いただけるような言い回しや、思わず相談をしたくなるような話題の振り方などを、自分がお客さまと話すときにも取り入れています。

(写真は球技大会の様子。こうした機会も大切にする長谷川さん)

地域活性化に貢献したい──その気持ちから始まったキャリア

──就職先に倉吉信用金庫を選んだ経緯を教えてください。

就職先を選ぶにあたり、大学で学んだ経済の知識を活かしたい、そして倉吉市の活性化に貢献したいという思いがありました。金融業界の中でも「地域のために存在する金融機関」である信用金庫は、自分の2つの思いを同時に叶えられる場所だと感じ、入庫を決めました。

──「経済」と「地域活性化」に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか。

経済に興味を持ったのは、高校時代に受けた授業で経済の面白さを知ったことがきっかけです。文系ではあるのですが、数字の動きやデータの相関から背景で起こっていることを読み解くことが好きなんです。ニュースで見る物価の動きによってコンビニでよく買っていたものの値段が変わって自分のお金の使い方にも変化が起きたりと、世の中の動きがわかることに興味を持ちました。

また、地域活性化に関心を持ったきっかけは、倉吉のシンボルである旧明倫小学校円形校舎を守るために尽力した人たちの話を聞いて感動したことです。

老朽化によって一度は解体が決まったものの、「街のシンボルであるこの建物を残したい」という地元の方々の思いを受け、保存へと方針転換され、現在ではフィギュアミュージアムとして観光資源になっています。

7000名もの署名に加え、商工会議所や経済同友会など地元経済団体が要望書を出すなど、たくさんの地域の方々が動かれたようです。地元を愛する人々の熱意によって、街の新しい魅力が生まれたことに心を動かされました。その経験が、「地域活性化に貢献したい」と思う原点になっています。

地元で挑戦する人を後押しし、地元の未来をつくる

──長谷川さんの今後の目標を教えてください。

現在は個人のお客様を担当していますが、将来は地域活性化に貢献するために、法人担当として倉吉にある企業の支援に携わることが目標です。法人の担当はより多くの金融の知識と経験が求められるため、その夢に近づけるように一歩ずつ努力を積み重ねています。

将来的には、倉吉で新しい挑戦を始めたい方や、事業を発展させたい企業の方へ、融資という形でサポートを行い、倉吉市をより魅力のある地域にしていきたいです。企業を活性化させ、住民の方々の生活を豊かにしていくことが、「地域に貢献する」という倉吉信用金庫の使命につながっていくと感じています。

──最後に、地域貢献をしたいと考える就職活動生に向けてメッセージをお願いします。

「地域のために働きたい」という思いがある人にとって、信用金庫は絶好の場所だと思います。お客さまとは、真剣に向き合いながらも近い距離感で信頼関係を築いていけるので、人の役に立っている実感を得ながら仕事をできると思います。

もし進路に迷っているなら、まずは自分が心から面白いと思えたことを手がかりにしてほしいです。好きだった授業や、感動したこと、逆に「これは違った」と感じたことを棚卸することで、本当にやりたいことに近づけると思います。

私もそうですが、学生の頃よりもっとこの地域の事が好きになりますよ。

(取材、編集:大久保 崇・執筆:赤羽 エリ)

大正5年に創業した株式会社コニシは、材木商として始まり、昭和48年の法人設立以降も住まいづくり一筋で100年以上地域とともに歩んできました。現在は、住宅資材の安定供給はもちろん、建材メーカーとの連携、展示会・講習会での最新情報収集、建築政策や補助金制度のご案内など、業界全体を支える役割も担っています。

今回お話を伺ったのは、本社・米子営業所で営業職をしている入社5年目の足岡 龍(あしおか りゅう)さん。「人と関わる仕事をしたい」という想いで新卒入社された足岡さんに、営業職のやりがいや大変だったことまでリアルに語っていただきました。

本社・米子営業所 営業部 足岡 龍(あしおか りゅう)さん

大阪産業大学 経済学部を卒業後、2021年に新卒入社。小学生~大学時代までサッカーを続け、休日のスポーツ観戦が趣味。8月にお子さんが誕生し、最近は家族との時間を楽しむ新米パパ。

工務店とメーカーをつなぐ架け橋として、地域の“暮らしづくり”を支える

──まずはじめに、株式コニシの事業について教えてください。

主に建築資材の取り扱いをしている会社です。ハウスメーカーさんや地元の工務店さん、大工さん、一部ホームセンターにも商品を卸して販売しています。

──その中で、足岡さんは営業のお仕事をされていると思いますが、どんな時にやりがいを感じますか?

私たち営業は、ハウスメーカーと工務店・販売店の間に立ち、橋渡しの役割を担っています。その中で、工務店から「こんなことがしたい」「国の政策でこういう流れがあるけど、うちでは対応できない、対応できるメーカーを紹介してほしい」などといったご相談を受けることがあります。そうした課題に対して、工務店と打ち合わせをし、最適な商品やサービスを提案して、工務店やその先のお客様にご紹介し、実際に採用されたときの達成感は格別です!さらに、こちらからプラスアルファの提案をして「相談してよかった」と言っていただけることが、何よりのやりがいになっています。

弊社の営業は現場ごとに商品の規格や仕様が全く異なるため、常に新しい課題に取り組み、自分で考えながら進めていきます。元請けさんと連携しながら、現場に最適な解決策を導き出すことが求められるので、自分で考え、コミュニケーションを大切にしながら仕事を進めたい方にはおすすめの環境ですね。

──お客さんと接する中で心がけていることはありますか?

弊社は“卸売り”の立ち位置になるので、通常は伝票や商品の売買で業務が完結することが多い立場ですが、お客様によっては商品を売るだけで終わらず、もっと踏み込んだサポートが求められることもあります。例えば、商品についての魅力や付加価値をしっかりと工務店の方々に伝えることも私たちの大切な役割です。エンドユーザーにも商品の価値がきちんと届くよう、伝え方や説明の仕方を工夫しています。商品の知識や活用例を具体的にお伝えしながら、「この商品はこんな場面で役立つ」と実感してもらえるような提案を日々心がけています。

──入社からこれまで働いてきて「大変だった…」というエピソードがあれば、教えてください。

そうですね…システムキッチンの納品に向けて、お客様と間口(幅)などのサイズを確認しながら進めていたのですが、納品の1週間前に現場で再確認したところ、予定していたキッチンのサイズが実際のスペースに収まらないことが判明。正直かなり焦りましたね…。その日はエンドユーザーさんも立ち会っていて、元請けさんは不在。すぐに現場を出て元請けさんに電話し、状況説明。現場の状況を共有したうえで、壁を一部壊して下地を入れ、棚として使えるような仕様に変更するという提案を行いました。結果として、収納スペースが増えたので「これはこれで良かったね」と、お客様にも前向きに受け取っていただけました。イレギュラーな対応ではありましたが、現場で柔軟に動いたことで、最終的に満足いただける形に収められた経験でした。

──それは忘れられない経験ですね…こういった経験はほかにもありますか?

商品の納品に関しては、どうしても段取り通りに進まない現場もあります。そうした中で、エンドユーザーさんや元請けさんから、時には厳しいご指摘をいただくこともありますが、問題が起きたときは「次はこうしよう」と改善策をしっかり立て、同じミスを繰り返さないよう意識しています。だから、多少きついことを言われても引きずることはありません。常に前向きに、次につなげることを大事にしています!

同世代の仲間の存在が自分を奮い立たせる

──お仕事の1日の流れを教えてください。

朝8時に出社し、10時頃までは電話やメール対応、見積作成(5〜10件程度)を行います。

その後は、お客様との打ち合わせで外出。午前と午後で1件ずつ、工務店などを訪問し、新築現場の打ち合わせを行います。12時から昼休憩をとり、午後の打ち合わせ後は15時頃事務所へ戻り、打ち合わせ内容をもとに見積書や資料を作成します。16時頃からハウスメーカーとの会議に参加し、新商品の情報共有や提案内容の調整を行い、18時半ごろに退社する流れです。

ほぼ8割ぐらいがルート営業。飛び込み営業をやることもあるけど、そんなに多くはないですね。

──営業部はどんな雰囲気ですか?

営業部6人中4人が20代と若手が集まる部署なので「自分たちから動こう」という前向きな空気があり、月1回の営業ミーティングも数字を詰められるようなギスギスした雰囲気はなく、明るく活発な雰囲気です。

同世代の仲間が多いことが、自分のモチベーションにもなっています。年齢が近いと自然と会話も弾みますし、感覚も似ているのでコミュニケーションがとりやすいです。仲間が大きな案件を任されているのを見ると「自分も頑張ろう」と刺激をもらえるので、いい循環が生まれているな、と感じます。

大切にしたいのは「人との関わり」────アルバイトで得た経験とは

──「営業職」を志したきっかけを教えてください。

もともとホテルマンのアルバイト経験があったこともあり、就職活動では「営業職」か「ホテル業界」を軸に探していました。中でも一番大切にしていたのは、“人との関わりが多い仕事”であること。アルバイトでは、ホテルマンとしてルームサービスを担当し、お客さまと直接話す機会がたくさんありました。ワインやシャンパンを注いだり、誕生日ケーキを届けたり…そんな特別な瞬間に立ち会えることが純粋に楽しくて「人と話せる仕事がしたい」と思うようになりました。お客様の個室に伺って接客する中で、言葉遣いや礼儀作法、レディファーストの考え方、ワインの注ぎ方など、細やかな“おもてなし”の所作を身につけることができ、今の自分にとって大きな財産になっています。

──それは貴重な経験ですね!今のお仕事にも活きていますか?

そうですね、目上の方と接する機会が多いので、言葉遣いやお客様への思いやりを自然に意識できるようになったのは、当時の経験があってこそだと実感しています。

──株式会社コニシへの入社の決め手を教えてください。

正直、就職活動中に「株式会社コニシ」を初めて見たときは、知らない会社だったので「大丈夫かな?」という不安もありました(笑)ですが、人事の方の人柄や、配属先である米子営業所の所長との面談で「一緒に会社を盛り上げていきたい」と熱く語ってくれて、この人と一緒に働きたいと思えたことが、入社の決め手になりました。

──入社してみて、感じたことはありますか?

地域の方や業界の人たちから「いい会社に入ったね」と声をかけてもらえることがあり「地域に根ざした信頼ある会社なんだ」と実感するようになりましたね。

──新卒入社で営業職に挑戦してみて、いかがでしたか?

覚えるべき商品や業界用語が多く、特に業界特有の単位や言い回しに最初は戸惑いました。例えば、長さの単位が尺単位で使われ、現代のミリ単位と異なるため、打ち合わせで迷うこともありました。その結果、業界用語に引っかかってしまい、打ち合わせの内容がうまく頭に入らないことも…。当初は覚えることが多くて苦労しましたが、インターネットや本で調べてみると、それに関連する情報が次々と見つかり、知識がどんどん深まっていきました。分からないことを放置せずに調べる習慣が身につき、今ではとても助かっています。

より深く「価値のある提案」ができる営業を目指して

──今後の目標があれば、ぜひ教えてください!

今の目標は、工務店やエンドユーザーに対して商品の良さや付加価値をしっかりと伝えることです。金額だけでなく、商品の価値や付加価値をより深く伝える営業活動を強化したいと考えています。それにより、既存のお客さんにもより価値のある提案ができ、建築業界に活気をもたらすことができると信じています。

──最後に、この記事を読んでいる求職者の方へメッセージをお願いします

僕自身もそうだったんですが、最初から業種を絞りすぎず、幅広く見てみるのが大切だと思います。実際に動いてみて、自分に合う・合わないを取捨選択すればいいんです。「自分はこの性格だからこの仕事しか無理だ」と決めつけずに、門を広く開いていろんな会社を見てみてください。そうすれば、思いがけず自分にぴったりの会社に出会えることもあります。自分の可能性を狭めずに、まずは一歩踏み出してみてほしいですね。

(取材・執筆:大村 奈々恵)

鳥取の街をつくる道路や橋。それら社会インフラを技術で支えているのが、シンワ技研コンサルタント株式会社です。半世紀以上にわたり積み上げてきた高い技術力と実績は、自治体や発注者から厚い信頼を寄せられています。

今回お話を伺ったのは、同社の設計課で主任を務める佐藤 史弥(さとう ふみや)さん。

大学時代は土木を専門に学んでいなかった佐藤さんが、道路設計のプロとしてどのように仕事と向き合って成長してきたのか。そして、人々の生活を支える仕事だからこその醍醐味についてお伺いしました。

シンワ技研コンサルタント株式会社 佐藤 史弥(さとう ふみや)さん

設計本部設計部設計課主任。新卒でシンワ技研コンサルタント株式会社に入社し、6年目となる。未経験から道路設計のスキルを磨き、現在は主任として後輩の指導にもあたる。国家資格「技術士」取得に向けて勉強に励んでいる。

地域の生活を支える建設コンサルタント。道路設計の流れ

──本日はよろしくお願いします。まずは、シンワ技研コンサルタントの事業について教えてください。

弊社は「建設コンサルタント」の会社です。建設コンサルタントとは、道路、橋、河川といった生活に欠かせない社会インフラの設計や調査、点検などを行う仕事です。

社内には、測量部・調査部・設計部・補償部の4つの部門があります。地形を測る「測量部」、土台となる地盤の状態を調べる「調査部」、構造物そのものを形にする「設計部」、建物等を調査・費用算定する「補償部」。これら4つの部門が連携して、一つのインフラを作り上げていきます。

──そのなかで、佐藤さんはどのようなお仕事をされているのでしょうか。

私は設計部の主任として、「道路」の設計を担当しています。新しい道路を作るだけでなく、今ある道路が使いやすくなるよう改良する業務もあります。

道路設計の流れは、まず現地に行って状況を確認し、どのような道路にするかの検討から始まります。道路には国道や県道などの種類や車線数など、国で定められた細かな基準があります。その基準を守りつつ、現地の地形や周辺環境に最も適した形を考え、図面を作成していきます。

その後、発注者の方に「なぜこの設計にしたのか」の根拠をもとに提案し、協議を重ねて最終的な形を決めていくのが主な役割です。

机上の図面が、誰かの歩む道になる。壁を越えた先にあった感動 

──道路の設計と聞くと、専門的で難しそうなイメージがあります。入社当初、戸惑いはありませんでしたか。

私は学生時代、土木を専門で学んでいなかったので、入社当初は「壁」だらけでしたね。専門用語もわからないし、道路を設計するという責任の重さに圧倒される瞬間もありました。

とくに苦労したのは「図面から完成形を想像すること」です。経験が浅いうちは、平面の図面を見ていても、それが実際の街の中でどうなるのか、立体的な想像がなかなか追いつかなかったんです。

──図面だけでは想像できない難しさがあったのですね。その壁をどのように乗り越えてきたのでしょうか。

地道なことですが、分からないことは素直に先輩に聞く、自分で調べる、メモを取る…。その繰り返しです。一番効果的だったのは「とにかく現地に行くこと」ですね。

机の上で図面とにらめっこしていても解決しないことが、現場で実際の風景を見ると、「ここに書いてある内容は、こういうことだったのか!」とパッとイメージがつながることが何度もありました。現場に行くことで、自分のなかに「想像力の引き出し」が増えていく感覚で。現場に赴く度に成長できたと感じています。

──設計からはじまり、道路が完成したときの感慨もひとしおだと思います。働くなかで一番のやりがいは何でしょうか?

図面上で引いた「線」が、数年後に実際の「道路」として形になったときに何よりもやりがいを感じます。

実は、設計の最中はパソコンの画面や紙の上で「絵」を見ている感覚なんです。その後、実際に完成した現地を訪れて、人や車が道路を通っている姿を見ると、「ああ、本当に形になったんだ」と、言葉にできない感動がありますね。

とくに印象に残っているのは、入社2年目のときに担当した国道の右折レーンの新設プロジェクトです。当時はまだ経験が浅くて、知識も乏しかったので、とにかく必死に勉強しながら一つひとつ進めていきました。

設計の数年後にようやく完成した右折レーンを自分の目で見たときは、このうえなくうれしかったですね。「自分の仕事が、地域の交通に役に立っているんだ」と、初めて肌で実感できた瞬間でした。

静かな集中と熱い連帯。災害復旧の現場で知った「シンワのチーム力」 

──新卒でシンワ技研コンサルタントに入社された佐藤さんですが、入社前後でギャップに感じたことはありますか?

設計職というとオフィスにこもって作業するイメージがありましたが、意外と外に出る機会も多いことが、良い意味で想定外でしたね。

通常の設計業務での月1回ほどの現地確認に加え、弊社では既存インフラの点検業務も請け負っています。橋のひび割れや道路照明・標識の緩みなどを自分たちの目でチェックするんです。

たまに外に出るとリフレッシュできるし、さまざまな現場を見ることが勉強にもなります。内勤と外勤の両方があることで、バランス良く働けていると感じます。

──オフィスで働くことも多いとのことですが、佐藤さんから見て社内はどんな雰囲気ですか?

真面目で穏やかな職場だと思います。作業中と休憩中で、自然に雰囲気が切り替わる感じですね。

設計部は一つのフロアにデスクが並んでいて、40名ほどが同じフロアで働いています。作業中はみんな集中しているので比較的静かですが、休憩中はちょっとした雑談や相談が飛び交う、やわらかい雰囲気かなと。

一方で、いざというときのチームワークも強みです。弊社では、台風で川の堤防が崩れるなどの災害時の復旧設計もおこなっているのですが、災害対応時はとくに団結力の強さが発揮されます。

通常業務では半年スパンで推進する仕事量を、災害対応業務では1ヶ月で対応しなければならないほど、スピードが求められます。災害時には、部署の垣根を越えて、動ける人が集まって協力します。「誰が何をやるか」を瞬時に分担し、連帯感を持ってゴールに向かう。その瞬間のチームワークは、この仕事ならではの熱さがありますね。

主任としての自覚。理想は「さっと手を差し伸べられる先輩」

──入社6年目で主任に就任されましたが、今後の目標について教えていただけますか?

国家資格取得と先輩としての成長が直近の目標です。

建設業界の大規模案件管理においては「技術士」の国家資格が欠かせません。入社して6年が経ち、経験年数としても受験資格を得たので、資格取得に向けて勉強に励んでいます。日々の業務で得た知識を形にし、より主体的に動ける技術者を目指していきたいです。

先輩としては、主任になり後輩が増えるにつれ「お手本のような存在になりたい」という責任感が芽生えました。理想の先輩像は、つきっきりでも放任でもなく、後輩が困っているときにベストなタイミングで「どうかした?」と声をかけられる人。たとえばずっと同じ設計図の画面を見ていたり、何度も資料を見返していたりと、悩んでいる様子の「小さなサイン」を見逃さず、そっと手を差し伸べられる先輩を目指しています。

──最後に、学生の皆さんへメッセージをお願いします。

就職活動中の方や、これから新社会人になる時期の皆さんは「早く一人前にならなければ」「同期に遅れをとらず、いいスタートダッシュを切らなければ」と、自身にプレッシャーをかけてしまうこともあるかと思います。

しかし、最初からすべてを完璧にできる人なんていません。私自身、入社したての頃は知識も経験もゼロで、図面を見てもどんな道路になるのか、まったく想像がつきませんでした。それでもシンワ技研コンサルタントの先輩方は、穏やかな雰囲気でサポートしてくれ、私自身、今は主任として後輩をサポートする立場まで成長できました。

就活と仕事の両方において大事なのは、最初から100点を目指すのではなく、「昨日より今日、一つできることが増えた」と成長を楽しむことだと思います。建設コンサルタントは、その小さなステップの積み重ねが数年後、生活を支える道路や橋といった「形」になるなど、やりがいのある仕事です。

少しでも「社会の役に立ちたい」「長く形に残る仕事をしたい」という想いがある方と、一緒に働ける日を楽しみにしています。

(取材・編集:大久保 崇 執筆:なこてん)

鳥取県の地元密着型企業として、エネルギー・ハウジング・観光に関する幅広い事業を展開する日ノ丸産業株式会社。入社4年目の森田修平(もりた しゅうへい)さんは、ガス部門の高圧ガス課に所属し、病院や工場などに産業・医療用ガスを届けることで地域を支えています。 学生時代まで野球一筋だった森田さんが、なぜこの仕事を選び、どのような思いを持って働いているのか。「お客様に顔を覚えてもらい、頼ってもらえる存在」を目指す森田さんに、日ノ丸産業で働く日々や、これまでの歩みについてお聞きしました。

鳥取支店高圧ガス課 森田 修平(もりた しゅうへい)さん

鳥取県出身。関西の大学へ進学し、卒業後は地元である鳥取県に戻って日ノ丸産業へ入社。幼少期から大学まで野球に打ち込み、培った体力と粘り強さを仕事にも活かしている。入社後は高圧ガス課に配属され、産業用ガスを担当。地元企業へのガスの配送や設置を通じて、地域産業を支えている。

工場から病院、スーパーまで──「産業・医療用ガス」を通じて鳥取県を支える仕事

──まずは日ノ丸産業について教えてください。

日ノ丸産業は1952年に創業以来、「まちにやさしく、ひとにやさしく。」のキャッチコピーのもと、ハウジング・ガス・石油・観光の4部門で地域に密着した事業を展開している会社です。

近年は脱炭素時代に向けて、CO2排出削減や気候変動対策といったSDGsを意識した取り組みを強化しています。ガス・石油の安定供給に加え、太陽光発電や燃料電池など創エネ事業にも積極的に取り組んでいます。

──多様な事業を展開しているのですね。そのなかで森田さんはどのようなお仕事をされているのですか。

ガス部門の高圧ガス課に所属し、主に産業ガスの配送・設置を主に担当しています。また、産業ガスと一緒に使用する周辺機器の営業も行うこともありますね。

「産業・医療用ガス」とは、工場や建設現場、病院、スーパーなどさまざまな“仕事の現場”で使われるガスの総称です。例えば、金属を溶接するためのアルゴン、食品の鮮度を保つための窒素、医療現場で使われる酸素など、用途はとても幅広いです。

僕たちの身近にある車や家電、建物、さらには医療サービスまで、多くのものが産業ガスに支えられています。入社前までは聞き馴染みがありませんでしたが、社会やものづくりに欠かせない存在なんですよ。そうした産業・医療用ガスを地域企業や医療機関の元に配送し、設置して使える状態にしています。

──森田さんはなぜ日ノ丸産業に入社されたのでしょうか。

生まれ育った鳥取県を、陰で支えられる仕事だと知ったからです。

大学進学を機に県外に出たので、正直なところ鳥取県に戻って就職するかどうか悩んでいました。ですが、地元を離れたからこそ鳥取県の人の温かさなどが改めて分かり、地元に戻って鳥取県を支える仕事に就きたいと思ったんです。そんなときに、日ノ丸産業とつながりのあった父をきっかけに会社を知りました。ここなら、直接ものづくりや医療を提供するわけではなくても、鳥取県の暮らしを支えられると思い入社を決めました。

自分が運んだガスで救われる人がいる。日々の仕事の先にある確かな社会貢献

──実際に入社してから、お仕事を通じて「暮らしを支えている」と感じる瞬間があれば教えてください。

たとえば病院であれば、酸素ボンベが患者さんの治療に使用されますし、工場や建築現場ではものづくりを進めるためにガスが欠かせません。あらゆる産業の場で必要とされるガスを届けることで、「産業活動が成り立っているんだ」とやりがいを感じます。

ガスは正しく扱えば社会に欠かせない存在ですが、取り扱いを誤れば事故につながるリスクもあります。だからこそ、ガスの状態確認やバルブの開け閉めなど、一つひとつの工程を丁寧に行うことが欠かせません。緊張感を伴う仕事ではありますが、社会にとって必要不可欠な仕事ができていると思います。

──日々、仕事をするうえで大切にしていることについてもお聞きしたいです。

お客様と丁寧にコミュニケーションをとり、信頼関係を築くことです。季節商品の販売時期には必ずチラシを持って伺い、世間話を交えながら近況をお聞きします。そんな日々の小さな会話の積み重ねが、「何かあれば森田に相談しよう」と頼っていただける関係性を作ると考えています。

こうしたことを心がけられるのは、学生時代に打ち込んでいた野球のおかげです。同じ目標に向かうチームメイトや、その周りで支えてくれる大人たちとの関わりの中で、人間関係の大切さを理解していたので、仕事で関わる方とも同様によい関係を作りたいと思っていました。

ただ、仕事では「野球」のような共通の話題があるわけではありません。目の前のお客さま一人ひとりをよくみて、「どんなことに関心があるのか」を探り、それぞれに合わせたコミュニケーションを意識しています。

地域の“当たり前”を支える、高圧ガス課の1日

──産業用ガスの配送・設置だけでなく営業的な動きもあるとのことですが、1日の流れについて教えてください。

僕を含めた3〜4名で鳥取県東部エリアを担当し、感染症が流行する時期には病院へ医療用ガスを週に何度も配送するなど、いろんな配送依頼に対応しています。

午前中はさっそくガスの配送を始め、12時くらいにお昼休憩をとるために会社に戻ります。午後からまたガスの配送を再開し、夕方くらいにすべての配送を終えます。その後は伝票処理や発注作業、見積書の作成などの事務作業をして退勤という流れですね。

──鳥取県の企業を先輩方と一緒に支えているのですね。職場の雰囲気はいかがですか。

僕が所属している高圧ガス課は、他部署と比べると男性が多くて年齢層も若く、和気藹々とした雰囲気がありますね。冗談を言ってふざけるときもあれば、仕事のときは真面目に取り組む。そんなメリハリのある職場です。

午前中の配送を終えて事務所に戻ると、自然とみんなで食べることが当たり前のような温かい空気感があります。ほぼ毎日お昼ごはんを一緒に食べていて、先輩と過ごすお昼休憩の時間も楽しいですよ。

また、部署を超えた横のつながりも強いと思います。事務所の場所は部署ごとに違いますが、新入社員が研修で全部署を約1ヶ月ずつ体験する機会があるなど、部署間の垣根が低く、フラットに話しやすい関係ができています。さらに、全社一丸となって取り組む展示会など集まる機会も多く、横のつながりが強化されているように思います。

この連携の強さは、仕事のしやすさにつながっていると感じます。たとえば、最初は法人のお客さまとして高圧ガス課が担当していた企業の方が、日頃から丁寧にコミュニケーションをとり信頼関係を築く中で、その後に個人として家庭用ガスやリフォームの相談をくださることもあって。そういった際に他部署とスムーズに連携し、お客様の幅広いニーズに応えやすい関係性があるのはありがたいです。

目の前のことに全力で取り組んだ先に、「自分に合う仕事」が見つかる

──森田さんの今後の目標はありますか?

ガスそのものの知識はもちろんですが、ガスの周辺機器についての理解もさらに深めていきたいです。お客さま側の機器に不備があれば対応を任されることも多く、状況に合った適切なサポートを行うためには、幅広い知識が欠かせないからです。

産業用ガスの場合は「ガスと一緒に使うもの」が無限にあります。たとえば工場現場で溶接の際に使用されるワイヤーやフェイスシールドなどです。病院と工場ではガスの使い方や周辺機器がまったく違いますし、技術の進歩によって新しい機器も次々に登場します。だからこそ、常に勉強が必要だと感じています。

──最後に、就職活動中の学生へメッセージをお願いします。

就職活動中は「自分のやりたいことってなんだろう」と迷う瞬間がたくさんあると思います。そんなときこそ、目の前に偶然現れたことや少しでも気になったことに全力で取り組んでみてください。体験してみないと分からないこともありますし、その過程で自分の価値観や考え方が変化していくかもしれません。

僕は学生時代まで野球一筋で過ごしてきたので、野球以外のことをして過ごす日々がどんなものか想像がつかないときもありました。ですが、練習と同じ様に目の前の仕事に取り組んでいったことで、次第に今の仕事が自分に合っていると感じるようになったんです。

日ノ丸産業には多様な部署があり、研修期間に各部署を体験してから希望部署を伝えられます。ですので、やりたいことが明確な方も、いろんな経験をしてみたい方も、まずは気軽に話を聞きにきてください。一緒に働ける日を楽しみにしています。

(取材・編集:大久保 崇・執筆:儀賀千春)

鳥取・島根を中心に、ITの力で地域社会に貢献する株式会社ケーオウエイ。今回は、京都での大学生活を経て地元へUターン就職し、入社11年目を迎えた第一システム営業部の森脇さんにインタビューを行いました。 文系出身、IT知識ゼロからスタートした彼が、いかにして「お客様の顔」と呼ばれる存在になったのか。その軌跡と、新社屋で加速する同社の魅力について語っていただきました。  

第一システム営業部 係長 森脇 有恒(もりわき ゆうこう)さん

鳥取県米子市出身。京都の立命館大学を卒業後、地元への貢献を志しUターン就職。IT未経験の文系出身ながら、持ち前の明るさとスピード感を武器に11年間営業職として活躍中。現在は一児の父として、仕事と家庭の両立を実践している。

文系・IT知識ほぼゼロから、地域の頼れるパートナーになるまで

──まずは、現在の業務内容について教えてください。
私は第一システム営業部に所属しており、民間企業や官公庁を中心に、PC・サーバーなどのハードウェアからITインフラの構築、給与・販売管理などの業務ソフトまで、幅広くITソリューションのご提案を行っています。

──新卒でケーオウエイへ入社したきっかけは何だったのでしょうか。
元々は大学も文系で、IT系の知識なんてゼロに等しかったんです。地元の米子に帰って働きたいなと思って探していた時、よくCMで見かけるケーオウエイの面接を受けてみました。正直、『何をやっている会社かよく分からないけど、面白そうだな』っていうくらいの気持ちだったんですよ(笑)

──「営業職」に就くということは、もともと決めていたんですか?

就職活動をしていた時、自分の強みってなんだろうと考えたんです。もともと根暗というよりは『根明(ねあか)』なタイプで、誰とでも臆せず喋れる。だったら、人と関わることを仕事(営業)にした方が、その後の人生も楽しく過ごせるんじゃないかと思ったのがきっかけでしたね。

──そうだったんですね!実際に営業職をしてみていかがでしたか?

初めは分からないことばかりでしたが、現場で専門用語やシステムの関わりが見えてくるうちに、お客様との会話が広がっていきました。11年も経つと、お客様から『ケーオウエイの森脇さん』として信頼していただけるようになり、その関係性の質が変わっていくのが、この仕事の面白さですね。お客様と深く関わり、その想いや本音を引き出すのが営業の役割だと感じます。

──地域に根付いた会社の営業職として11年。印象に残っていることを教えてください。

初めてPCを買っていただいたお客様に、数年後「主任になりました」と報告しに行った際、自分のことのように喜んでいただいたことがありました。そんな温かい繋がりが、地元で働く醍醐味だと思います。

文系でも安心、プロとしての土台を築く「本気の研修」

──IT未経験での入社とのことですが、教育体制はいかがでしたか?

そこは本当に安心してもらって大丈夫です。新卒の場合、富士フィルムビジネスイノベーションのメーカー研修を半年間ほど受けるのですが、これが本当にレベルが高い。社会人としてのマナーからビジネスの在り方まで、徹底的に学べます。全国から直営店やメーカー本体の営業職が集まるので人数も多く、有名私大出身の優秀な同世代から刺激を受けられるのも、良い経験になると思います。

──半年間も!かなり手厚いですね!中途採用や配属後のフォローはどうでしょう。

中途の方はOJTがメインになりますが、実際の営業に同行しながら学んでもらいます。知識がもう少しあるといいなという方には、ITパスポートの取得を促すなど、自習のサポートもしています。僕自身、今でも後輩には『お客様のために何ができるか』を軸にアドバイスしていますし、仕事とプライベートのメリハリをつけながら、一歩ずつ成長していける環境ですよ。

成功の裏にある「苦い経験」が今の提案力を支える

──11年のキャリアの中で、壁にぶつかったことはありますか?

あるお客様の要望に対して提案をしたのですが、僕自身が中身をあんまり分かっていないまま進めてしまったんです。当然、提案と要望の間に大きなギャップが出てしまい、不採用になっただけでなく、お客様に無駄な労力とお金を使わせてしまいました。当時は曖昧な回答が目立っていたし、準備も検証も足りなかった。あの時は本当に反省しました。

この経験から、「できること」と「できないこと」を明確にし、お客様にとって何がベストかを見定める目を養うことの重要性を実感しました。

──そういった経験を経て、現在お仕事をする上で意識していることはありますか?

とにかくスピードを大事にしています。早く動けば、もし方向性が違っていてもすぐに訂正ができる。うちの社内の良い営業マンを見ていると、共通しているのはみんなスピードが速いこと。先輩や上司の姿を見て、『そういうもんだ』と思って育ちました。

「会社は人」。営業は一人で戦っているんじゃない

──森脇さんが一度も転職を考えずに、ケーオウエイで働き続けている理由を教えてください。

一番は「人のつながり」です。弊社の顧問がよく「会社は人だ」と言いますが、本当にその通りだと実感しています。僕ら営業はフロントに立っているだけで、実際にシステムを組む情報通信部や、発注を支える業務本部など後ろには構築やサポートを担うスペシャリストたちが大勢います。彼らのバックアップがあるからこそ、自信を持って提案ができる。チーム全体でお客様に寄り添うのが弊社のスタイルです。営業として目標を達成すればチームで喜び、絆が生まれる。この環境が本当に働きやすいですね。

──営業チームの雰囲気はいかがですか?

30代から60代まで幅広い層がいますが、決してガツガツした雰囲気ではなく、各自がマイペースに役割をこなしつつ、困った時は部署全体で相談するスタイルです。週に一度のミーティングでも、互いにアドバイスを送り合っています。

──「達成したメンバーで行けるご褒美旅行」という面白い文化もあるそうですね。

営業で成果を出すと、報酬として費用は会社負担で旅行に行けるんです。直近では大分に行きましたし、過去には北海道でジンギスカンを食べたり。全員ではなく限られたメンバーですが、こういう刺激もやる気に繋がっています。

新社屋とヨギボー。明日もまた行きたくなる場所に

──2022年に完成した新社屋は、まさに「明日もまた行きたくなる会社」というコンセプトだとか。

そうなんです。集中してウェブ会議ができる「ワークポッド」や、ヨギボーが置いてあるリフレッシュスペースなど、場所を自由に変えて働ける環境が整っていて、非常に快適ですね。

──働き方そのものにも変化はありましたか?

働き方の柔軟性も年々高まっており、コロナ禍を経てテレワークも当たり前の光景となりました。自分たちがテレワークを実践しているからこそ、お客様にも自信を持って提案できる。まさに『言行一致』ですね。

僕自身、結婚して子供が生まれてからは、オンオフがさらにはっきりしました。家族との時間を大切にしながら、仕事に力が入るようになりました。年間休日も多く、プライベートを大切にできる環境が整っています。

挑戦と失敗を恐れず、地域の力に。

──これから入社を考える方々へメッセージをお願いします。

IT業界は変化が目まぐるしいですが、だからこそ新しいことにチャレンジする姿勢を忘れないでほしいです。挑戦と失敗を繰り返すことが、一番の近道。僕自身、今でもそれを自分に言い聞かせながら取り組んでいます。

そして、社会に出るといろんな人がいます。たまに『きついな』と思うお客様がいても、本音を聞いてみると意外な想いが見えて、そこから商談が広がることもある。若いパワーやアイデアを、僕ら30代以上のメンバーにもぜひぶつけてほしいですね。一緒に鳥取の未来を盛り上げていきましょう!

(取材・執筆:大村 奈々恵)

鳥取県・島根県で自動車販売・アフターサービスを展開するトヨタカローラ鳥取株式会社。入社8年目の営業職・松田さんにインタビュー。入社当初は「車が好き」というわけではなかったという松田さん。中堅社員になって感じる仕事の醍醐味や会社の魅力を伺いました。

松田拳哉(まつだ・けんや)さん

2017年入社。米子店・営業部門所属。入社後、営業職として3年ほど経験を積んだ後、本社にてイベント企画業務を約2年間担当。その後、再び営業職に戻り、現在は米子店で個人・法人のお客様を担当。「話を聞くこと」をモットーに、ロープレよりも生の会話を重視し、お客様との自然なコミュニケーションの中から最適な提案を導き出す信頼関係構築を大切にしている。

人と人としての信頼関係を築くのが仕事

──改めて、会社の事業内容と営業の役割について教えてください。

自動車の販売とアフターサービス、それから自動車に関わる周辺商品の販売をしています。営業は、お客様と一番接する機会の多い部署です。お客様は一般の方がほとんどですが、法人のお客様もいらっしゃいます。来店されたお客様のお話を聞きながら、ご要望にあったサービスや商品をご提案しています。基本的にはお客様1人に対して1人の担当営業がつくので、人と人としての信頼関係を築くことが何よりも大切です。

──この仕事ならではの醍醐味を教えてください。

基本的にはお客様1人に対して営業1人の担当がつくので、人と人としての信頼関係を築くことが何よりも大切です。話していくうちに「松田さんだったら頼れる」「松田さんから買いたい」と言っていただけると、すごく嬉しい気持ちになります。

──お客様の心を動かすために工夫していることはありますか?

一番意識しているのは、自分の話ばかりしないことです。最初はやっぱりがむしゃらだったので、自分の話にいかに納得してもらうかが大事だと思っていました。でも営業ってそういうもんじゃないな、と学んできましたね。お客様の話をよく聞くことが大事。その言葉の中に必ずヒントがあると思っているので。その話を聞いて、自分がどう感じ、どう考えているかを直に伝えたら、すぐではなくても数年後に車を買い替える際にたよりにしてくださるお客様がいらっしゃいます。

──どのようにお話を引き出しているんですか?

車の話だけではなく、共通点を探すところから入ることが多いかもしれません。入社当初はロープレもよくやりましたが、やっぱり生の会話の方が大事だなと思っています。

自分1人の調子が良くても、会社としては成り立たない

──これまで一番大変だったエピソードや、失敗から学んだ経験はありますか?

正直、大きな失敗は今のところないんです。「大変だな」「失敗しそうだな」ということに関しては、事前に予想して上司やマネージャーに事前に報告するようにしています。長く続けている方は経験が違うので、的確なアドバイスをもらえます。スキル面で困ることはそこまでなく、助かっていますね。

──ターニングポイントになった仕事や出来事はありますか?

入社3〜4年目ぐらいのときに、1回営業を離れて本社に2年間勤務し、車両展示などのイベント企画の業務をしていました。お客様へのおもてなしの仕方やノベルティを考えたり。

1,2年目は自分の目標を達成することで精一杯でしたが、本社でイベント企画を経験したことで全体を見渡す必要性を学びました。目標意識が個人から全体になったことが大きいですね。自分1人の調子が良くても、会社としては成り立たない。周りの人がどんな行動をしていて、何を目標にしているかを認識しながら、自分ができることを探していけるという視点を持てたのが一番良かったです。

──仕事で「この会社らしいな」と感じることはありますか?

お客様が引越しをされる際に、グループ会社内の店舗間でお客様の引き継ぎをすることがよくあります。私も引き継ぎをしていただいたことがあって。他店所属ではありますが、お互いに顔を合わせる機会があり、人柄を知っているからこそスムーズに引き継ぎができるんですよね。「このお客様には、この人が合っていそう」と判断し、安心して引き継げるのも魅力です。

働く人が楽しく前向きだったら、成果もついてくる

──入社された頃と比べて、会社はどういうところが変化していますか?

働く環境が綺麗で快適になっていると感じます。米子店は、今年のお盆明けからショールームと事務所をリニューアルしたんです。お客様のことを思って、という理由もありますが、弊社の代表が働く人をすごく大事にしてくれていると感じます。「働く人が楽しく前向きだったら、成果もついてくるよね」と常日頃から言っていて。

また、若手の研修向けの「STGカレッジ」という施設も新設されたんです。鳥取・島根の全店のスタッフ共通で研修を受けられる施設で、今まで以上にフォローがしやすい環境ができていると思います。私が新人のときはなかったので、すごいなと思いますね。

──STGカレッジではどんな研修をしているんですか?

「人が人を作る」というコンセプトで作られた施設で、新入社員研修の最初の1週間は全職種が集まって、会社のことや応対マナーなど、基本的なことを学びます。

その後、4月の残り3週間ぐらいは職種に分かれて専門研修を行います。ただ、車の勉強はほぼ出てこなくて。何をしているかというと、コミュニケーションのトレーニング。どれだけ相手を掘れるかという研修内容がみっちりあるんです。車の知識がない中でも相手を引き出す、という研修ですね。

──「車を扱う業界だから」というよりも、社会人としての学びが大きいのですね。

そうなんです。以前、弊社で飛び込み訪問の営業スタイルをとっていたことがあって。そこで得られていた力がまさに人と人との信頼関係だったと思うんです。その時の知見を活かされていると感じます。業界を問わず活躍できる「人づくり」に力を入れています。

──ご自身が実際の現場で、後輩や若手の方と接するときに心がけていることはありますか?

一旦、本人に考えてもらうこと。教えてもらうばっかりだと身につかないので。これは先輩からやっていただいたことを自分も実践しています。

──仕事以外でも「この会社らしい」と感じる文化や制度はありますか?

鳥取・島根両県で4社のグループ会社なので、結構規模としては大きいんです。年頭表彰や年度会議など、グループ全体で100人以上が集まる機会もあるので、いろんな話を聞けたりして、自分も成長するし刺激になっています。スポーツ好きな人も多いですし、それ以外でも鳥取・島根の美味しいところを集めた雑誌を作っている人もいて、自分の好きなことを実践できる環境です。特に、グループ4社対抗の野球大会は結構「ガチ」。ちゃんと仕事として、遊ぶときは思いっ切り遊ぶことができる会社なので、すごく楽しくやっています。

しっかり楽しんで、遊んで、今しかできない経験を

──少し時を遡って、松田さんがトヨタカローラ鳥取に入社した決め手を教えてください。

人事の方に惚れたからですかね(笑)。学生時代は車に詳しいわけでもなかったし、人と話すのもそこまで好きではなかったんです。でも説明会を聞いて、人事の方が話している様子や表情が楽しそうで。その印象は今も変わっていないです。

──最後に、これから一緒に働く仲間にメッセージをお願いします。

今は学生生活をしっかり楽しんで、遊んでもらって、今しかできない経験を積んでほしいです。僕も入社前は今の仕事のことは何も知らなかったですが、ここまで成長できたので!入った時点から学べる会社なので、楽しくやっていきましょう!

鳥取県を拠点に、建設コンサルタントとして道路や橋などの社会インフラの工事を支えてきた株式会社エスジーズ。「エスジーズ(SG’s)」という社名には、“S=すごい”、“G=技術者”、“’s=集団”という意味が込められており、最新のデジタル技術を取り入れながら地域の技術パートナーとしてまちづくりに貢献しています。

今回お話を伺ったのは、ICT測量チームの藤原 瑛人 (ふじはら あきと)さん。測量士の資格を持ち、工事の基礎となる図面を制作しています。工事の完成像を思い描きながらプロジェクトの出発点に立てるのが測量の魅力なのだとか。

技術主任として後輩育成をする藤原さんですが、過去に苦い経験を乗り越えたから今があると語ってくださいました。部署や年次の壁を超えて協力し合える風通しのいい職場で成長できる、エスジーズの魅力を伺いました。

空間情報グループ ICT測量チーム 主任 藤原 瑛人(ふじはら あきと)さん

工業高校で土木を学び、在学中に国家資格である測量士補の試験に合格。誰も足を踏み入れたことのない地に入って調査をする測量の仕事が性にあっていると感じ、エスジーズに入社。業務を経験する中で合格率10%ほどの測量士試験にも合格し、現在は主任技術者として測量計画の作成などの管理業務を担当している。

社会インフラの土台をつくる。プロジェクトを支える測量の仕事

──エスジーズはどのような事業を行っているのでしょうか。

建設コンサルタント事業を展開し、県や市町村が進める道路やトンネルなど社会インフラの整備に携わっています。今まで蓄積した専門知識と経験をもとに、工事の計画から調査、建造物の設計を担う仕事です。災害時の安全性や日常での利用しやすさを考慮しながら、住民の皆さんに長く使ってもらえる社会インフラの建造を目指しています。

──エスジーズならではの特徴を教えてください。

多岐にわたる調査や、補償などの幅広い専門部署が社内にそろっていることです。たとえば、道路を建設する場合、車両が走行しても地盤沈下しないか確認する地質調査や、住民や自然環境への影響を調べる環境調査が欠かせません。また、土地の所有権や工事に伴う補償の調整も発生します。これらの業務を一社で完結できる体制を整えています。

──藤原さんはどのようなお仕事をされているのでしょうか。

工事の最初の工程である、測量を担当しています。工事予定地の地形や標高などを計測し、図面としてまとめる仕事です。後の工程である工事計画や設計など、プロジェクトを通して利用される情報を作っています。

測量図面は、身近なところでいうと地図アプリやカーナビで道や山の形を表すための元データとして使われています。平面の土地だけでなく、山や海岸のような自然環境を計測することもあるため、誰も足を踏み入れたことのないような場所に入っていく場面もあります。

また、案件によって求められる図面の精度が異なります。一般的な地図では山の形を示す等高線は1メートルごとに引かれていますが、米子市の妻木晩田遺跡の発掘調査の案件では高さ約100メートルの丘を25センチメートル間隔で等高線を引く必要がありました。非常に高い精度が求められる、難易度の高い測量でした。

──仕事で感じる、やりがいや難しさについてもお聞かせください。

基盤となる図面をゼロから作れる点にやりがいを感じますね。まだ何もない手つかずの現場を、大きな道路やダムの完成を思い描きながら測量していると、図面一枚の重みを実感すると同時に、背筋が伸びる思いがします。

一方で、誤った図面を作成してしまうと工事に大きな影響を与えかねません。高い精度と慎重さが求められる仕事ですが、その分、プロジェクトを根幹から支えているという実感を持ちながら取り組んでいます。

年次や立場を越えて学び合う。一人ひとりの考えに向き合う職場

──社員にはどのような方が多いのでしょうか。

新卒の方から、経験豊富な40〜50代の方まで幅広い年代の社員がいます。新卒から入って長く働く方が多いですが、まったく関係のない業界から入られる方もいますので、間口が広い業界だと感じます。

同時に専門知識も求められる会社のため、資格がないとできない業務もあるのですが、真面目に資格取得に向けて勉強される方が多い印象です。

──職場の雰囲気についても教えてください。

年次や部署に関係なく意見を交わせる、風通しの良い雰囲気があると感じます。年齢の離れた上司と若手社員が測量方法について意見を交わしたり、測量データをもとに設計担当者に助言をするような場面も日常的に見られます。業務に限らず、資格の勉強で他部署の知識が必要な場合は、協力して知識を教え合うこともありますね。

また、お互いを尊重するような雰囲気もあり、休憩時間は和気あいあいと雑談をする人もいれば、資格の勉強をする人もいたりと、それぞれの時間を過ごしています。

──藤原さんは主任として部署をまとめる立場かと思いますが、若手社員に対してどのようなことを意識しているのでしょうか。

仕事でつまずいても安心して相談してもらえるように、一方的に指摘するのではなく、相手の目線に立って会話することを心がけています。業務で悩んでいる様子があれば、「どのように考えて作業を進めているか」「どこで判断に迷っているのか」をていねいに聞き、一緒に解決策を探すようにしています。

一方通行な指導だと、相手は責められているように感じ、自ら考えることをためらうようになってしまうと思っていて。私も怒られると萎縮して意見を伝えられなくなるタイプのため、後輩には同じ思いはしてほしくありません。後輩の視点に寄り添いながらつまずいたポイントをひとつずつ整理していくことで、自分で解決できる力がつき成長できるのではないかと考えています。

失敗から学び続けてたどり着いた、仕事の本質と成長の実感

──これまでの社会人生活のなかで、ターニングポイントはありましたか。

過去の失敗を踏まえて、「相手の要望に応えられる仕事ができるようになった」と実感できた瞬間です。

入社して2〜3年目の頃、初めて主担当として図面作成を任されたのですが、求められていた精度の図面を作ることができず、クライアントから厳しいお言葉をいただいたことがありました。

出来形図面(工事を進行するなかで構造物が設計通りに完成しているかを確認できるような図面)が求められていたのですが、必要な情報が計測できていなかったのです。「会社を辞めようかな」と思うほど落ち込みましたね。

──挫折を味わったのですね。どのように立ち直っていったのでしょうか。

当時の上司から「失敗をしたからこそ、次に活かせる」と励ましていただき、もう少し頑張ってみようと改善策を探りました。

プロジェクトごとに図面の役割が異なることに気づき、クライアントや建設業者と図面の利用目的や計測すべき情報をていねいにすり合わせるようになりました。上司や設計担当者にも相談しながら不明点をつぶし、慎重に進めています。

その努力が実ったと感じられたのが、海底の深さを測る海図作成の案件です。受注の少ない珍しい業務だったため、関係者と図面の利用イメージや計測する数値の精度などを何度も確認しながら進めていきました。

その結果、作った図面を褒めていただけたんです。そのとき初めて「あの苦い経験から学んだことが活きた」と実感でき、素直にうれしかったですね。

──成長を実感し、失敗した過去を乗り越えられたのではないですか。

そうですね。「相手の求める成果を出せている」と実感する機会が増え、ようやく失敗を引きずっていた自分と決別し、自分に自信を持てるようになりました。

あの失敗を経験できて良かったのかもしれないとさえ、思えるようになりました。今までは思い出したくもなかったのですが、最近は後輩にも話すようにしています。測量技術のデジタル化で業務の進め方は変わってきていますが、「相手の求める図面をつくるために認識を合わせることが大切」という考え方は変わりません。自分のエピソードで、業務の本質を学んでくれたらうれしいです。

同じ現場は一つとしてない。好奇心を原動力に開拓する面白さ

──この仕事の魅力は、どのようなところにあると思いますか。

まだ人の手が加えられていない場所を、自分たちの手で開拓していく魅力があります。地形を測りながら図にしていく過程は、まるで冒険家のような感覚です。

似たような現場は数多くありますが、全く同じ条件の現場はありません。今でも新しい現場に入るときは「次はどんな場所だろう」とワクワクした気持ちがよみがえってきます。

──最後に、就職活動生に向けてメッセージをお願いします。

ゼロから図面を作るので、未知のものに向き合う場面も少なくありません。そうした環境に臆せず挑戦できる人が向いているのではないでしょうか。

ほかにも、体を動かすことが好きな人や元気が取り柄な方にも合う仕事だと思います。好奇心のある方であれば、測量の仕事はきっと楽しめるはずです。

(取材、編集:大久保 崇・執筆:赤羽 エリ)

ネッツトヨタ鳥取株式会社、3年目の若手営業にインタビュー。車が特別好きだったわけではなく、「人と話す仕事」「生活で使うものの営業」という軸で選んだこの仕事。試行錯誤しながらも、お客様との信頼関係を大切に、日々フロントに立ち続けている。23歳の若手営業マンが語る、リアルな仕事の現場とは。

北田力矢(きただ・りきや)さん

短大卒業後、新卒でネッツトヨタ鳥取株式会社に入社し現在3年目。営業職としてフロント業務を中心に、お客様への車の提案や点検案内などを担当。「聞くのが仕事」をモットーに、先輩たちから積極的に学びながら成長中。プライベートでは同僚や友達とサウナやバーベキュー。和やかで落ち着いた雰囲気が魅力。

「身近な生活に関わること」が仕事選びの軸

――車が特別好きだったわけではないとお聞きしましたが、なぜこの業界に?

接客業や営業職のような、人と話す仕事がしたかったんです。せっかくなら自分が生活で使うものを扱う業界がいいなと。鳥取県で生活していくなら車は必須だし、知識をつけておいた方がいいと思い自動車販売の仕事に絞りました。その中でも、学生時代に住んでいた三重県の家の近くにネッツの店舗があり、身近に感じていて。地元に戻り、ネッツ鳥取を志望しました。

――入社して、車への愛着や知識は増えましたか?

知識は絶対に上がりましたね。タイヤ交換も自分でできるようになりましたし、故障しても大体の原因が分かるようになりました。早くも当時の目的は達成したと思います。

買っていただいた後のフォローが本質

――では、会社の事業内容を学生にも分かるように教えていただけますか?

お客様に車を販売する際の接客や提案が大前提。また点検の案内やリコールの連絡、お客様が事故にあった時の対応など。買っていただいた後のフォローの割合が多いんです。

――北田さんご自身の普段のお仕事内容は?

基本的にはフロントでの接客が中心で、点検の受付や新しい車の提案などをしています。フロントとはお客様と店舗の最初の接点。基本的に、お客様1人に対して営業1人が担当につきます。突発的に来店されたお客様の営業担当が不在の場合は誰かが対応するケースもあるので、営業間でのお客様情報の共有もしっかりとします。

――営業を行う中でのやりがいや面白さを教えてください。

お客様が増えていくことですね。入社当初は、担当のお客様がゼロのところから、ベテランの方から引き継いだりもしました。一番やりがいを感じるのは、やはり車を買っていただけた時。まだ営業担当がついていない新規のお客様とゼロから関係性を築けていけたときは本当に嬉しいです。

――初めて車を売ったのはいつですか?

2023年の4月に入社し、試用期間を経て10月から接客・販売できるようになり、初めて契約が成立したのは12月。最初の1台は友達が買ってくれたんです。次のお客様が初めての本格的な商談でした。60代の方だったのですが、契約のときに「あなたじゃなかったら買ってなかった」と言ってもらえて。人生で初めてのお客様からの言葉に「この仕事を選んでよかったな」と心から思いました。

――「あなたじゃなかったら買ってなかった」と思っていただけたのは、何が要因だったと思いますか?

初めての商談だったので、ぎこちなさが前面に出てたと思うんです。相手の方は人生経験豊富で、今までいろんな営業担当を見てきた中で、多分僕が一番若かったと思います。それが逆に良かったんじゃないかなと。仕事に慣れたスタッフだと、がむしゃらさは伝わらなかったかもしれません。新人だから頼りないと思うお客様もおられると思いますが、その方は僕の真剣な気持ちを汲み取ってくれたんだと思います。

――素敵なエピソードですね。その経験が今も活きていますか?

そうですね。どのお客様にも「あなただから買った」と思ってもらえるような接客を心がけています。そういう経験が一発目にあるとないとでは全然違ったと思います。

制限もあるからこそ、人と人のつながりが大事

――逆に、折れそうになった経験や壁にぶつかったことは?

まだ3年目でこんなこと言うのもなんですが…成績が出ないときは本当にきついですね。単純にきついです。入社当初も同期が2人いて、その2人は、入社から8ヶ月目に僕が初めて受注できたタイミングで6台くらい売っていたので、ちょっと出遅れた感があったんです。最初は同期に勝ちたいという気持ちが強かったです。(笑)

――その状況をどう乗り越えようとしていますか?

やっぱり先輩たちに聞きますね。「僕みたいな時期ありました?」って。それでアドバイスをもらうことも多いです。助けられてばっかりですね。まだまだ分からないことしかないので。でも「聞くのが仕事だ」と思っているので、躊躇なく聞いています。学生時代のアルバイトで教える側の立場にいたことがあって、それが普通という感覚だったんです。だから自分が後輩の立場になっても、ガンガン聞いていますね。

――好調なときとそうでないときの違いは?

それが分かればいいんですけど……。(笑)調子がいいときは、何か雰囲気でお客様に伝わるものがあるのかもしれません。無自覚で出てしまっているんでしょうね。

業界的にも変化がありますね。昔はどんな車も注文できたんですけど、今は受注が中止している車も多くて。「この車が欲しい」と言われても「今はちょっと注文できないんです」というケースが何件もあるんです。制限もあるからこそ、人と人のつながりが大事になってくるんだと思います。

チャンスがいつ来るか分からない、日々の現場

――基本的に1日のスケジュールは決まっているのですか?

日によって全然違いますね。自分が担当しているお客様の点検が全くない日もあれば、たくさん予約がある日もあります。商談が入っていればまた動きも違いますし。新規のお客様の対応をする場合もある。いつどんな仕事が入るか読めないのは大変ですが、見方を変えるとチャンスがいつ来るか分からないということでもあります。

――お店で一緒に働くメンバーはどんな雰囲気ですか?

大体18名のスタッフがお店にいますが、僕の店舗は明るくてノリがいいですね。プライベートでもよく遊ぶような年の近い先輩もいます。工場・店舗間のスタッフの仲も良いです。飲み会にもほぼみんな来る。

――他店舖の方と関わることもありますか?

ありますね。若い年次の人だけでの研修があったり、自分の担当のお客様が他店舗の近くに住んでおられれば、近隣店舗に予約を入れることもできます。店舗間で電話もたくさんしますし、プライベートでも遊びます。店ごとの数字を求められたときはライバルのような関係にもなるけど、協力し合うことの方が多いかな。

「こいつがいるから」という存在に

――今後、会社の中でどう成長していきたいですか?

役職を上げることには正直興味がなくて。でも、チームの中で「こいつがいるから今月の目標は大丈夫だな」という存在にはなりたいですね。

――3年続けている理由、これからも続けるであろう理由は?

お客様に車を買っていただき、これから付き合っていこうという中で、すぐ辞めたら失礼だと思うんです。僕を選んで買ってくれたんだから。

あとは、この会社の人間関係で悩んだことがないこと。これが一番大きいかもしれません。自分はどんなに給料が良くても、人間関係がダメなら続かないと思うんです。

――最後に、就職活動中の学生さんにメッセージをお願いします。

自分がやりたいことをやるのが一番だと思うので、そこはぶれずに仕事を探してほしいですね。入ってからでないと分からないこともあるので、適当にもガチガチにもなりすぎず、自分らしくいられる仕事を見つけてほしいと思います。

(取材・執筆:田野百萌佳)